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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ストリーミング指標初のトップ10入り…"今日好き"を彩る幾田りら「恋風」のチャート上昇に注目する

最新8月13日公開分ビルボードジャパンソングチャートでは、幾田りら「恋風」が前週より1ランクアップし、同曲最高位の22位に到達。この曲のCHART insightからは、興味深い動きが見て取れます。

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています(ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています)。なお、以下に紹介するCHART insightも同様に、有料会員が確認可能なものとなります。)

 

 

恋風」は4月16日公開分のビルボードジャパンソングチャートで57位に初登場。主に牽引するのがストリーミング指標であり(CHART insightでは青で表示)、初週から100位以内に登場しています。ビルボードジャパンは下半期初週、総合100位以内に53週以上登場する曲に対しストリーミング指標化時に減算処理を施すというリカレントルールを採用していますが、このことも「恋風」に対しプラスに作用しています。

 

フィジカル未リリースの幾田りら「恋風」ですが、CHART insightで紫にて表示されるダウンロード指標は登場13週目となる7月9日公開分にて46位に急伸。これは集計期間中に放送された『2025 FNS歌謡祭 夏』(フジテレビ)でのテレビ初パフォーマンスが影響。同週はストリーミング指標も18→16位となり、当時の最高位を更新しています。

また、赤で表示される動画再生指標においてはミュージックビデオの公開が上昇に大きく影響していますが、その動画再生指標がミュージックビデオ公開前の段階でも加算され続けていたこと、そしてソングチャートの構成指標ではないものの”歌ってみた”に代表されるUGC(CHART insightでは茶色で表示されるユーザー生成コンテンツ)が現時点まで常時300位以内に入っていることを、興味深く捉えています。

 

恋風」は音源リリース日に幾田りらさんの公式YouTubeチャンネルにて公式オーディオを公開し、動画再生指標の初週からの加点(300位以内登場)につながっています。YouTubeで音楽をチェックする方の需要に対応したこの公式オーディオは、ブログ執筆時点(8月15日5時20分現在)にて再生回数が1282万回に達しています。

そしてYouTube、またX等のSNSにて歌手名および曲名を検索すると「恋風」のカバー動画が複数登場します。上記に代表例を挙げていますが、このような動画の多さがオリジナル版の聴取へとつながり、ストリーミングや動画再生といった接触指標群に寄与します。

 

実際、「恋風」は最新のビルボードジャパンソングチャートにてストリーミング指標初のトップ10入りを果たしています(基となるStreaming Songsチャートでは14位に上昇しています)。

上記は最新8月13日公開分ビルボードジャパンソングチャートにおけるストリーミング表。幾田りら「恋風」は主要サブスクサービスの週間チャートにおいて、LINE MUSIC(集計期間は8月12日火曜まで)で5位を記録。他サービスでも12~30位に登場し、サービス間の乖離は小さいといえます。この順調な状況をスタッフ側も発信し、コアファンとのエンゲージメント確立やライト層への楽曲浸透につなげています。

(上記ポストにて『ウィークリー【13位】』と記載されていますが、これは8月5日火曜までの1週間におけるLINE MUSICでの順位となります。)

 

LINE MUSICは他のサブスクサービスよりも若年層の利用が多いとみられますが、「恋風」が主題歌に起用された『今日、好きになりました。』(ABEMA 通称"今日好き")の人気がよりダイレクトに反映されたといえるでしょう。

『今日、好きになりました。』は現在夏休み編が放送(配信)中であり、最終回まであと4話が予定されています。この盛り上がり如何では「恋風」のさらなるヒットが十分考えられ、テレビパフォーマンスやTHE FIRST TAKE出演があればヒット規模はさらに加速することでしょう。

 

次週以降、「恋風」が総合ソングチャートでトップ20入りを果たすかに注目です。