イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(追記あり)【海外ビルボード】マイリー・サイラス「Flowers」が圧倒、ストリーミングをさらに伸ばし連覇達成

(追記(2月2日8時19分):米ビルボードソングチャートトップ10の画像入りツイートを添付し忘れておりました。大変失礼いたしました。つきましてはツイートを追記しています。)

 

 

 

現地時間の1月30日月曜に発表された最新2月4日付米ビルボードソングチャート(集計期間:1月20~26日)。前週初登場したマイリー・サイラス「Flowers」が連覇を達成しました。

マイリー・サイラス「Flowers」はストリーミングが前週比14%アップの5980万(同指標1位、ダウンロードが同6%ダウンの65,000(同指標1位)、ラジオが同22%アップの4080万(同指標11位)を記録。またトップストリーミングゲイナーを獲得しています。

この曲のヒットの理由については米ビルボードが分析記事を別途アップしています(上記リンク先参照)。なお、このブログでは記事を基に別途エントリーを用意していますのでよろしければご覧ください(→こちら)。

ストリーミングヒットについては米ビルボードのチャート専用Twitterアカウントからも情報が発信。最新チャートにおける5980万という数字は、ドレイク feat. フューチャー & ヤング・サグ「Way 2 Sexy」が2021年9月18日付で記録した6730万以来の高水準となります。また連続して5000万以上を記録したのはオリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」(2021年1月23日付で7610万、翌週に5970万を記録した)以来となります。

さらに「Flowers」は5260万から5970万に数字を伸ばしています。5000万超えを果たした曲が翌週さらに数字を伸ばしたのはロディ・リッチ「The Box」以来となります(2020年1月18日付で6820万、翌週7720万を記録)。

 

シザ「Kill Bill」が2位をキープ。ストリーミングは前週比2%ダウンの3410万、ダウンロードは同17%ダウンの2,000、ラジオは同29%アップの3800万を記録しています。収録アルバムの『SOS』は最新の米ビルボードアルバムチャートにおいて初登場から7週連続で首位を達成しました。またソングチャートで4位をキープしたメトロ・ブーミン、ザ・ウィークエンド & 21サヴェージ「Creepin'」はラジオが前週比16%アップの6720万を記録。トップエアプレイゲイナーを獲得し同指標5位に達しています。構成3指標のトップ5はこちら。

 

デヴィッド・ゲッタ & ビービー・レクサ「I'm Good (Blue)」は6位をキープ。ラジオは前週比2%アップの8500万を記録し、この曲は初めて同指標を制しました。デヴィッド・ゲッタにおいては同指標7曲目のトップ10入りにして初制覇、一方ビービー・レクサはフロリダ・ジョージア・ラインとの「Meant To Be」(2018 5週)に次ぐ2曲目の首位(これまで4曲が同指標トップ10入り)となります。

 

ジェイク(JVKEと表記)「Golden Hour」が前週から1ランクアップし10位に到達。ストリーミングは前週とほぼ変わらず1400万、ダウンロードは前週比2%アップの2000、ラジオは同4%アップの2910万をそれぞれ記録しています。

「Golden Hour」はソニーミュージック内のAWALレーベルよりプロモートされ、ジェイクにとって初のトップ10入りに至っています。またAWALにおいても初のトップ10ヒットとなります(これまでの最高位はラウヴ「I Like Me Better」の27位(2018))。

(なお、AWALは厳密には『世界中のインディペンデント・アーティストに様々なサービスやデータ、投資、専任チームを付加価値として提供しながら、100%著作権をアーティストが保有できるディストリビューター』。そのAWALは2年前、ソニーミュージックによって買収されています。詳しくは『』内の掲載先でもあるソニーミュージック、音楽ディストリビューターAWALをKobaltから買収。インディーアーティストを大事にするレーベルサービスを提供 | Musicman(2021年2月2日付)をご参照ください。)

ロードアイランド州出身のジェイクは以前よりTikTokで話題に(この点についてはJVKE / ジェイク プロフィール | Warner Music Japanに掲載されています)。「Golden Hour」もそのTikTokが牽引し、ポップエアプレイチャートでも最新2月4日付にて10位に到達しています。

ちなみにロードアイランド州出身の歌手による大ヒット曲として、ビル・コンティ「Gonna Fly Now」が挙げられます。映画『ロッキー』のテーマである同曲は1977年に1週間、ソングチャートを制しています。また映画『ストリート・オブ・ヒーロー (原題:Eddie and the Cruisers)』に用いられたジョン・キャファティ & ザ・ビーヴァー・ブラウン・バンド「On The Dark Side」は1984年に7位、ブルー・カントレル「Hit 'Em Up Style (Oops!)」は2001年に2位を記録しています。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) マイリー・サイラス「Flowers」

2位 (2位) シザ「Kill Bill

3位 (3位) テイラー・スウィフトAnti-Hero

4位 (4位) メトロ・ブーミン、ザ・ウィークエンド & 21サヴェージ「Creepin'」

5位 (5位) サム・スミス & キム・ペトラス「Unholy」

6位 (6位) デヴィッド・ゲッタ & ビービー・レクサ「I'm Good (Blue)」

7位 (7位) ザ・ウィークエンド「Die For You」

8位 (8位) ドレイク & 21サヴェージ「Rich Flex

9位 (10位) ハリー・スタイルズ「As It Was」

10位 (11位) ジェイク「Golden Hour」

 

 

ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート、2月4日付ではGlobal 200、Global Excl. U.S.共にマイリー・サイラス「Flowers」が連覇を達成しています。

マイリー・サイラス「Flowers」はGlobal 200においてストリーミングが前週比21%アップの2億1710万、ダウンロードが同12%アップの107,000を、Global 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが前週比26%アップの1億6240万、ダウンロードが同20%アップの45,000を、それぞれ記録しています。

前週の初登場時において「Flowers」は、Global 200ではソロとして2020年9月のチャート発足以降最大、歴代でも3位となるストリーミングを記録していますが、登場2週目にして数字を伸ばし、最新チャートにおけるストリーミングは歴代2位となっています。

<Global 200における週間ストリーミング歴代トップ10>

1位 2億8920万 BTS「Butter」(2021年6月5日付)

2位 2億1710万 マイリー・サイラス「Flowers」(2023年2月4日付)

3位 2億1210万 BLACKPINK「Pink Venom」(2022年9月3日付)

4位 1億7910万 マイリー・サイラス「Flowers」(2023年1月28日付)

5位 1億7820万 アデル「Easy On Me」(2021年10月30日付)

6位 1億7080万 BTS「Permission To Dance」(2021年7月24日付)

7位 1億6980万 BTS「Butter」(2021年6月12日付)

8位 1億5280万 BLACKPINK「Shut Down」(2022年10月1日付)

9位 1億5260万 LISA(BLACKPINK)「Lalisa」(2021年9月25日付)

10位 1億5250万 BTS「Life Goes On」(2020年12月5日付)