このブログではビルボードジャパンのみならず、ビルボードジャパンにデータを提供する各種サービスにおける今年度上半期のランキングを紹介しています。
また今月には、歌詞検索サイトの歌ネットによる上半期ランキングを掲載しています。
主要サブスクサービスのうちApple Musicは上半期ランキングを発表していないのですが、LINE MUSICが現時点で上半期ランキングを発信していないことが気になっています。
LINE MUSICによる上半期ランキングはここ数年7月に発表され、2022年および2023年は同年1月1日から6月30日を集計対象として7月20日に、2024年は同年1月1日から6月23日を集計期間として7月2日にプレスリリースが登場しています(上記参照)。ともすれば今年の発表が遅れているだけかもしれませんが、しかし昨年は発表を早めたことを踏まえるに、ともすれば今年は発表しないのではないかという懸念を抱いています。
(なお、発表された場合はLINE MUSICにおける上半期の動向を分析する予定です。)
一方で、レコチョクによるダウンロード、およびレコチョクとNTTドコモとの協業となるラジオ型ストリーミングサービスのdヒッツによる上半期ランキングが今月中旬に登場しています。
こちらは毎年発表されているのですが、2022年以降の動向をみると、発表規模が縮小していることが解ります。
発表規模の縮小においては、タワーレコードとレコチョクによるサブスクサービスのTOWER RECORDS MUSICが今年3月で終了したことも影響していますが、それでも一昨年は15部門、昨年は11部門が発表された一方で今回はあまりに少ないというのが率直な印象です。またレコチョクにおいては、音楽ジャーナリストの柴那典さんが上半期ランキングを踏まえてコラムを寄稿されていますが、2024年以降はありません。
無論、ランキング発表における方針転換はどのサービスでもあることでしょう。とはいえ今回のレコチョクに関する公開範囲の大幅な縮小はTOWER RECORDS MUSICの終了だけでは語れないのではないのかというのが、厳しくも私見です。そしてLINE MUSICの上半期ランキングはいつ公開されるのか、それとも公開されないままなのかは気になるところです。
最後に。レコチョクによる上半期チャートはこちら。
■■■ダウンロードランキング「レコチョク上半期ランキング2025」■■■
[集計期間] 2025年1月1日~2025年6月30日
▼シングルランキング
1位 「GOD_i」Number_i
2位 「Plazma」米津玄師
4位 「百花繚乱」幾田りら
5位 「Would You Like One?」Travis Japan
6位 「クスシキ」Mrs. GREEN APPLE
7位 「BOW AND ARROW」米津玄師
8位 「HEART」King & Prince
9位 「ダーリン」Mrs. GREEN APPLE
10位 「夢中」BE:FIRST
▼アルバムランキング
1位 『GOD_i [EP]』Number_i
2位 『Spacecraft / Sailing』BE:FIRST
3位 『HEART』King & Prince
4位 『THE BEST 2020 - 2025』Snow Man
5位 『THANK YOU SO MUCH』サザンオールスターズ
6位 『Adoのベストアドバム』Ado
7位 『GRIT』BE:FIRST
8位 『Doki it / Don’t Worry!!』なにわ男子
9位 『ANTENNA』Mrs. GREEN APPLE
10位 『DETOX』ONE OK ROCK
(中略)
■■■サブスクランキング「dヒッツ上半期ランキング2025」■■■
[集計期間] 2025年1月1日~2025年6月30日
▼楽曲再生回数ランキング
2位 「ダーリン」Mrs. GREEN APPLE
4位 「APT.」ROSÉ & Bruno Mars
5位 「幾億光年」Omoinotake
6位 「Bling-Bang-Bang-Born」Creepy Nuts
7位 「クスシキ」Mrs. GREEN APPLE
8位 「Soranji」Mrs. GREEN APPLE
9位 「ビターバカンス」Mrs. GREEN APPLE
10位 「点描の唄」Mrs. GREEN APPLE
※ リンク先では、ダウンロードアルバムランキングにおいて『レコチョクではシングルのバンドル購入はアルバムとしてカウントしています』と記載されています。
引用先リンクからは3つのチャートにおける30位までを確認できますが、ダウンロード(シングルおよびアルバム)で30位以内に入ったアイドル/ダンスボーカルグループ(Number_i、Travis Japan、King & Prince、BE:FIRST、timelesz、中島健人さん、Snow Man、なにわ男子、INI、MAZZEL、JO1、KinKi Kids、Stray Kids、乃木坂46およびHANA)のうち、ストリーミングで30位以内に登場しているのはHANA(「ROSE」)のみです。
一方で、Da-iCE「I wonder」はダウンロードチャートに登場していないもののストリーミングチャートでは上半期11位に入っています。また同曲を含むストリーミング上位30作品の動向を踏まえれば他のサブスクサービスより順位の硬直性が目立つといえるかもしれませんが、それを踏まえれば尚の事、今年デビューしたHANAの勢いは特筆すべきといえるでしょう。