イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

前週のトップ10初登場曲、当週のCHART insightから真のヒット曲に成るかを読む (2024年7月3日公開分)

3月まで記載していたこちらのエントリーを、内容を少しリニューアルした上で先週復活しました。CHART insightの仕様が変わり以前と同様に作ることはできないものの、しかし作成する必要があると考えた次第です。先週の内容はこちら。

ビルボードジャパンソングチャートの動向を分析する者として、真の社会的ヒット曲とはロングヒットする曲、年間チャートで上位に進出する曲と位置づけています。週間単位で上位に入ることも素晴らしいですが、他方で所有指標が強い曲は加算2週目、また所有指標的な接触指標をなぞる曲(主にLINE MUSIC再生キャンペーン採用曲)はキャンペーン終了後に指標が急落し、総合でも大きくダウンすることが少なくありません。

急落傾向は特にこの2ヶ月で目立っています。ソングチャートのトップ10は週平均5曲前後が毎週入れ替わり、ロングヒットする(その可能性を持ち合わせている)かそうでないかが極端に分かれる状況です。ロングヒット曲は主にライト層の支持が反映されるストリーミング指標が強い一方、急落する曲はコアファンとライト層との乖離が大きいのですが、これらを1週分のチャートから判断することは現状では難しいといえます。

ゆえにこのブログエントリーでは上記提案をビルボードジャパンに対して行っていますが、すぐに叶うことはないかもしれません。ならば、あくまで自分なりであると前置きしつつ、チャートの見方を提示したいと考えたのがエントリー復活の理由です。

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(追記あり) INI「LOUD」がビルボードジャパン総合首位獲得、櫻坂46「自業自得」を上回った要因とは

(※追記(8時50分):エントリーの序盤にて『また乃木坂46「自業自得」はラジオ57位』と記載していましたが、正しくは櫻坂46「自業自得」でした。訂正し、お詫び申し上げます。)

 

 

 

最新7月3日公開分(集計期間:6月24~30日)のビルボードジャパンソングチャートでは前週まで通算19週首位を獲得していたCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」が3位に後退、INI「LOUD」が登場2週目で首位に立ちました。

INI「LOUD」は櫻坂46「自業自得」と同日フィジカルシングルをリリース。これが高ポイント獲得に大きく影響していると捉えています。2曲のCHART insightは下記に。

なお2曲ともカラオケ指標はポイント加算対象外(300位圏外)であり、また櫻坂46「自業自得」はラジオ57位、動画再生34位であることが総合ソングチャートの記事にて判明しています。

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NewJeans、千葉雄喜…日本語を含む曲が海外チャートで轟き始めていることについて

世界の音楽チャートで、日本語入りの楽曲が目立ち始めています。

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ビルボードジャパン、オリコンおよびCDTVの上半期ソングチャート/ランキングからみえてくること

ビルボードジャパンが6月7日に2024年度上半期チャートを発表してからおよそ1ヶ月後、オリコンは6月25日火曜、『CDTVライブ!ライブ!』(TBS)によるCDTVオリジナルランキングは7月1日月曜に上半期ランキングを発表しました。CDTVオリジナルランキングは現時点でホームページでの掲載はありませんが、ビルボードジャパンおよびオリコンの上半期チャート/ランキングは下記ポスト内リンク先にて確認が可能です。

 

今回は発表されたもののうち、複合指標から成るソングチャート/ランキングの順位を紹介します。昨年度についてはこちらのエントリーをご参照ください。

なお、ビルボードジャパンソングチャートは"ビルボードジャパン"、オリコン合算シングルランキングは"オリコン"、そしてCDTVオリジナルランキングは"CDTV"と省略して記載します。

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【海外ビルボード】米は「I Had Some Help」返り咲き、グローバルはサブリナ・カーペンターが連覇達成

現地時間の7月1日月曜に発表された、最新7月6日付米ビルボードソングチャート(集計期間:6月21~27日)。前週キャリア初の首位獲得を果たしたサブリナ・カーペンター「Please Please Please」は5位へ後退、ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン「I Had Some Help」が首位に返り咲いています。

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Mrs. GREEN APPLE「コロンブス」が登場2週目にラジオで急上昇、その背景にあるものを考える

ビルボードジャパンソングチャートにおいて前週トップ10内に初エントリーを果たした曲の翌週動向から真の社会的ヒットに成るかを考えるという、3月まで行っていたエントリーを復活しました。

真の社会的ヒットに成り得る曲の可視化のみならず、現状のチャートポリシーの見直しの必要性や現行ポリシー下でのチャートの見方を伝えるべく再開しています。またビルボードジャパンに対し、ポッドキャストの復活も願っています。

 

上記エントリーでは最新6月26日公開分について採り上げていますが、紹介した5曲のうち唯一トップ10内をキープしたMrs. GREEN APPLEコロンブス」において気になる動きがあり、今回紹介します。

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オリコン上半期ランキングの発信内容から、日本の音楽業界が変わらない根本にあるものを想起する

先週火曜、オリコンが上半期各種ランキングを発表しました。また『CDTVライブ!ライブ!』(TBS)では7月1日放送回にて上半期のオリジナルランキングを発表することをアナウンスしています。

一方のビルボードジャパンは6月7日に上半期各種チャートを発表しており、このブログでも分析しています。

 

このブログでは楽曲単位における上記3つのチャート/ランキングのうち、日本における社会的ヒット曲の鑑はビルボードジャパンソングチャートのみであることを、昨年度の比較時に断言しています。

チャート比較は上記エントリーを最後に行わない予定でしたが、知名度等の面でオリコンが今も勝っているだろうこと、ビルボードジャパンのメディア露出が未だ多くないこと等を踏まえ、後日実施する予定です。

 

今回はオリコンの姿勢に対して抱いた違和感、そしてそこから想起したことを記します。

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