イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

2024年8月の私的トップ10ソングス、選びました

2020年1月にスタートした【私的トップ10ソングス+α】企画、今回は2024年8月分です。前の月にリリースされた曲を中心に選出しています。ミュージックビデオ等動画がない曲も含め、エントリーの最後に掲載したSpotifyプレイリストでチェックしてください。

これまでの私的トップ10ソングス等についてはこちらSpotifyを利用し、New Music WednesdayNew Music Friday JapanNew Music FridayおよびMonday Spinといったプレイリストを毎週チェックしています。

 

なお、"私的トップ10ソングス"とあるように、月イチで紹介するこのエントリーは完全な私見に基づくベストソング選出企画となります。音楽チャート等紹介の際、個人的な作品への思い入れを乗せないよう心掛けています。

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【海外ビルボード】米は「A Bar Song (Tipsy)」、グローバルは「Die With A Smile」が連覇達成

現地時間の9月9日月曜に発表された、最新9月14日付米ビルボードソングチャート(集計期間:8月23~29日)。シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」が8週連続(通算9週目)の首位を獲得、またサブリナ・カーペンターの作品が3~5位を占めています。

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五輪、祭り、お盆、台風、Stationhead…2024年夏のストリーミング増減傾向をSpotifyから読む

今年の夏はストリーミング再生回数が比較的大きく動いたといえます。

上記グラフはビルボードジャパンソングチャート、ストリーミング指標の基となるStreaming Songsチャートの再生回数、1位および10位の推移を示したもの。上が2019年度以降、下が2024年度を表示しています(共に2024年9月4日公開分まで)。10位の再生回数は今年8月に山と谷が生まれ、最新9月4日公開分では500万回を割り込む寸前までダウンしています。

そしてこちらは、ビルボードジャパンソングチャートのストリーミング指標においておよそ2割を占めるSpotifyの、デイリーチャート200位における再生回数推移のグラフ。いずれもビルボードジャパンと集計期間を統一しており、上が2022年度以降、下が2024年度となります。右肩上がりとなっているようにみえて、実は2024年に入り再生回数が全体的にダウン、そして先月は大きく増減していることが解ります。

 

では、ストリーミングにおける増減は何を指すのか、今夏の動向をSpotifyのデータを踏まえて確認します。Spotifyはデイリー200位までの順位および再生回数が確認可能なため分析しやすいのですが、このSpotifyの動向から日本のストリーミング全体の動向もみえてくるものと考えます。

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アルバムチャートを制したBE:FIRST、一方でトップアーティストチャートからみえてくることについて

最新9月4日公開分のビルボードジャパンアルバムチャートは、BE:FIRST『2:BE』が首位に初登場を果たしています。

アルバムチャートはフィジカルセールスおよびダウンロードという所有2指標で構成されますが、そのフィジカルセールスでは109,162枚を売り上げたBE:FIRST『2:BE』にIVE『ALIVE』(117,648枚)が勝っています。一方ダウンロード数は『2:BE』10,756DLに対し『ALIVE』240DLと大差がつき、総合で『2:BE』が逆転した形です。なお1枚と1DLとでは後者のウエイトが大きくなるようチャートポリシー(集計方法)が設計されています。

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米津玄師、藤井風、Mrs. GREEN APPLE…トップアーティストチャートトップ10入りの背景を探る

ビルボードジャパンにはソングチャートとアルバムチャートを合算したトップアーティストチャート(Artist 100)が存在します。8月26日~9月1日を集計期間とする最新9月4日公開分のトップアーティストチャートでトップ10入りした歌手の中から、注目の動向を紹介します。

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前週のトップ10初登場曲、当週のCHART insightから真のヒット曲に成るかを読む (2024年9月4日公開分)

3月まで記載していたこちらのエントリーを、内容を少しリニューアルした上で夏以降再開しています。先週の内容はこちら。

 

ビルボードジャパンソングチャートの動向を分析する者として、真の社会的ヒット曲とはロングヒットする、年間チャートで上位に進出する作品と位置付けています。週間単位で上位に入ることも素晴らしいですが、他方で所有指標が強い曲は加算2週目、また所有指標的な接触指標をなぞる曲(主にLINE MUSIC再生キャンペーン採用曲)はキャンペーン終了後に指標が急落し、総合でも大きくダウンすることが少なくありません。

急落傾向はここ最近、特に目立っています。ソングチャートのトップ10は5曲近くが毎週入れ替わり、ロングヒットする(その可能性を持ち合わせている)かそうでないかが極端に分かれる状況です。ロングヒット曲は主にライト層の支持が反映されるストリーミング指標が強い一方、急落する曲はコアファンとライト層との乖離が大きいのですが、これらを1週分のチャートから判断することは現状では難しいといえます。

ゆえにこのブログエントリーでは上記提案をビルボードジャパンに対して行っていますが、すぐに叶うことはないかもしれません。ならば、あくまで自分なりであると前置きしつつ、チャートの見方を提示したいと考えたのがエントリー復活の理由です。

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