イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

NewJeans、千葉雄喜…日本語を含む曲が海外チャートで轟き始めていることについて

世界の音楽チャートで、日本語入りの楽曲が目立ち始めています。

 

ビルボードによる最新7月6日付Global 200では、NewJeansの日本デビュー曲が200位以内に登場しています。

ビルボードによるNewJeansの歌手別データベース(→こちら)によると、NewJeansが5月にリリースした韓国/海外向けシングルの「How Sweet」はGlobal 200最高15位/Global Excl. U.S.同7位、「Bubble Gum」はGlobal 200最高30位/Global Excl. U.S.同18位であり、一方で日本デビュー曲の「Supernatural」は最新7月6日付Global Excl. U.S.で14位、「Right Now」は同46位となっています。

(従来、Global 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.は11位以下が米ビルボード有料会員にのみ紹介されているため、詳細な順位は韓国メディアの報道を待って紹介しなければなりませんでしたが、NewJeansの歌手別データベースが存在することから掲載した次第です。)

 

そして6月28日リリース作品の初登場が見込まれる次週7月13日付では、ミーガン・ザ・スタリオン feat. 千葉雄喜「Mamushi」がGlobal 200で200位以内、さらには米ソングチャートで100位以内に登場する可能性が生まれてきました。なお、Megan Thee Stallionは日本のメディアにおいて"ミーガン・ジー・スタリオン"や"メーガン…"と記載されることもありますが、このブログではミーガン・ザ・スタリオンと表記します。

ミーガン・ザ・スタリオン公式TikTokアカウント発の動画にて、「Mamushi」に合わせて踊る動画はブログ執筆の7月3日7時時点で310万のいいねが集まっています(昨日21時前にはいいねの数が260万だったことから、短時間で急伸していることが解ります)。ミーガンの公式動画において、この動画のいいねの数は歴代9位に躍り出ているのです。

@theestallion ⭐️⭐️⭐️⭐️ #mamushi #MEGAN ♬ Mamushi (feat. Yuki Chiba) - Megan Thee Stallion

『Megan』収録曲では最新7月1日付米Spotifyデイリーチャートにおいて、「Otaku Hot Girl」(72位)に次ぐ高位置に「Mamushi」が登場。日本語を含む曲がグローバル、そしてともすれば米のビルボードソングチャートでもランクインする可能性が高まりつつあります。

 

 

このブログでは以前に、NewJeansの日本デビュー曲そしてミーガン・ザ・スタリオン feat. 千葉雄喜「Mamushi」の海外チャート動向に注目すべきだと記しました。

前者で挙げた注目点のひとつが、【歌詞における日本語比率の低さ→K-POPの日本語詞曲や世界を目指すJ-POP曲の手本になり得る】ということでした。またNewJeansの日本デビュー曲、「Mamushi」を含むミーガン・ザ・スタリオンのアルバムはいずれも米やグローバルのソングチャートで集計期間初日にあたる金曜にリリースされています。

英語圏の歌手がグローバルヒットに至るには英語詞曲の用意、また非英語詞曲ならば英語詞バージョンを追加投入することが、これまでのチャート動向を踏まえれば重要だといえました。そのことは上記エントリーでも記載していますが、「Supernatural」や「Mamushi」のヒットにより複数の言語がシームレスに用いられた曲がこれからの定番に成り得るのではと感じています。

 

 

さらに7月5日13:00には「Hush-Hush」のインストゥルメンタル音源と、☆Taku Takahashi(m-flo)によるリミックスバージョンが配信リリースされる。

ちなみに日本の歌手においても、海外チャートを意識した動きがみられます。7月1日月曜にリリースされたBE:FIRST × ATEEZ「Hush-Hush」における追加2バージョンのリリースタイミングは、米ビルボードによる7月20日付グローバルチャートの集計開始日時に当たります。ただオリジナルバージョンはビルボードジャパンの集計開始日時にリリースしており、施策が日本とグローバルのどっちつかずに成りかねないと感じています。

仮にビルボードジャパンソングチャートがグローバルチャートに倣い、金曜のチャート集計開始、また複数のバージョンをすべて合算可能とするチャートポリシー(集計方法)を採用していたならば、オリジナルバージョンも7月5日にリリースしていたことでしょう。ビルボードジャパンがGlobal Japan Songs Excl. Japanチャートを用意し日本の楽曲のグローバルヒットを後押しするならば、チャートポリシー変更は必要だと考えます。