イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

最新ソングチャートでBE:FIRST「空」が日向坂46「お願いバッハ!」を上回った要因、および気になる点について

最新9月24日公開分のビルボードジャパンソングチャートでは、米津玄師「IRIS OUT」が2025年度最多となる週間ポイントを獲得し首位初登場を果たしています。

一方で、仮に「IRIS OUT」のリリースがなければ、またはリリース時期がずれていたならば、当週2~4位に登場した曲は週間チャートを制することができたと呼べるほどのポイントを獲得したと捉えています。

BE:FIRST「空」および日向坂46「お願いバッハ!」はデジタル先行リリースの上でフィジカルセールス指標が当週初加算、一方のNumber_i「Numbers Ur Zone」はデジタルのみでのリリースとなります。「お願いバッハ!」のフィジカルセールスは「空」を44万枚以上引き離しているのですが、総合では「空」が「お願いバッハ!」を2,800ポイント以上上回っている状況です。この2曲の、総合チャートでの逆転要因を考えます。

 

 

<9月24日公開分ビルボードジャパンソングチャート

 2~4位獲得曲におけるCHART insightおよび記事掲載内容>

 

※ 記事は下記に。各曲の記事掲載内容については曲毎に記事の内容を『』内で引用しています。

 

※CHART insightの説明

 

[色について]

黄:フィジカルセールス

紫:ダウンロード

青:ストリーミング

黄緑:ラジオ

赤:動画再生

緑:カラオケ

濃いオレンジ:UGC (ユーザー生成コンテンツ)

 (Top User Generated Songsチャートにおける獲得ポイントであり、ソングチャートには含まれません。)

ピンク:ハイブリッド指標

 (BUZZ、CONTACTおよびSALESから選択可能です。)

 

[表示範囲について]

総合順位、および構成指標等において100位まで表示

 (CHART insight有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示。なお、ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています。)

 

[チャート構成比について]

累計における指標毎のポイント構成

 

 

・2位 BE:FIRST「空」

『続く2位は、BE:FIRST「空」。7月7日に配信リリースされた8thシングルで、9月17日にCDが発売され初週82,253枚でセールス2位に。そしてダウンロード数は前週比1,434%、ストリーミングは235%、ラジオは941%、動画は411%と軒並み増加し、58位から2位へと浮上した。』

 

・3位 日向坂46「お願いバッハ!」

『そして3位は、日向坂46の15thシングルに収録されている「お願いバッハ!」。前作を上回る527,439枚を売り上げてセールス1位、ダウンロード13位、ストリーミング35位で、総合82位から3位へとジャンプアップを果たした。』

 

・4位 Number_i「Numbers Ur Zone」

『4位はNumber_i「Numbers Ur Zone」が初登場。9月22日に発売された2ndフルアルバム『No.II』からの先行配信で、ラジオ1位、ダウンロードと動画が2位、ストリーミング26位に。』

 

フィジカルセールスにおいて日向坂46「お願いバッハ!」が強さをみせながら総合にてBE:FIRST「空」が逆転した背景には、ロングヒット曲において最大の影響源となるストリーミングが大きく影響しているものと考え、以下にストリーミング表を掲載します。

 

日向坂46「お願いバッハ!」はフィジカルシングルリリースのタイミングでカップリング曲をコンパイルした”Special Edition”が登場。主要4つのサブスクサービスのうち唯一チャートインしているLINE MUSICでは単曲版が14→30位と後退し、”Special Edition”版が54位に初登場となっていることから、仮に同サービスで再生回数を伸ばしたとしても上昇率は高くないものと思われます。

 

15thシングル『お願いバッハ!』リリース記念・LINE MUSICプレゼントキャンペーン実施決定! | ニュース | 日向坂46公式サイト(8月26日付)より

 

※ キャンペーン終了後にページが削除される可能性を踏まえ、キャプチャした内容を貼付しています。問題があれば削除いたします。

日向坂46「お願いバッハ!」はストリーミング指標では52→35位と上昇していますが、LINE MUSIC以外では週間チャートにランクインしていないこと、また動画再生指標が当週300位未満となり加点されていないことを踏まえれば、この曲がライト層(曲は気になるがファンというわけではない方)やグレーゾーンに浸透しているとは言い難く、音楽チャートを意識したファンダムによる再生回数の増加が大きいと考えられます。

そのような背景にて上昇した曲は翌週以降の後退、もっといえばLINE MUSIC再生キャンペーン終了後の急落が予想されるゆえ、動向を注視する必要があります。

 

フィジカルシングル表題曲(フィジカルセールス指標加算対象曲)としては「Bye-Good-Bye」以来となるデジタル1週間以上先行リリース曲となったBE:FIRST「空」ですが、記事からは300位以内未達(につき未加点)のカラオケを除く4指標がフィジカルセールス初加算のタイミングで大きく数値を伸ばしていることが解ります。ファンダムもさることながら、ストリーミング表からはライト層等への浸透も読み取れるでしょう。

一方で気になるのは、これまでのフィジカルシングル表題曲に比べて「空」が強いとは言い難いということ。フィジカルセールスについては所属事務所側の考え方もあり他の歌手に比べて重視されているわけではないとみられますが、それでも初週10万枚を割っていることは気になります。加えてロングヒットに欠かせないストリーミングにおいては再生回数が400万に達していません。

 

「夢中」(デジタル先行リリース後フィジカルシングル「GRIT」に収録)のロングヒットを経てBE:FIRSTのコアファンが増え、「空」にも反映されるのではという考えを抱いていたのですが、当週の動向からはその状況に至ったと言い切れないというのが私見です。ともすれば、この曲が収録されるベストアルバム(10月29日フィジカルリリース)に所有行動を優先させようという動きもあったのかもしれません。

「空」の今後の動向をチェックし、同曲がロングヒットに至るか注視していきます。

 

 

最後に。Number_i「Numbers Ur Zone」はニューアルバム『No.Ⅱ』リリース直前の解禁ゆえ、この曲でも買い控え等が起きた可能性が考えられます。Number_iはSpotifyでの強さが目立つのですが、そのSpotifyデイリーチャートでは興味深い動きがみられることから弊ブログにて後日紹介する予定です。