イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

男性アイドル/ダンスボーカルグループの新作が3月18日月曜にリリースされていることについて

来週3月27日公開分のビルボードジャパンソングおよびアルバムチャートでは、集計期間の初日にあたる3月18日にリリースされた男性アイドル/ダンスボーカルグループの作品の初登場が見込まれます。いずれもデジタルにおける施策を実施しているのが興味深いところです。

 

 

ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)所属でデジタルに積極的なTravis Japanは、3月18日に「T.G.I. Friday Night」を配信。アルバム『Road to A』(2023)リリース以降初となるシングルは、これまた初となる英語詞版と日本語詞版の同時解禁を実施。ミュージックビデオは英語詞ですが、日本語詞版の公式オーディオも用意されています。ビルボードジャパンでは言語のみが異なるバージョンについては合算されます。

また、この曲についてはライブパフォーマンス動画を2月の段階で公開。映像の冒頭にてリリース日が紹介されています。

この曲においては観客による撮影動画も複数アップされていますが、その撮影動画共々新曲の訴求(3月18日にリリースされるという認知度の向上も含む)につながっているのではないでしょうか。「T.G.I. Friday Night」は日本における3月18日付Spotifyデイリーチャートで157位に初登場を果たしています。

 

TOBEに所属する歌手が一同に介した初のライブ『to HEROes ~TOBE 1st Super Live~』にて披露された、to HEROes名義の「Be on Your side」が3月18日にリリース。後にフィジカルとしてもリリースされる同曲は、大東立樹さんを除く4組(三宅健さん、北山宏光さん、Number_iおよびIMP.)の公式YouTubeチャンネルにてミュージックビデオが公開されています。

4組のミュージックビデオは冒頭の挨拶が異なるものの本編は同じであり、ライブ映像が用いられています。リリースの前日にはAmazon Prime Videoで公演の模様が配信されたこともあり、ミュージックビデオはその追体験という意味でも重要な位置付けといえるでしょう。なお公演の盛り上がり等についてはnoteプロデューサー/ブロガーの徳力基彦さんがコラムにてまとめています。

日本におけるSpotifyデイリーチャート、3月18日付にてto HEROes「Be on Your side」は136位に初登場を果たしています。Number_iが強い同サブスクサービスにて、そのNumber_iが作詞を手掛けた「Be on Your side」が今後どう動くかに注目です。

 

そしてBMSG所属のMAZZELは3月18日にファーストアルバム『Parade』を、3月20日に発売するフィジカルに先駆けてリリースしています。同週リリースながらデジタル先行という形はMAZZELの先輩にあたるBE:FIRST『BE:1』(2022)でも採られていた施策です。

アルバムのリード曲でタイトルトラックでもある「Parade」は3月4日に先行リリース。その先行リリース週、そして昨日には異なるダンスプラクティス動画が公開されています。

 

 

一昨日のブログエントリーでは、"CDデビュー"がアナウンスされた旧ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)所属のAぇ!groupがデジタル配信については不明なことについて、違和感を記載しました。

一方でその旧ジャニーズ事務所、旧ジャニーズ事務所に所属していた歌手が集うTOBE、そしてBMSGの各歌手(Travis Japan、to HEROesおよびMAZZEL)がいずれも3月18日、すなわちビルボードジャパンソング/アルバムチャートの集計期間初日に作品をデジタルで解禁し、施策も積極的に実施しているのは実に興味深いと感じています。リリース初週におけるチャートでの最大化をきちんと意識しているのではないでしょうか。

 

 

ビルボードジャパンのチャートディレクターである礒崎誠二さんの書籍『ビルボードジャパンの挑戦 ヒットチャート解体新書』にて、礒崎さんとBMSG代表のSKY-HIとの対談が掲載されています。あくまで個人的な希望を記すならば、そのSKY-HIさんとTOBEの滝沢秀明さん、旧ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)の福田淳さんや井ノ原快彦さんが『ボクらの時代』(フジテレビ)的な形で対談するのを見たいと思っています。