次週、ビルボードジャパンソングチャートのストリーミング指標首位曲が入れ替わるかもしれません。Mrs. GREEN APPLEがこの指標(および基となるStreaming Songsチャート)で20週連続首位を獲得していることは5月23日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日)にて紹介されていますが、次週はちゃんみな「SAD SONG」が首位獲得する可能性が生まれています。
【先ヨミ・デジタル】Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」「ライラック」ストリーミングトップ2独占中 ちゃんみな「SAD SONG」3位に急浮上 https://t.co/yKJA5yF836
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2025年5月23日
ちゃんみな「SAD SONG」はストリーミング321.6万回再生を記録し、Mrs. GREEN APPLE「クスシキ」(3,348,104回)、同じく「ライラック」(324万回)に続いています。上記記事では『5月16日に、オーディション【No No Girls】のファイナリスト10名と共に披露した『THE FIRST TAKE』での一発撮りパフォーマンス映像が公開され話題となった影響』と紹介されていますが、まさにその動画公開が人気上昇の起点となっています。
上記はビルボードジャパンソングチャートにおけるちゃんみな「SAD SONG」の、有料会員が確認可能なCHART insight。同曲は青で表示されるストリーミングが最新5月21日公開分で91→37位に、さらに紫で表示されるダウンロードが前週の300位未満から28位に急上昇を果たし、総合でも100位未満→53位に再浮上。5月21日公開分チャートにおいて集計期間5日目夜にTHE FIRST TAKEが公開された効果が、既に表れています。
(なお、総合チャートおよび構成指標における20位未満の順位はCHART insight有料会員のみが確認できます。ビルボードジャパンでは有料会員のみ知り得る情報の掲載を可能としています。)
ただ「SAD SONG」においてはTHE FIRST TAKEが動画再生指標に加点されていないことが、CHART insightでの当週未加点から読み取れます(動画再生指標は赤で表示)。ビルボードジャパンは言語のみ違う場合を除き基本的に合算しないものの、動画再生指標は動画に付番されたISRC(国際標準レコーディングコード)が同じならば合算され、THE FIRST TAKEの取扱については下記記事にてチャートポリシー(集計方法)が紹介されています。
【ビルボード】Aimer「残響散歌」5週連続首位 米津玄師「POP SONG」&OCTPATH「IT'S A BOP」トップ3に初登場(2/16修正) https://t.co/kt5cysdjMp pic.twitter.com/WNq08FBbnh
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2022年2月16日
しかしながらTHE FIRST TAKEにおいては、5月に公開された宇多田ヒカル「Mine or Yours」でも合算されていませんでした。その点はTHE FIRST TAKEにおける宇多田ヒカル新曲の動画再生指標未加算と、チャンネル再興の可能性について(5月19日付)で紹介していますが、最新5月21日公開分においても状況は変わっていません。その一方、その後公開された「First Love」では動画再生指標が300位未満→3位に急浮上しています。
宇多田ヒカルさんの2曲で差が生じていることを踏まえれば、THE FIRST TAKE側によるISRC付番が曖昧なのではというのが現時点での私見。仮に宇多田ヒカル「Mine or Yours」でTHE FIRST TAKEの動画が動画再生指標にが合算されたならば前週総合トップ10入りしたかもしれず、ちゃんみな「SAD SONG」の伸び率もさらに高まったはずです。ビルボードジャパンがチャートポリシーを変更したならば、その発信も必要です。
その動画再生指標未加点の可能性はありながらも、ちゃんみな「SAD SONG」は次週5月28日公開分のビルボードジャパンソングチャートで上昇するはずです。ストリーミングは5月23日付主要サブスクサービスにおいてApple MusicおよびLINE MUSICで2位、Spotifyで14位につけていることからも断言可能であり、その行方に注目です。
加えてソングチャートとアルバムチャートを合算したビルボードジャパンのトップアーティストチャートでは、ちゃんみなさんが最新5月21日公開分にて21→12位に上昇しています。トップアーティストチャートにおいてはHANAを輩出したオーディション”No No Girls”を経て上昇した実績があり(下記リンク先参照)、今回のTHE FIRST TAKEに伴い「SAD SONG」が上昇、且つアーティストパワーが増大するのは自然なことでしょう。
(なおビルボードジャパンが昨年12月最終週にアルバムチャートへのストリーミング指標組入を開始して以降、ちゃんみなさんはトップアーティストチャートにおいて総合トップ40内を常時キープ。組入開始週には総合26位、ストリーミング指標23位と共に最高位を記録しています。)
次週5月28日公開分ビルボードジャパン各種チャートにおける注目点は、ちゃんみな「SAD SONG」がストリーミングそして総合でどこまで上昇するか、また他の曲やアルバムの人気にも勢いが波及することでトップアーティストチャートがどう動くかにあります。加えてちゃんみなさんは5月22日開催のMUSIC AWARDS JAPAN授賞式(Grand Ceremony)にてパフォーマンスしており、その影響もみられるかが気になります。
ただ、日本における最新5月23日付Spotifyデイリーチャートでは「SAD SONG」が12→14位に後退しているのが気掛かりです。加えてMUSIC AWARDS JAPANのGrand Ceremonyにて披露されたパフォーマンス曲のいくつかが動画公開されながらも(下記note参照)、ちゃんみなさんによるメドレーはMrs. GREEN APPLE「ダーリン」共々現時点では公開されておらず、新設音楽賞のチャート影響度は高くないかもしれません。