イマオト － 今の音楽を追うブログ －

旧ブログ名：face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

Aぇ! group、JO1、Da-iCEおよびNumber_iが集結する次回の『ミュージックステーション』が興味深い

音楽番組 テレビ 音楽業界の変化 STARTO ENTERTAINMENT

5月17日放送の『ミュージックステーション』(テレビ朝日)では出演する6組のうち3分の2が男性ダンスボーカルグループ/男性アイドルグループで占められています。

男性ダンスボーカルグループ/アイドルグループのAぇ! group、JO1、Da-iCEおよびNumber_iの4組については、音楽チャート上で直接競合する可能性は薄いかもしれません。

 

 

『ミュージックステーション』にて披露される曲のうち既にリリースされているDa-iCE「I wonder」(4月17日配信リリース)を除けば、Aぇ! groupおよびJO1の披露曲はフィジカルリリース週が異なります。Aぇ! groupによる「《A》BEGINNING」は5月15日に、JO1が披露する「Love seeker」は5月29日に(フィジカルシングル『HITCHHIKER』のリード曲として)、それぞれリリースされます。

一方でNumber_iが披露する「BON」は、初のミニアルバム『No.O -ring-』(読み：ナンバリング)の冒頭を飾る作品。フィジカルリリースは5月27日でありJO1「Love seeker」とは同週となってはいますが、ソングチャートにおいては「BON」はフィジカルセールス指標未加算。ゆえに「BON」が上位進出するにはデジタルの勢いが重要となります。

 

(上記は"Streaming Ver."と銘打たれており、オリジナル音源と若干異なります。なお「《A》BEGINNING」は現時点でデジタル解禁について言及されていません。また、JO1「Love seeker」およびNumber_i「BON」は現時点でミュージックビデオ未公開につき、貼付できません。)

続いて6位にデビュー直前のAぇ! group「≪A≫BEGINNING」が初チャートイン。同曲は5月15日にCDリリース予定で、現時点ではラジオと動画再生の2指標でポイントを獲得している。

『当週を含む3週連続、総合ソング・チャート“Hot 100”で1指標でも300位圏内にチャートインした楽曲』等がランクインの条件となるビルボードジャパンのHeatseekers Songsチャートにて、Aぇ! group「《A》BEGINNING」は最新5月8日公開分で初登場。上記ミュージックビデオ等各種動画が影響しており、ソングチャートにおいてフィジカルセールス指標初加算時の上位進出が見込まれます。

 

そのフィジカルリリース週にAぇ! groupは『ミュージックステーション』で初出演を飾ります。STARTO ENTERTAINMENT所属歌手がほぼ毎週出演する番組ということもあり、彼らの出演は自然なことでしょう。その一方で番組側は昨夏以降、出演者選定のスタンスを大きく変えています。

ビルボードジャパンソングチャートにおいて、JO1はこれまでシングル/アルバム共にフィジカルセールスがとりわけ強いこと、Number_iは「GOAT」がデジタル初加算週に首位/フィジカルセールス初加算週に2位に到達、且つ4ヶ月に渡り50位以内をキープしていることを踏まえれば、彼らが登場するのは自然なことです。BE:FIRSTの初出演を機に変わったことについて、このブログでは番組側の"自省"に因るものと記しました。

STARTO ENTERTAINMENT所属歌手以外の男性ダンスボーカルグループ/アイドルグループも登場することが自然となった『ミュージックステーション』において、初出演を果たすAぇ! groupが自らをどう訴求していくか注目したいと思います。自身のYouTubeチャンネルにて同番組の出演も念頭に置いた企画を今週配信しており、尚の事です。

 

 

最後に。このエントリーの冒頭にて『4組については、音楽チャート上で直接競合する可能性は薄いかもしれません』と記しましたが、あくまでフィジカル/デジタル加算初週における話であり、ロングヒットに至れば状況は変わってきます。そして4組のうちDa-iCEのヒットの軌道が多くのダンスボーカルグループと異なることや、彼らのヒットを掴みにいく姿勢を興味深く感じています。その点は後日紹介する予定です。