イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ビルボードジャパン、Amazon Music Primeのデータ提供開始で信用度がますます高まる

さらなる前進です。

Amazon Music Unlimitedからは既にデータが提供されていましたが、プライム会員向けの音楽ストリーミング(Amazon Music Prime)もとなると、ビルボードジャパンがより社会的ヒットを示す鑑となり、信用度がますます高まるものと考えます。

 

ただひとつ、気になることが。

2019年度末にSpotifyを導入した際、ビルボードジャパンはストリーミングサービスの有料会員による1再生と無料会員によるそれとで異なるウェイトを適用。昨年夏にYouTubeデータの取扱を変更した際も同様の措置を採っています。

(なお、なぜビルボードジャパンが有料会員と無料会員とで1再生のウェイトを分けたのかについては、Spotify導入を取り上げたブログエントリーにて説明しています。)

このウェイト区別の設定を踏まえれば、Amazonのプライム会員自体は有料ながらも、会員ならば無料で使えるAmazon Music Primeは、Spotify等の無料会員と同じウェイトが適用されるものと考えますが、ビルボードジャパンにはそのアナウンスを望みます。

 

 

Amazon Music Primeの再生回数を導入することで、たとえば中島みゆきさんの代表曲についてはチャートで有利になるかもしれません。とはいえAmazon Music Primeは12曲のみであり、Amazon Music Unlimitedへの移行を目的とした配信であると理解できます。

尤も中島みゆきさんの場合、Amazon以外のデジタルプラットフォームへの解禁が必須だと考えます。ストリーミングサービスを限定して解禁することはチャート上で有利にならないことは新しい地図やback numberを例に、以前記しています。

B'zも前週解禁したことで、今やストリーミングサービスを頑なに拒む(と思われてもおかしくない)歌手は少なくなりましたが、解禁するならばあらゆるストリーミングサービスで区別なく聴取できるようにしてほしいと思います。再生した分はビルボードジャパンの総合ソングスチャートやストリーミングチャートにきちんと反映されます。

 

 

今回のチャート内容の拡充、いわゆるチャートポリシー変更をビルボードジャパンは随時行っています(前回の実施は3月3日公開(3月8日付)でした→こちら)。年度の切り替わりを待って変更するのではなく適宜実行する姿勢に、ビルボードジャパンが社会的ヒットの鑑であるという自らの役割をきちんと意識していることを実感するのです。