イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

過去作そして新曲をデジタル解禁したAぇ! group、ビルボードジャパン主要チャートでの動向を確認する

5月20日公開分のビルボードジャパン主要チャートチャート(集計期間:5月11~17日)では、Aぇ! groupが浮上。今回の集計期間初日にデジタル(ダウンロードおよびストリーミング)を解禁したことが、大きな契機となっています。

画像

(画像はAぇ! group公式Xアカウントより(ポストはこちら)。)

今回のデジタル解禁については、ストリーミングおよびダウンロードを本日解禁したAぇ! group、新曲「でこぼこライフ」の同時解禁に注目する(5月11日付)にて紹介しています。今回は、Aぇ! groupの作品におけるソングチャートおよびアルバムチャート、そして彼らのトップアーティストチャート動向を確認します。

 

 

Aぇ! groupは5月11日にこれまでのリリース楽曲、そして新曲「でこぼこライフ」をデジタルにて解禁。「でこぼこライフ」は6月17日にリリースされるフィジカルシングルの表題曲であり、先行解禁を採った形です。

その「でこぼこライフ」は最新5月20日公開分のビルボードジャパンソングチャート、ダウンロード指標(の基となるDownload Songsチャート)を制しています。

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています(ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています)。また、以下に紹介するCHART insightも同様に、有料会員が確認可能なものとなります。)

「でこぼこライフ」はダウンロード(CHART insightでは紫で表示)を制したほか、ラジオ(黄緑)が2位、動画再生(赤)は39位を記録。またストリーミング(青)は100位未満ながら300位以内に入り加点対象に。この結果、ビルボードジャパンソングチャートでは6位初登場を果たしています。

 

アルバムチャートにおいては、Aぇ! groupによるオリジナルアルバム2作品が共にトップ15内に復帰しています。

Aぇ! groupのファーストアルバム『D.N.A』(2025)が総合15位、セカンドアルバム『Runway』(2026)が同14位に、共に再登場。フィジカルセールスは300位未満となり加点対象外となった一方、ダウンロードは『D.N.A』が6位および『Runway』が4位、そしてストリーミングはそれぞれ14位、13位を記録しています。

『D.N.A』は2025年2月26日公開分にて総合首位(フィジカルセールス263,798枚を記録)、『Runway』は2026年3月4日公開分にて同2位(フィジカルセールス331,255枚を記録)に初登場した一方、2作品とも翌週には総合100位未満へ後退。2024年最終週にストリーミング指標が組み込まれたことで同指標が強くなければロングヒットが難しくなったこのチャートにて、Aぇ! groupの2作品はデジタル初加算に伴い再登場を果たしています。

 

最近はアイドルやダンスボーカルグループによるアルバムが、ストリーミング指標の安定に伴い総合でも長期エントリーに至ることが目立っています。この動きは歌手のファンダム(弊ブログでは音楽チャートに意識的なコアファンの集合と定義)による継続的な聴取もさることながら、歌手のジャンルに関係なくライブ開催前後の予習/復習的な意味での聴取も影響するものと捉えています。

Aぇ! groupは7月までコンサートツアーを開催中(上記リンク先参照)。デジタル解禁は大阪城ホール最終公演の8日後ゆえ復習という意味での聴取行動は多くないかもしれず、またデジタル解禁に伴うプロモーションの徹底(下記参照)もチャート動向に影響したと考えます。それでも今回の動きは興味深く、もしフィジカルリリース週にデジタルを解禁していたならば、上位にて安定した可能性も考えられたのではないでしょうか。

画像

(画像はAぇ! group公式Xアカウントより(ポストはこちら)。)

 

 

ビルボードジャパンによる主要チャートにはソングチャート、アルバムチャートに加えて、これらふたつのチャートを合算したトップアーティストチャートがあります。その歌手別チャートにて、Aぇ! groupは前週の100位未満から15位に上昇しています。

(上記CHART insightは直近120週分を表示。)

このトップアーティストチャートを”記事化”したエントリーでは、Aぇ! groupの動向について『ダウンロード1位、ラジオ2位を記録した一方、ストリーミング30位および動画再生42位と乖離が生じており、接触指標群が上位で安定するかが今後のポイント』と記しました(『』内は【トップアーティストチャート】Mrs. GREEN APPLE3連覇、「夜の踊り子」のヒットでサカナクションが6位に浮上(5月21日付)より)。

 

 

今後はコアファンの継続聴取もさることながら、ライト層(歌手のファンではないが曲が気になる方)およびグレーゾーンに対しAぇ! groupの作品がデジタル解禁済である旨を認知浸透させていくことが必要と考えます。その点において気になったのは、アルバム2作品とは異なりフィジカルシングル表題曲はすべてストリーミング指標が加点されていないということ。この指標の加点が、認知浸透のひとつの証明になるかもしれません。

Aぇ! groupのフィジカルシングル表題曲はすべて、ストリーミングのみならず動画再生指標も300位未満となっています。いずれのミュージックビデオもYouTube掲載分が”Streaming Ver.”となっていることから、デジタル解禁に伴いリリックビデオ等を新たに用意することも検討していいのかもしれません。

(なお木曜に公開したポッドキャスト番組『Billboard Top Hits (通称:ポッドチャート)』(YouTubeはこちら)では”ミュージックビデオのフルバージョンでの用意”について提案しましたが、正確にはデビュー曲等において音楽が(ミュージックビデオの演出に伴い)一時的に途切れる等の措置が採られていることを踏まえた、演出を省いたバージョンもしくは先述したリリックビデオ等の用意を指します。その旨を追記させていただきます。)

 

 

Aぇ! groupは来月、「でこぼこライフ」をフィジカルシングルとしてリリースします(Aぇ! group 4th SINGLE 「でこぼこライフ」 - ユニバーサルミュージック参照)。STARTO ENTERTAINMENT所属歌手においてはデジタル解禁後もフィジカル先行/デジタル後発もしくは未解禁という施策が目立っており、チャート動向共々Aぇ! groupの姿勢に注目していきます。