(※追記(6月20日18時50分):MUSIC AWARDS JAPAN 2026における米津玄師「IRIS OUT」パフォーマンス映像について、追記を行っています。)
先週土曜に開催されたMUSIC AWARDS JAPAN 2026、特にGrand Ceremonyに関しては賛否が生まれています。心無い言葉の刃も散見されるのですが、文筆家のつやちゃんによるこちらのコラムは絶賛もしくは非難の一方のみを発信する方々。そして主催者であるCEIPAにも是非読んでほしいと願います。
筆者は開催の翌朝、MUSIC AWARDS JAPAN 2026、Grand Ceremony全体に抱いた違和感の正体は"ドメスティック"にある(6月14日付)にて問題提起と改善提案を行いました。後日あらためてまとめる予定ですが、今回は単体で気になった点を紹介します。それはパフォーマンス映像の発信に関してです。
MUSIC AWARDS JAPAN(主催するCEIPA(一般社団法人カルチャー アンド エンタテインメント産業振興会))には公式YouTubeチャンネルが存在し、そちらで昨年の受賞式等が確認できます。今年の受賞式アーカイブはブログエントリー執筆時点で未公開の状況ですが、Premiere Ceremony、Grand Ceremony、また演歌・歌謡曲LIVE(最優秀演歌・歌謡曲 楽曲賞 授賞式)での一部パフォーマンス映像は公開されています。

(上記キャプチャは6月17日4時15分現在のMUSIC AWARDS JAPAN / CEIPA公式YouTubeチャンネル(→こちら)における公開動画を新しい順に表示した内容となります。)
主要部門を発表したGrand CeremonyではMrs. GREEN APPLEやHANA等もパフォーマンスしており、公開に時間差が生じる理由は解りかねます。それでも米津玄師「IRIS OUT」等は公開されているのですが、一方で気になる点があります。
#MAJ #MAJ2026 #MUSICAWARDSJAPAN におけるパフォーマンス映像がアップされ始めているようです。一方で「IRIS OUT」においては複数のチャンネルによるコラボという形での公開ながら、@MAJ_CEIPAが優先表示されています。こちらの動画の再生回数はおそらく、音楽チャートに反映されないかもしれません。 https://t.co/5maNt0P83t pic.twitter.com/7PjDmvtKOQ
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2026年6月14日
MUSIC AWARDS JAPAN 2026で披露された米津玄師「IRIS OUT」は、MUSIC AWARDS JAPAN / CEIPAと米津さんというふたつの公式チャンネルにて公開されています。このような複数のチャンネルでの公開は"コラボレーション投稿機能"と呼ばれ、昨秋から使用可能となっています。
一方で、動画はひとつのチャンネルでアップし、そのチャンネルがコラボ相手を"招待する"形が採られます(上記エントリーでも掲載したarne代表の松島功さんによるポスト参照)。招待する側が公開元チャンネルの先頭に表示されるならば、MUSIC AWARDS JAPAN 2026における「IRIS OUT」パフォーマンス映像はビルボードジャパンソングチャートの動画再生指標に加算されないのではと考えます。これはMUSIC AWARDS JAPAN / CEIPAのチャンネルが音楽パートナーという位置付けではない可能性が高いためです。
YouTubeでの動画再生は、ビルボードジャパンソングチャートにて動画再生指標の加算対象となります(オーディオストリーミングとして接触した場合はストリーミング指標に加算)。動画再生指標はISRC(国際標準レコーディングコード)が付番された動画がカウント対象となるのですが、このコードを付番できるのはYouTubeにおける"音楽パートナー"と位置付けられたチャンネルに限られます(下記エントリー参照)。
その音楽パートナーは歌手やレコード会社、また歌手を擁する芸能事務所の公式YouTubeチャンネルが該当する一方、テレビ局や番組、またアニメ制作会社等のチャンネルは対象外となります。ゆえにNHK MUSICでの公開動画はISRCが付番できないものとみられます(コラボレーション投稿の場合でもメインで公開した側が音楽パートナーか否かでISRC付番可否が決まるものと考えられます)。
上記は米津玄師さんが昨年の『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか)にて披露した「IRIS OUT」の映像を、NHK MUSIC(NHKの音楽関連公式YouTubeチャンネル)での公開終了後に米津さん側のチャンネルにて再公開した際に記した内容。動画公開日を含む1月14日公開分のビルボードジャパンソングチャートでは「IRIS OUT」が動画再生指標の急浮上も相まって、2026年度上半期最高ポイントを獲得しています(下記エントリー参照)。
米津玄師さん側はおそらく、MUSIC AWARDS JAPAN 2026のパフォーマンス映像も自身の公式YouTubeチャンネルで公開したかったと思われますが、MUSIC AWARDS JAPAN / CEIPA側がコラボレーション機能を用い、親元という形で公開したものと考えます。
