イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(追記あり)『第76回NHK紅白歌合戦』出場歌手を予想する (予想最終版)

(※追記(11月14日19時27分):このエントリーの最後にて、11月14日に発表された『NHK紅白歌合戦』の出場歌手について分析したエントリーのリンクを貼付しています。)

 

 

 

このブログではここ数年、『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか、以下”紅白”と表記)の出場歌手を予想しています。今年についてもこれまで二度掲載しました。

また、このブログではスポーツ紙による紅白出場内定記事を下記エントリーにてまとめていますが、今年の内定記事登場はおそらく本日より本格化する模様です。

昨年は11月19日に出場歌手が発表され、内定記事はその1週間程度前から本格化。今年のスケジュールも似たものになると思われますが、この段階にて紅白出場歌手の最終予想を掲載します。

 

 

昨年の出場歌手および披露曲、曲順は下記リンク先をご参照ください。

 

紅白における出場歌手の選考基準について、昨年は以下のように定義されています。

紅白歌合戦の選考にあたっては、「今年の活躍」「世論の支持」「番組の企画・演出」という3つの要素を中心に、「データを参考資料として検討のうえ、総合的に判断いたしました」と説明。「今年の活躍」については、CD・DVD・Blu-rayの売り上げ、インターネットでのダウンロード・ストリーミング・ミュージックビデオ再生回数・SNS等、有線・カラオケのリクエスト等、ライブやコンサートの実績について調査したという。

「世論の支持」については、7歳以上の全国2015人を対象にNHKが行った「ランダムデジットダイヤリング」方式による世論調査の結果(※質問は「紅白に出場してほしい歌手男女各3組」)、7歳以上の全国8000人を対象にNHKが行ったウェブアンケート調査の結果(※質問は「紅白に出場してほしい歌手男女各3組以上10組まで」)をもとに選出したとしている。

 

”今年の活躍”においてはここ数年、社会的ヒット作品を示す鑑であるビルボードジャパンのチャートを参考にしていると捉えています。2025年度上半期各種チャートはこちら等で分析、および第3四半期のデータはこちらで掲載しています。また”番組の企画・演出”については、NHK番組タイアップの存在やNHK(音楽)番組への出演と置き換えていいでしょう。

 

これらを踏まえ、紅白出場歌手については以下の傾向があると捉えています。1回目の予想にて記した内容を再掲しますが、この中で昨年の紅白にて特に重視されたのは⑧ではないかと感じています(理由については今年1回目の予想で記しています)。

<『NHK紅白歌合戦』出場歌手の傾向>

 

① 若手や初出場歌手についてはビルボードジャパンのチャート動向が重視される(が、その限りではない)

② ①で選ばれた歌手の連続出場は難しいが、実績が伴えば叶う

③ 若手で連続出場するもその年の曲が披露できないならば翌年外れる可能性がある

④ ①を踏まえ、K-POP歌手も積極的に起用する(可能性が高い)

⑤ 演歌歌謡曲は顔ぶれが変わらず、枠も最低限にとどまる

⑥ 他の音楽番組に比べて、出場歌手の世代やジャンルが広範囲に及ぶ

⑦ 『SONGS』や『NHK MUSIC SPECIAL』等NHK音楽出演の実績が大きい

⑧ 周年記念歌手の出場が少なくない

⑨ 音源をサブスク配信していることがほぼ条件となっている

⑩ 年末年始のリリースが影響する(作品の宣伝の場という位置付けにもなっている)

 

『第76回NHK紅白歌合戦』出場歌手を予想する (予想1回目)(10月1日付)より

 (※1回目予想掲載時より、太字部分を通常表記に切り替えています。)

 

また、今年も音楽ナタリーにて出場歌手予想企画に参加させていただきました。他の選者の皆さんの予想も含め、ぜひご覧ください。

 

 

前置きが長くなりましたが、最終予想を以下に掲載します。

 

<『第76回NHK紅白歌合戦』出場歌手予想>

 (紅組、白組共に21組。以下敬称略。)

 

・紅組

 アイナ・ジ・エンド

 あいみょん

 =LOVE

 石川さゆり

 aespa

 XG

 加藤登紀子

 坂本冬美

 椎名林檎

 Superfly

 ちゃんみな

 TWICE

 天童よしみ

 HANA

 Perfume

 FRUITS ZIPPER

 BABYMETAL

 松田聖子

 MISIA

 水森かおり

 LiSA

(前年出場歌手で今回の予想にて未掲載:aiko、ILLIT、イルカ、HY、櫻坂46、髙橋真梨子、tuki.、西野カナ、ME:I、緑黄色社会、LE SSERAFIM)

(1回目の予想から除外:斉藤由貴)

(2回目の予想に追加:加藤登紀子)

(2回目の予想から除外:乃木坂46)

(最終予想に追加:=LOVE)

 

