次回8月20日公開分のビルボードジャパンソングチャートではAKB48「Oh my pumpkin!」の上位進出が見込まれています。今作では前田敦子さんをはじめとするOGメンバーの参加等、グループの20周年記念シングルとして話題性は十分といえます。
【先ヨミ】AKB48『Oh my pumpkin!』44.7万枚でシングル首位独走中 https://t.co/np6xv1mQjM
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2025年8月14日
ビルボードジャパンソングチャート、フィジカルセールス指標の基となるTop Singles Salesチャートの速報値(先ヨミ記事)では他を圧倒している「Oh my pumpkin!」ですが、CHART insightからは異なる側面がみえてきます。
AKB48「Oh my pumpkin!」は8月13日のフィジカルリリースに先立ち、7月19日土曜にデジタルを先行解禁しています(AKB48 66thシングルタイトルが『Oh my pumpkin!』に決定!!ジャケット写真&収録内容一挙公開!さらに先行配信スタート! - AKB48 - UNIVERSAL MUSIC JAPAN(7月11日付)参照)。
一方で、最新8月13日公開分におけるAKB48「Oh my pumpkin!」のCHART insightをみると、現時点において7月30日公開分が最後の表示となっています。またCHART insightの右上に表示される累計ポイント構成比は紫で表示されるダウンロード指標一色となっていることから、「Oh my pumpkin!」は初加算週および2週目にダウンロード指標のみ300位以内に入り(88位→100位未満と推移)、その後は加点されていないことが解ります。

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています(ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています)。また、以下に紹介するCHART insightも同様に、有料会員が確認可能なものとなります。なおピンクの折れ線はハイブリッド指標(複数の指標を組み合わせたもの)を指し、上記ではBUZZ(ダウンロードおよび動画再生)となっています。)
AKB48はブログ執筆時点で「Oh my pumpkin!」の公式ミュージックビデオ等を公開しておらず、YouTubeではデジタル解禁日に公式オーディオ、またこの1週間以内には現役AKB48メンバーによる公式オーディオが登場するのみとなっています。それでも、一昨日のエントリーで紹介した幾田りら「恋風」は公式オーディオのみで動画再生指標300位以内に入り続けた実績があり、その点からもデジタルニーズの差を感じています。
※ 幾田りら「恋風」のCHART insightは8月13日公開分のものとなります。
この、"フィジカルセールス指標加点直前に構成全指標が300位未満となり加点されない"問題はAKB48において、以前のフィジカルシングル表題曲でも散見されます。





2023年以降リリースのフィジカルシングル表題曲におけるCHART insightを、構成指標の初加点時以降11週分に絞った形で掲載。「どうしても君が好きだ」(2023)および「恋 詰んじゃった」(2024)ではフィジカルセールス指標初加算の前週にラジオ指標が加点されていますが、それ以外の4指標(ダウンロード、ストリーミング、動画再生およびカラオケ)はフィジカルセールス加算直前には加点されていません。
また、今年4月2日リリースのフィジカルシングル「まさかのConfession」は3月8日に先行配信されながらも(65thシングル『まさかのConfession』MV公開&先行配信&初パフォーマンス 決定!! - AKB48 - UNIVERSAL MUSIC JAPAN(3月6日付)参照)、フィジカルセールス指標初加算前に他指標が加点されていません。実際、デジタル関連3指標の加点はフィジカル初加算時におけるダウンロード(100位未満)の一度のみとなっています。
公式ライバルと位置付けられた坂道グループは近年のフィジカルシングル表題曲でLINE MUSIC再生キャンペーンを採用し、フィジカルセールス指標初加算時までにデジタルで盛り上げようという姿勢を示しています。とはいえこの企画は、歌手のファンではないが曲が気になるというライト層の人気が反映されるストリーミング指標にコアファンの過熱を呼び込むゆえ、加点されても企画終了後に急落することは少なくありません。
他方AKB48においては、そもそもデジタル(施策)をどれだけ意識しているのか、最新シングルまでの動向を確認した者として疑問を抱いた次第です。OG等の起用は話題性を高めながらも、デジタルにはほぼ反映されていないということを感じずにはいられません。スケジュールの都合かもしれませんが、それでもまずはミュージックビデオを用意しコアファンやライト層に訴求すべきだったのではと考えます。
昨日付エントリーでは乃木坂46「Same numbers」におけるLINE MUSIC再生キャンペーン採用の反動や、フィジカルセールスのみでトップ10入りした7m!n「JOY!」が翌週"消えた"ことを紹介した上で、『トップ10入りの翌週に急落する曲が少なくないならば、そのような曲の原動力となる指標のウエイト減少や見直しを議論することは急務』と結論付けました。
コアファンによるフィジカルセールスばかりに頼ることは、たとえば『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか)への出場を遠のかせるものと考えます。番組側が複合指標から成るビルボードジャパンのチャート、特にストリーミングヒットの輩出を重視しているゆえ尚の事です。チャートポリシー(集計方法)が見直され所有指標等のウエイトが下がる可能性も踏まえ、AKB48がデジタルへ注力していくことは必須課題だと考えます。