実際、動画公開の翌日である日本の6月15日付YouTubeミュージックビデオランキング(→こちら)では音楽賞のパフォーマンス映像はランクインしていません。このことはMUSIC AWARDS JAPAN / CEIPAの公式YouTubeチャンネルが音楽パートナーではないことを示しているといえるでしょう。このような形での公開は、音楽チャートで損をすると言っても過言ではないのです。
※追記(6月20日18時50分)
日本の6月17日付YouTubeミュージックビデオランキング(→こちら)にて、MUSIC AWARDS JAPAN 2026における米津玄師「IRIS OUT」のパフォーマンス映像が2位に初登場を果たしていました。公開3日後の初ランクインという事態からは、動画再生指標のカウント対象となるISRC(国際標準レコーディングコード)が17日になって初めて付番された可能性が考えられます。
この点を踏まえるに、MUSIC AWARDS JAPAN / CEIPAの公式YouTubeチャンネルが音楽パートナーでありながらISRCを付番していなかった可能性、またコラボレーション投稿の場合にコラボを持ちかけられた側が音楽パートナーである場合は持ちかけた側が音楽パートナーでないとしてもISRCを付番できる可能性が考えられます。
まずは今回の動画投稿に伴い「IRIS OUT」がビルボードジャパンソングチャートで浮上したならば、ビルボードジャパンは記事にて動画に関する言及を行うでしょう。チャート動向そして記事に注目すると共に、先述した仮説が正しいならば、前者の場合はMUSIC AWARDS JAPAN / CEIPA側が他の公開動画にも付番を徹底すること、後者ならばMUSIC AWARDS JAPAN / CEIPA側がコラボの相手側に付番を呼びかけるよう願います。
(以上、追記おわり。)
さらなる違和感は、音楽チャートの影響度に関係なく、サム・スミスの新曲「My Guy」のパフォーマンス映像がMUSIC AWARDS JAPAN / CEIPAの公式YouTubeチャンネルでのみ公開されている(コラボレーション機能を用いていない)ということ。サム・スミス側にも公式YouTubeチャンネル(→こちら)が存在するゆえ、その対応に疑問を抱きます。

(上記は6月17日4時42分時点のキャプチャ内容となります。)
【サム・スミス】
— Universal Music Japan (@UNIVERSAL_INTER) 2026年6月16日
MUSIC AWARDS JAPANのステージで披露した#サム・スミス の新曲「My Guy」が
6月24日にリリース決定✨
▼Pre-Add/Pre-Savehttps://t.co/RlybkRBh2c pic.twitter.com/8Y7KBDJRDt
ずっと人生をかけて書いて、歌うのを待っていたような曲です。
— Universal Music Japan (@UNIVERSAL_INTER) 2026年6月16日
夏のNYで、大切な友人たちと一緒に書いたこの曲は、まるで空からふっと降ってきたみたいでした。
時々、世界は冷たくて、人との距離を感じることもあるけれど、この曲から愛やぬくもり、近くにいる感じが伝わったら嬉しいです。…
ましてや「My Guy」は来週リリースされる新曲であり、サムにとって今回のMUSIC AWARDS JAPAN 2026での披露は日本のみならず世界においても新曲訴求の契機と成るはずです。米ビルボード各種チャートでは1月31日付以降YouTubeがデータ提供を取り止めていますが(ビルボードジャパンには引き続きデータ提供中)、データ反映の有無に関わらず動画の提供やコラボレーション投稿を行ってよかったはずです。
今年開催された米グラミー賞では、パフォーマンスの一部が歌手側の公式YouTubeチャンネルでも公開されています。MUSIC AWARDS JAPAN / CEIPA側が行うべきはこのような歌手側へのパフォーマンス映像の提供でしょう。YouTubeが米ビルボードにデータを提供しないとしても、歌手の作品が気になる方は音楽賞よりもまずは歌手のチャンネルにアクセスするはずです。
そしてそもそも、映像の柔軟な貸出等のルールができているのかに疑問を抱くと共に、日本の音楽やMUSIC AWARDS JAPANでのパフォーマンス映像を真に世界へ届けたいならば音楽チャート等の仕組みをきちんと知った上で動画の取扱規定を構築すべきと考えます。米グラミー賞が今週、来年からの最優秀アジアポップミュージックパフォーマンス部門(Best Asian Pop Music Performance)新設を発表したゆえ、尚の事です。
米グラミー賞(@RecordingAcad)のアカウント経由では発信されていませんが、来年度追加される5部門(Best Asian Pop Music Performance含む)については米グラミー賞を主催するレコーディング・アカデミーのサイトを確認してください。https://t.co/eq1wEMTNah
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2026年6月16日
2027 Grammy Changes: 5 New Categories, More Lenient Rules on Best New Artist Eligibility and Morehttps://t.co/YHb5gUv2QN
— billboard (@billboard) 2026年6月16日