・白組

 ORANGE RANGE

 King & Prince

 郷ひろみ

 サカナクション

 清水翔太

 純烈

 Snow Man

 timelesz

 TENBLANK

 Number_i

 新浜レオン

 原摩利彦 feat. 井口理

 BE:FIRST

 福山雅治

 藤井風

 星野源

 Mrs. GREEN APPLE

 三山ひろし

 M!LK

 山内惠介

 RADWIMPS

(前年出場歌手で今回の予想にて未掲載:Omoinotake、Creepy NutsGLAY、こっちのけんと、THE ALFEE、JO1、Da-iCE、TOMORROW X TOGETHER、Vaundy、福山雅治南こうせつ)

(1回目の予想から除外:Aぇ! group、佐野元春)

(2回目の予想に追加:King & Prince、RADWIMPS)

(2回目の予想から除外:ポルノグラフィティ)

(最終予想に追加:福山雅治)

 

<特別企画>

 嵐

 サザンオールスターズ

 ドリーミング (子ども向け企画、もしくは『あんぱん』特別企画の一環として)

 氷川きよし

 松任谷由実

 矢沢永吉

 米津玄師 & 宇多田ヒカル

 ロゼ & ブルーノ・マーズ

 ディズニー企画

(1回目の予想から除外:なし)

(2回目の予想に追加:ロゼ & ブルーノ・マーズ、ディズニー企画)

(1回目では宇多田ヒカルと米津玄師を別々に掲載していましたが、2回目では共演名義にて記載しています。)

(最終予想に追加:松任谷由実矢沢永吉)

 

 

今回の予想は2回目から大きくは変えず、紅組白組共に1組ずつの入れ替えにとどめています。また本日付の複数のスポーツ紙にて&TEAMの紅白内定が報じられていますが、上記予想は昨日付で決めたものであり考慮に入れていません。

(なお、昨年の紅白内定記事の精度を踏まえれば、紅白出場歌手発表の1週間程度前から発信される内容はそのほとんどが当たっている一方、前月報道分についてはは外れる傾向が強いというのが私見です。)

 

 

今回の紅白出場歌手選定における注目点を、今一度まとめます。

<『第76回NHK紅白歌合戦』出場歌手選定における注目ポイント>

 

① アイドル/ダンスボーカルグループの顔ぶれはどうなるか

これは言い換えれば、"フィジカルセールスが選出の基準であり続けるか"という問いかけ(自問自答)でもあります。たとえば1回目の予想から選出を続けるM!LKは「イイじゃん」が流行となりながら、特に若手や初登場歌手の出場基準となっているビルボードジャパンのソングチャートでは最高45位、100位以内在籍4週にとどまっています。そしてこの曲はそもそも、フィジカルシングルとしてリリースされていません。

仮にM!LKが「イイじゃん」で出場を果たしたならば、ビルボードジャパンソングチャートが流行をより取り入れるべくチャートポリシー(集計方法)を変更することが必要となるでしょう。また、今回はフィジカルセールスに強い坂道グループやJO1を予想から外していますが、仮に的中したならばソングチャートにおけるフィジカルセールス指標のウエイトを引き下げることについても、検討する必要があるのではないでしょうか。

 

② STARTO ENTERTAINMENT所属歌手の起用再開はどうなるか

ジャニーズ事務所の創業者による性加害事件が社会問題化してからしばらく、所属タレントのNHK出演は不可となっていました。およそ1年前に出演再開がアナウンスされたものの、しかし昨年の紅白では出場枠がゼロという状況です。

本日付のスポーツ紙では、内定ではなく"有力視"という形でSTARTO ENTERTAINMENT所属歌手の起用再開を報じています。King & Princeは2回目予想にて(Aぇ! groupと差し替える形で)その名を記していますが、紅白でほぼ毎年行われるディズニー企画への出演も考えられることから記事自体の信憑性は低くはないと考えます(ただし記事にてSnow Manの名前がないことは気になります)。

SixTONESが大晦日の音楽フェスに出演する等、STARTO ENTERTAINMENT所属歌手でも紅白へのスタンスは分かれているかもしれません。一方でSnow Manやtimeleszはデジタル化した作品が中長期的にヒットしており、その点を踏まえれば同事務所から2~3組が出場することは自然なことだと考えます。

 

③ "グローバル"について、どのような形が採られるか

今年のテーマやそのテーマ設定の背景(上記ポスト参照)を踏まえ、(人種等の壁を越えてつながるという意味での)"グローバル"が紅白で重要視されるものと捉えています。音楽ナタリーの出場歌手予想コラムではそれを踏まえ、可能性が高くないだろうことを承知でロゼ & ブルーノ・マーズの特別企画での出場を記した次第です。なおブルーノは嵐に楽曲提供しており、嵐も出場するならば面白いことになるでしょう。

"グローバル"において、今年の大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』で主演を務める横浜流星さんや朝の連続テレビ小説『ばけばけ』に登場する吉沢亮さんが大ヒット映画『国宝』に出演し、同作は米アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表に。審査員等で2名が登場するならば『国宝』主題歌が披露されるかもしれません。また米で映画興行収入ランキングを制したアニメ作品の関連曲も、パフォーマンスが期待されます。

