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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

TikTok等で話題のモナキ…フィジカルデビュー日のスケジュールからみえてくるチャートへの意識

純烈の酒井一圭さんがプロデューサーを手掛ける4人組、モナキが来週デビューを果たします。そのデビュー日におけるスケジュールが興味深いのです。

 

デビュー曲「ほんまやで☆なんでやねん☆しらんけど」は4月8日のリリースに先駆けてTikTokでサビの部分を2月21日に先行配信(デビュー曲「ほんまやで☆なんでやねん☆しらんけど」TikTok緊急先行配信スタート!| モナキ|モナキオフィシャルサイト(2月21日付)より)。オリコンによる週間TikTok音楽チャートでは3月6日付(集計期間:2月26日~3月4日)以降9→6→5→5位と推移しています。

そのTikTok人気もさることながら、注目はフィジカルリリース日の午前0時にデジタルを配信、また同日夜にミュージックビデオを公開するということ。この同日解禁というスケジュールは、直近においては(フィジカルリリースはないものの)ビルボードジャパンソングチャートを制したBE:FIRST「BE:FIRST ALL DAY」を想起させるものです。

またコール講座について、先月はM!LKが「爆裂愛してる」にて発信。フィジカルリリースと同日ではないものの、M!LKはこの曲でキャリア初の首位獲得を果たしています。

モナキ「ほんまやで☆なんでやねん☆しらんけど」はフィジカルリリース日の朝にコール講座(フルバージョン)を公開し、同日のデビュー記念イベント(イベント開催地としてお馴染みの池袋サンシャインシティ噴水広場)にてファンが実践しやすい状況を用意。そのイベントを含めTikTokライブを二度開催することもさることながら、演歌歌謡曲ジャンルの作品にて音楽チャートの最大化を意識していると思しきことが興味深いのです。

 

というのも現在の複合指標から成る音楽チャートにおいて、演歌および歌謡曲ジャンルからはヒットが輩出されていると言い難い状況にあります。ジャンル自体がデジタルに強くないこともありますが、このジャンルではフィジカルの複数種、複数回に渡るリリースの定番化等が根強く、それが売り手と買い手の双方にてデジタルに明るくなれない背景にあるものと捉えています。その点は下記エントリー等で指摘を続けてきました。

今年はSHOW-WA「東京ジャンクション」が初週10万枚を超えるフィジカルセールスを記録しビルボードジャパンソングチャートで4位に初登場するも、デジタルが伴わず翌週は100位未満へ急落(前週トップ10初登場曲の最新動向、および紅白やレコード大賞の効果が落ち着いてきたことについて(1月24日付)参照)。仮に『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか)への出場を手に入れるならば、より広い認知浸透が必要になるものと考えます。

 

その認知において、特に幅広い年齢層への普及という点にて、モナキ「ほんまやで☆なんでやねん☆しらんけど」のTikTok先行配信およびヒットは大きいといえるでしょう。尤もTikTokのヒットとビルボードジャパンソングチャートでのそれとが必ずしもリンクするわけではないとして、男性アイドルグループ等で顕著な”初動の増強を目的とするフィジカル/デジタル同日(同週)リリース”という施策の採り入れが興味深いのです。

モナキは現在、誕生そしてデビューに向けてのドキュメンタリー番組をYouTubeで配信中。現在は12回目までが公開されているのですが、たとえば上記10回目においてはモナキのみならず純烈の公式YouTubeチャンネル、そして日本クラウンによる演歌・歌謡曲の公式チャンネルでも公開されています。YouTubeコラボレーション機能を活用していることも好い試みではないでしょうか。

 

 

モナキ「ほんまやで☆なんでやねん☆しらんけど」についてはビルボードジャパン総合ソングチャートで初週どの位置に登場するか、そして100位以内に複数週登場するかがまずは大きな注目ポイントと捉えています。その動向に注目です。

また上記ポストから、モナキのデビュー曲はトンチキソングの系譜だと解ります。このジャンルは昨年以降M!LKが耕し(「イイじゃん」「好きすぎて滅!」および「爆裂愛してる」)、Snow Manが「カリスマックス」にてSTARTO ENTERTAINMENT(旧ジャニーズ事務所)の伝統を示したと捉えています。これら作品のヒットにより、モナキ「ほんまやで☆なんでやねん☆しらんけど」はより受け入れられやすい環境にあるといえるでしょう。