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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

千葉雄喜参加の「Mamushi」が米トップ50入りする可能性と、そのヒットが報じられない問題

ミーガン・ザ・スタリオン feat. 千葉雄喜「Mamushi」が最新7月13日付米ビルボードソングチャート(Hot 100)で68位に初登場したことについては、このブログでも採り上げています。

そして「Mamushi」は、7月5~11日を集計期間とする次週7月20日付米ビルボードソングチャートにてトップ50入りを果たすのではという予想が登場しています。

 

WikipediaBillboard Hot 100内、チャートインした日本人アーティストのページ(→こちら)によると、日本人歌手のトップ50入りはジョン・レノンオノ・ヨーコ / プラスティック・オノ・バンド with ザ・ハーレム・コミュニティ・クワイア「Happy Xmas (War Is Over)」が2022年12月31日付で38位を記録して以来となります。そして現時点において、日本人歌手のトップ50入りは10曲のみという状況です。

(なお米ビルボードソングチャートではストリーミングの人気の高まりに伴い、クリスマス関連曲が毎シーズン上位に進出するようになっています。)

 

次週7月20日付ではモーガン・ウォレンの新曲「Lies Lies Lies」や、ザック・ブライアンのニューアルバム『The Great American Bar Scene』収録曲の大挙エントリーが予定されていますが、その中でミーガン・ザ・スタリオン feat. 千葉雄喜「Mamushi」が順位を上げるとみられています。これはこの曲がTikTokでバズを起こしていることも影響していると考えられます。

@theestallion ⭐️⭐️⭐️⭐️ #mamushi #MEGAN ♬ Mamushi (feat. Yuki Chiba) - Megan Thee Stallion

7月1日からの1週間を集計期間とする最新7月13日付TikTok Billboard Top 50(→こちら)では、「Mamushi」が12位に初登場。これは7月1日にミーガン・ザ・スタリオンが自身の公式TikTokチャンネルで公開したダンス動画も影響しているとみられます。

@theestallion Sailor HOTTIE ⭐️⭐️⭐️ #MAMUSHI ♬ Mamushi (feat. Yuki Chiba) - Megan Thee Stallion

そしてミーガンは7月9日、セーラームーンのコスプレにて再度「Mamushi」を振り付きで披露(米ビルボードの記事は下記ポストを参照)。ブログ執筆時点においてミーガンの公式TikTokチャンネル発の動画でいいねの数は4位まで上昇しており、この勢いが次週7月20日付米ビルボードソングチャートにも反映されるものと思われます。

さらに「Mamushi」は複数の国や地域、そしてグローバルのSpotifyデイリーチャートで200位以内に登場しており、米ビルボードによる7月20日付グローバルチャートでの初登場も見込まれます。

 

ミーガン・ザ・スタリオン feat. 千葉雄喜「Mamushi」は日本でも徐々に人気を獲得しています。同曲はビルボードジャパンによる最新7月10日公開分TikTok Weekly Top 20でも16位に初登場(記事は後述)。最近ではBE:FIRSTやLE SSERAFIMもこの曲を使った投稿を行っており、日本でも「Mamushi」の認知度が高まるものと思われます。

@befirst_official Sparkle like a star💫 #BEFIRST #MANATO #RYUHEI #JUNON #SHUNTO ♬ Mamushi (feat. Yuki Chiba) - Megan Thee Stallion

@le_sserafim S✧T✧A✧R - ! #LE_SSERAFIM #르세라핌 #SAKURA #사쿠라 #HUHYUNJIN #허윤진 ♬ Mamushi (feat. Yuki Chiba) - Megan Thee Stallion

他方「Mamushi」の海外ヒットについては、今も日本でほぼ報じられていません。Yahoo! ニュースにて"千葉雄喜"と検索しても、米ビルボードソングチャートに初登場したと報じているのはビルボードジャパンによる2つの記事にとどまっています(記事検索結果はこちら)。以下のリンク先のうち後者は先述した米ビルボード記事の翻訳版となりますが、どちらも米チャート68位初登場を基軸としたものではありません。

日本のメディア報道については、千葉雄喜参加の「Mamushi」がグローバルヒットの可能性、そして報じられていないことについて(7月6日付)にてその背景を分析した上で批判していますが、報じないことはこの曲が日本で見つかりにくいのみならず(現時点における日本のSpotifyデイリーチャートでは「Mamushi」は未だ200位以内に達していません)、日本の歌手や音楽ファンが海外(市場)を意識する芽も育まないものと考えます。