なお昨年の紅白では、日本発の国際音楽賞"MUSIC AWARDS JAPAN"がNHKにて放送されることを発表しています。同賞の第2回開催に関する記者発表会が先週行われましたが、日程こそ決まりながらも地上波放送に関するアナウンスはないため、仮に次回もNHKで放送されるならば紅白にてアナウンスされるかもしれません。その際、今年のMUSIC AWARDS JAPANで受賞した作品もフィーチャーされるものと考えます。

 

④ トリを務めるのは誰か

こちらについては、音楽ナタリーに寄稿した内容を引用します。

紅白のXアカウントを使って内容が発信されたこともあり、紅白とつながりが深いといえる今夏の音楽特番「MUSIC GIFT 2025 ~あなたに贈ろう 希望の歌~」にてラストに登場したのが、MISIAさんおよびMrs. GREEN APPLEでした。特にMrs. GREEN APPLEはデビュー10周年を迎えたこと、ベストアルバム「10」が大ヒットしたこともありなおのこと、紅白でもトリにふさわしいと考えます。

 

トリは今年ヒット曲を輩出している、そのヒット曲が老若男女に認知されている、そして歌唱力のある歌手が務めることを希望しています。その前提においては紅組出場歌手の選考が難しいというのが私見ですが、MISIAさんとMrs. GREEN APPLEが最善でしょう。

 

⑤ 紅白はメディアや市井に対し模範を示せるか

この点について、昨年の最終予想にて記した内容をまずは再掲します。

紅白そしてNHK側は、歌手や所属事務所の問題を強く意識して起用を控えることで、番組や局自身の体裁を優先しているのではという疑念を、ここ数年の動向から抱いています。ゆえにSTARTO ENTERTAINMENT所属歌手においても結果的に起用しない可能性は否定できません。ただどのような結果(出場歌手選定)を用意したとして、紅白およびNHK側に必要なのは毅然とした態度、問われた際にきちんと説明できる姿勢だと考えます。

 

結果的に、STARTO ENTERTAINMENT所属歌手は昨年の紅白に出場していません。

 

たとえば問題を起こした方が活動自粛中の場合、そのメンバーが所属するグループが紅白出場を果たしたとしてゴシップメディアや一部市井から過度に非難される可能性は容易に想像できます。紅白側はそのような歌手を起用しない形でバッシングの矛先が自らに向かないよう努めているというのが自分の見方ですが、大事なのは問題があったとして、きちんと省みているならば堂々と起用すること、起用理由を問われた際は堂々と回答することです。その姿勢がないことが非難の声を大きく、過激にすると考えます。

上記内容は、先週末におけるダンスボーカルグループのメンバー脱退、またアイドルグループの最後のコンサート開催等を踏まえてつぶやいたものです。メディア全体の課題ではあるのですが、紅白の影響力の大きさを踏まえれば何よりも紅白、そしてNHK側がきちんと変わり、率先して模範を示すことを願います。

 

おわりに

紅白については他にも、周年記念歌手の出場が今年はどうなるか、また特別企画についても気になります。特別企画についてはMUSIC AWARDS JAPANでパフォーマンスし、また今年はオリジナルアルバムもリリースした矢沢永吉さん、そしてアルバムリリースのタイミングでNHKを含むメディア露出が増えている松任谷由実さんを新たに据えましたが、特別企画枠が増えるならば通常枠を減らす可能性もゼロではないかもしれません。

 

出場歌手の発表に注目すると共に、"国際音楽賞"を謳うMUSIC AWARDS JAPANの第1回がNHKで放送されたことも踏まえ、最後に出場歌手予想1回目の記載内容を再掲します。

最後に。紅白出場歌手の傾向として、”⑨ 音源をサブスク配信していることがほぼ条件となっている”を挙げました。たとえば今年の出場を予想したAぇ! groupは未だ解禁に至っておらず、また解禁してもSnow Manやtimeleszのようにすべての音源をデジタル化していない方も存在します。紅白が海外でも視聴可能という環境を考慮するならば、また今年もYouTube発信を行うならば尚の事、紅白側がこの点を歌手側に問うよう願います。

 

紅白には、"デジタル解禁"のみならず"アーカイブをきちんとデジタル化している"ことを出場歌手選定の前提に据えてほしいというのが私見。厳しいと指摘されるかもしれませんが、しかしながら他の国や地域に比べてデジタル化の足並みが揃っていない日本音楽業界の現状を踏まえ、歌手側に進言してほしいと願います。それもまた、音楽チャート分析者として紅白に対し強く望むことです。

 

 

※追記(11月14日19時27分)

 

11月14日に発表された『NHK紅白歌合戦』の出場歌手について分析したエントリーのリンクを、以下に貼付します。