イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

東京ドーム公演決定のFRUITS ZIPPER、ビルボードジャパンにてアーティストパワーの拡大を確認する

FRUITS ZIPPERが昨日行ったさいたまスーパーアリーナ公演にて、来年の東京ドーム公演を発表しました。

上記ポストにおける”ハッタリ”が何を指すかは解りかねますが、音楽チャートを踏まえればドーム公演は自然といえるかもしれません。

 

 

FRUITS ZIPPERの勢いを示すのが、ビルボードジャパンによるトップアーティストチャート。こちらは7月30日公開分における直近90週分の推移となります。

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています(ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています)。なお、以下に紹介するCHART insightも同様に、有料会員が確認可能なものとなります。)

2022年4月に配信にてデビューしたFRUITS ZIPPERは、翌年9月20日公開分にてフィジカルシングル「わたしの一番かわいいところ」が46,384枚を売り上げソングチャートで13位に、ソングチャートとアルバムチャートを合算したトップアーティストチャートでは30位に初登場。翌週には急落するも、同曲が2024年5月以降ストリーミング指標を加点しロングヒットすると、それに沿う形で歌手別チャートでも上位安定していきます。

「わたしの一番かわいいところ」のソングチャート動向に比べてFRUITS ZIPPERのトップアーティストチャートにおける総合順位(棒グラフにて表示)はより高くなっています。これは同曲以外もストリーミング指標(の基となるStreaming Songsチャート)で長くヒットしていることが影響しているためと考えられます。なおCHART insightにてストリーミングは青、同じ接触指標の動画再生は赤で表示されます。

(7月30日公開分までにおける、FRUITS ZIPPERのStreaming Songsチャートでの成績一覧。こちらから”Streaming Songs”を選択すると確認できます。なお後述するソングチャート(Hot 100)のデータも同じリンク先経由で確認可能です。)

 

FRUITS ZIPPERによる音源のフィジカル化はシングルが3作品、アルバムが1作品と多くはありません。しかしながらシングルの初週セールスは「わたしの一番かわいいところ」が46,384枚、「NEW KAWAII」が39,575枚に対し最新作「KawaiiってMagic」は292,341枚と大きく伸ばしています。フィジカルセールスの強さにより、FRUITS ZIPPERは5月21日公開分のビルボードジャパンソングチャートを初登場で制しています。

しかしながら「KawaiiってMagic」はストリーミング指標が週間300位以内に入らず未加点、動画再生指標はフィジカルシングルリリース後に加点されなかったことから、ソングチャートでのランクインはフィジカルセールスが強かった2週のみにとどまり、総合首位獲得の翌週には100位未満に大きく後退します。先述したStreaming Songsチャートでの強さが総合でのロングヒットと比例することは、下記表からも解るでしょう。

一方で、「わたしの一番かわいいところ」はフィジカルリリースから時間を経てブレイクに至っています。またフィジカルセールスの強さからはコアファンの拡大(ファン数の増加および熱量の高さ)が見て取れます。実際、KAWAII LAB.の後輩であり「かわいいだけじゃだめですか?」でブレイクしたCUTIE STREETの最新フィジカルシングルは週間50万枚超えを達成しており、KAWAII LAB.所属歌手の人気が拡大していることが解ります。

 

 

フィジカルセールスが強い歌手においてはフィジカルでのヒットとストリーミングヒットとが両立することがチャート上での最大の課題といえますが、ストリーミングヒットを輩出してきたFRUITS ZIPPERがフィジカルにも強くなったことで、アーティストパワーを拡大させていることは間違いないでしょう。実際、さいたまスーパーアリーナでの公演は複数回にて、ドーム公演と同じくらいの動員数を獲得しています。

今後のチャートアクション、そして初の東京ドーム公演に注目すると共に、FRUITS ZIPPERの夢のひとつが叶うかも気になるところです。

音楽チャート分析者として、またここ数年『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか)の出場歌手を予想する者として、FRUITS ZIPPERが紅白に出場する可能性は高いと捉えています。