イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

最新チャートでトップ10入りした男性ダンスボーカルグループの動向から、分岐点は未だ見えないと捉える理由

最新5月24日公開分のビルボードジャパンソングチャートではトップ10内に3曲が新たに登場しています。

・3位 (初登場) Travis Japan「Moving Pieces」

・4位 (前週22位) MAZZEL「Vivid」

・10位 (初登場) INI「FANFARE」

男性ダンスボーカルグループ(アイドル)については最近ラジオ指標で好成績を収めることが増えており、最新週においても2曲が同指標にてトップ5入りしています。一方でこの3曲は指標構成が大きく異なります。ビルボードジャパンは今回の指標構成を踏まえて最新ポッドキャストに『見えてきたボーイズグループの分岐点』というタイトルを付けていますが、むしろ分岐点はまだ見えないのではというのが自分の考えです。

 

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【ビルボードジャパン最新動向】「アイドル」6連覇、「美しい鰭」週間1千万回再生突破...2曲の勢いを確認する

5月15~21日を集計期間とする最新5月24日公開分ビルボードジャパンソングチャートはYOASOBI「アイドル」が6週連続で首位を獲得。ポイントは4週連続で2万ポイントを突破しています。

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Global Excl. U.S.を制したFIFTY FIFTY、米ソングチャートの動向からK-POPの潮流変化の可能性を読む

ビルボードによる5月27日付のグローバルチャートにて、K-POP女性ダンスボーカルグループのFIFTY FIFTYによる「Cupid」がGlobal 200で2位、Global Excl. U.S.では初の首位を獲得しています。こちらについては昨日のエントリーでも紹介しました。

そして「Cupid」は最新の米ビルボードソングチャートにおいてもK-POP界の新風と成っています。同曲がK-POP女性歌手における最長チャートインを果たしたことが(米ビルボードによる公式アナウンスではありませんが)発表されています。

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(追記あり)【海外ビルボード】米はモーガン・ウォレンが7週目の首位、Global Excl. U.S.ではFIFTY FIFTY「Cupid」が初制覇

(※追記(5月24日19時52分):米ビルボードソングチャートトップ10の画像付きツイートを貼付し忘れていたため、貼付を実施しました。失礼いたしました。)

 

 

 

現地時間の5月22日月曜に発表された、最新5月27日付米ビルボードソングチャート(集計期間:5月12~18日)。モーガン・ウォレン「Last Night」が4週連続、通算7週目の首位を獲得しました。

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オリコンがランキングを用いたプロモーションをTwitterで実施していることについて、違和感を記す

昨日はBMSGから新たに登場した男性ダンスボーカルグループ、MAZZELのファーストフィジカルシングル「Vivid」について取り上げました。

複合指標から成る音楽チャートでは次回公開分にて「Vivid」のフィジカルセールスが初加算されます。同曲についてはビルボードジャパン、そしてオリコンでもフィジカルセールスを制する可能性が高いと思われます。

 

さて今回は、オリコンに対し新たに生まれた違和感を記載します。それは、上記ツイートが"プロモーション"として設定されているというものです。企業ゆえプロモーション自体は自然かもしれませんが、客観性を求められるチャート管理者として考えた場合にランキングを用いたプロモーションが果たして公正中立と言えるのかという疑問を抱いています。

※上記画像のキャプチャは5月20日土曜14時42分に実施。タイムライン内に流れてきたことでプロモーションツイートであることを確認しました。またブログ執筆日の5月22日早朝においてもこのツイートがプロモーションとして流れてきたことを確認しています。

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「Vivid」でフィジカルデビューしたMAZZEL、BE:FIRST「Gifted.」との施策の違いから考えること

次回5月24日公開分(集計期間:5月15~21日)のビルボードジャパンソングチャートで上昇が見込まれる曲のひとつがMAZZELのデビューシングル「Vivid」。集計期間初日にデジタルを解禁したTravis Japan「Moving Pieces」共々、男性ダンスボーカルグループ(男性アイドル)がチャートでどの位置に到達するかに注目です。

その「Vivid」は既に最新チャートにて22位に初登場を果たしていますが、MAZZELのデビューシングルにおけるスケジュール戦略が興味深く、今回取り上げます。

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トップアーティストチャートにおけるジャニーズ事務所所属歌手の動向を比較、その特徴およびKing & Princeの強さについて

昨日のブログエントリーでは、ビルボードジャパンのトップアーティストチャート(Artist 100)を用いてジャニーズ事務所所属4組の動向を紹介しました。

King & Prince以降のデビュー組は動画再生指標が強く、YouTubeの活用に長けているイメージがあります。たとえばTravis Japanは今週月曜リリースのデジタルシングル「Moving Pieces」において、ミュージックビデオのみならずビハインド・ザ・シーン(YouTubeこちら)やダンスバージョン(→こちら)を立て続けに公開。またリリース前にも複数のティザー(ティーザー)動画を用意しています。

 

では、2010年代前半以前のリリース組はどうでしょうか。

今回のエントリーを記すきっかけのひとつとなったのが関ジャニ∞「未完成」。同曲は最新5月17日公開分のビルボードジャパンソングチャートで3位に初登場していますが、300位以内に入り加点対象となった指標はフィジカルセールスのみとなっています。

関ジャニ∞はデジタル未解禁ゆえダウンロード(CHART insightでは紫で表示)やストリーミング指標(青)が加算されないのは想像の範囲内でしたが、男性ダンスボーカルグループやアイドルが存在感を示すラジオ指標(黄緑)でも300位圏外となったのは意外かもしれません(ラジオ指標についてはビルボードジャパンのラジオ指標における、男性ダンスボーカルグループの存在感の高まりを検証する(5月12日付)にて取り上げたばかりです)。

 

では、トップアーティストチャートが2021年度に開始して以降のジャニーズ事務所所属歌手におけるCHART insightを以下に掲載します。

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