イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

元日リリースのNumber_i「GOAT」、旧ジャニーズ事務所側のデジタル姿勢を変える契機になるか

2024年が明けました。本年もよろしくお願いいたします。

ブログ【イマオト - 今の音楽を追うブログ -】は昨日、毎日更新10年目に突入しています。ひとまずは10年毎日連続更新を目標に、音楽業界そしてエンタテインメント業界のトピックを紹介、そして改善を願い提案を記していきます。今後ともよろしくお願いいたします。

 

 

さて、2024年の日本の音楽業界においては、【日本の楽曲が海外でヒットするか】【日本で海外の楽曲がヒットするか】、そして【旧ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)がきちんと変わり、日本のエンタテインメント業界全体も変われるか】という3点を注視していきます。

そして【旧ジャニーズ事務所(現STARTO ENTERTAINMENT)がきちんと変わり、日本のエンタテインメント業界全体も変われるか】という点については、外部の動きが旧ジャニーズ事務所側に大きく作用するものと考えます。それが滝沢秀明さんによるTOBEから元日にリリースされた、元King & Princeの岸優太さん、神宮寺勇太さんそして平野紫耀さんによるNumber_i(ナンバーアイ)のデビュー曲、「GOAT」です。

 

 

TOBE所属歌手については既に元V6の三宅健さん、元Kis-My-Ft2北山宏光さん、そして旧ジャニーズ事務所時代にIMPACTorsとして活動していたIMP.が配信デビューを果たしており、そのIMP.はデビュー曲「CRUISIN'」フィジカルセールス初加算のタイミングで、同じくフィジカルセールス初加算のKing & Prince「愛し生きること」にビルボードジャパンソングチャートで順位が上回った実績があります(昨年11月15日公開分にて)。

今回King & Princeがデジタルに明るいIMP.の後塵を拝したことで、旧ジャニーズ事務所所属歌手のデジタル解禁は待ったなしの状態になったと言っても過言ではないでしょう。またダブルAサイドシングルゆえの票割れという側面もあるとはいえ、ラジオ指標100位未満という状況はラジオでのOA控えも生まれている可能性があります。デジタル経由でライト層を獲得するという意味でも、デジタル解禁は必須でしょう。

ただし「CRUISIN'」は翌週、「愛し生きること」の順位を下回ります(昨年11月22日公開分ソングチャートはこちらで解説)。これはデジタルとフィジカルのリリースにタイムラグがあったことも影響していますが、それでも前週の結果は旧ジャニーズ事務所側がデジタルに明るくなることの重要性を意識させることにつながったといえそうです。尤も同社はビルボードジャパンよりオリコンを重視しているかもしれないのですが。

 

そして今回、Number_i「GOAT」は1月3日にフィジカルリリースされるKis-My-Ft2「HEARTBREAKER」(「C'monova」とダブルAサイドですが、フィジカルセールス指標は「HEARTBREAKER」のみに加算されます)と順位を競うことに。1月10日公開分の集計期間は1月1~7日であり、2曲とも所有指標の加算初週となります。

Kis-My-Ft2はLINE MUSIC限定でサブスク解禁を続けていたのですが、1月3日リリースのフィジカルシングル収録に関しては配信しない旨を明らかにしています(「HEARTBREAKER / C'monova」音楽配信に関しまして | Kis-My-Ft2|MENT RECORDING(2023年12月28日付)参照)。

フィジカルセールスがどんなに強くともデジタル未解禁曲が有利にならないのは先述したKing & Prince「愛し生きること」で証明されており、Number_i「GOAT」のデジタル動向は未知数ながらもその「GOAT」がビルボードジャパンソングチャートにおいてKis-My-Ft2「HEARTBREAKER」を上回る可能性は高いと考えます。

 

無論チャートにおいて大事なことは所有指標加算2週目以降における総合チャートの動向であり、特にストリーミングが強くない作品が急落するということは上記リンク先のエントリーにて毎週紹介しています。ゆえにNumber_i「GOAT」がデジタル指標加算2週目に総合チャートを急落することも考えられますが、ひとまずデジタルだけでKis-My-Ft2「HEARTBREAKER」を上回り、総合首位に至るならばその意義は大きいと考えます。

その結果次第では、旧ジャニーズ事務所側にデジタル解禁を急がせることができるでしょう。Number_iを気になった海外の方が、メンバーが以前所属していたKing & Prince時代の作品に触れたくてもデジタル未解禁ゆえ触れられないと知ったならば落胆は激しいはずです。そして旧ジャニーズ事務所側は”独自の”音楽配信サービスを立ち上げることを挑戦のひとつとして示していますが、その誤った考えも正すことが可能でしょう。

(旧ジャニーズ事務所側による”独自の”音楽配信サービス立ち上げに対する私見は、上記エントリーにて記しています。)

 

Number_i「GOAT」は1月1日月曜リリース。月曜はビルボードジャパンを中心とする日本の音楽チャートにおいて集計期間初日に当たります。これまでTOBE所属歌手の作品は金曜リリースが多い模様でしたがキャンペーンは月曜開始日の設定が目立ち、どっちつかずとなっていたことは否めません。Number_i「GOAT」の月曜リリースは2024年の幕開けと共に動き出すことが背景にあり、当初は金曜リリースも考えたかもしれません。

(尤もこの点は、ビルボードジャパンが海外チャートに合わせて金曜を集計期間初日にすることが重要だと考えるのですが。)

Number_iの活躍如何では、旧ジャニーズ事務所を中心とする日本の音楽業界全体がデジタル化に舵を取ること、そしてエンタテインメント業界(特に地上波テレビ局)が旧ジャニーズ事務所を念頭においた過度な厚遇と冷遇という分断を完全に排除することにつながるものと考えます。

 

 

なお本日以降、関ジャニ∞が順次サブスクを解禁することも発表されました。2024年、日本の音楽業界が前に進むかを注視していこうと思います。