2020年からポッドキャスト【Billboard Top Hits (通称:ポッドチャート)】を発信し、現在は毎週木曜13時に最新エピソードを公開しています。昨日アップした最新回はこちら。
今回はポッドキャストでも紹介した、最新のビルボードジャパントップアーティストチャートについて採り上げます。
最新5月21日公開分(集計期間:5月12~18日)のビルボードジャパントップアーティストチャート(ソングチャートとアルバムチャートを合算した”Artist 100”)ではMrs. GREEN APPLEが首位をキープしています。そしてこのチャートで、前週の100位未満から41位に急上昇したのがSixTONESです。
上記はSixTONESのトップアーティストチャートにおける直近60週分のCHART insight。アイドルやダンスボーカルグループに顕著な、フィジカルセールス初加算週に総合でも上位に進出しながら翌週急落するという流れはSixTONESにおいても表れており、2025年度においてはアルバム『GOLD』のフィジカルセールス指標加算2週目に総合2→36位、シングル「バリア」の同指標加算2週目に総合16→45位へと後退しています。
SixTONESの当週におけるトップアーティストチャートの上昇は、集計期間6日目にあたる5月17日土曜にデジタル解禁したことが背景にあります。このデジタル解禁に伴い、SixTONESはダウンロード指標を制しています。
他方、トップアーティストチャートにおけるSixTONESのストリーミング指標は100位以内にこそ達していませんが、300位以内に入り加点されています。Apple Music、SpotifyそしてLINE MUSICの主要サブスクサービスではいずれも最新のフィジカルシングル「バリア」がデイリーチャートで最高位に就いていますが、同曲は今週に入り初めてストリーミング指標が加点。これがトップアーティストチャートにも影響した形です。
一方で「バリア」に次いでサブスクで人気を誇る「こっから」(2023)はストリーミング指標300位未満であり、SixTONESの曲で最新チャートにてストリーミング指標が加点されたのは「バリア」のみと考えられます。ただ、特にLINE MUSICにてSixTONESの勢いが大きいことから、次週SixTONESは同指標を伸ばすことでトップアーティストチャートでの存在感を高めることが予想されます。
(なおSixTONESは全曲をデジタル解禁していないため、アルバムチャートでの上昇は難しいものと思われます。)
その「こっから」は現時点で上記ミュージックビデオ(”YouTube ver.”)の再生回数が1億4千万を突破。またSixTONESにおいて、実はトップアーティストチャートでのストリーミング指標加点は今回が二度目であり、最初は2021年7月28日公開分にて「マスカラ」が加点対象に。ストリーミング指標はYouTubeのオーディオストリーミングも加算対象となるため、YouTubeのみでストリーミング300位以内に入ったことになります。
SixTONESはSTARTO ENTERTAINMENT所属歌手の中でも動画再生指標が高く、またその動画再生は同じ接触指標であるストリーミングと比例する傾向にあることを踏まえれば、SixTONESはデジタル解禁していたならば社会的ヒットに至れたのではと感じていました。サブスク解禁後以降にリリースされるSixTONESの作品が「こっから」や「マスカラ」のような人気を獲得し、デジタル人気も相まって大ヒットに至るか注目です。
SixTONESはデジタル解禁後初となるフィジカルシングル「BOYZ」を6月4日にリリースしますが、デジタル解禁するかはまだアナウンスされていない模様です。ただ同曲がテレビアニメ『WIND BREAKER Season 2』 オープニングテーマであり、アニメ関連曲が世界でも人気に成る傾向を踏まえれば、フィジカルリリース日までにデジタルを解禁することが重要と考えます。