現地時間の5月15日月曜に発表された、最新5月20日付米ビルボードソングチャート(集計期間:5月5~11日)。モーガン・ウォレン「Last Night」が3週連続、通算6週目の首位を獲得しました。
.@MorganWallen's "Last Night" claims a sixth week at No. 1 on the #Hot100. https://t.co/vsVYfNIlFb
— billboard (@billboard) 2023年5月15日
モーガン・ウォレン「Last Night」はストリーミングが前週比6%アップの3430万(同指標8週目の首位)、ダウンロードが同2%ダウンの9,000(同指標2位)、ラジオが同8%アップの6020万(同指標5位)を記録しています。
「Last Night」は前週、総合ソングチャートとカントリーエアプレイチャートの双方を同時に制した初の曲となりましたが、当週もカントリーエアプレイチャートを制覇。またポップエアプレイでは13→12位、アダルトポップエアプレイでは15→14位、アダルトコンテンポラリーでは22→19位といずれも上昇しています。加えて総合ソングチャートと同様の計算方法から成るホットカントリーソングチャートでは14週目の首位を獲得しています。
【米ビルボード・アルバム・チャート】モーガン・ウォレン2作連続で10週連続首位、エド・シーラン初登場2位 https://t.co/FIRglwcfhL pic.twitter.com/3RoVZNRhiu
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2023年5月15日
「Last Night」が収録されたアルバム『One Thing At A Time』は最新の米ビルボードアルバムチャートで初登場から10種連続での首位を達成。首位獲得週が2作続けて10週以上を記録したのは同チャートが1956年にローンチされて以来史上5組目、モーガン・ウォレンは男性ソロ歌手として初となります。
シザ「Kill Bill」は2位をキープ。同曲はホットR&B/ヒップホップソングチャートで20週目、ホットR&Bソングチャートで21週目の首位を獲得。前者においては首位獲得週数において歴代最多タイ記録を達成しました。
<ホットR&B/ヒップホップソングチャート 15週以上首位獲得曲>
20週 シザ「Kill Bill」(2022-2023)
20週 リル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」(2019)
18週 リル・ナズ・X & ジャック・ハーロウ「Industry Baby」(2021-2022)
18週 ドレイク feat. ウィズキッド & カイラ「One Dance」(2016)
16週 ロビン・シック feat. T.I. & ファレル「Blurred Lines」(2013)
15週 メアリー・J. ブライジ「Be Without You」(2006)
マイリー・サイラス「Flowers」は当週も3位に。ラジオでは前週比1%アップの9150万を記録し、この指標が1990年12月に開始して以降「Flowers」は歴代10位タイとなる13週目の首位を獲得しています。コロムビア・レコード発の作品としてはマライア・キャリー & ボーイズIIメン「One Sweet Day」に並ぶ2位タイとなり、アデル「Easy On Me」(15週)に続いています。
<ラジオ指標 最長首位獲得週数>
26週 ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」(2020)
18週 グー・グー・ドールズ「Iris」(1998)
16週 マルーン5 feat. カーディ・B「Girls Like You」(2018)
16週 マライア・キャリー「We Belong Together」(2005)
16週 ノー・ダウト「Don't Speak」(1996-1997)
15週 アデル「Easy On Me」(2021-2022)
14週 パニック・アット・ザ・ディスコ「High Hopes」(2018-2019)
14週 アリシア・キーズ「No One」(2007-2008)
14週 セリーヌ・ディオン「Because You Loved Me」(1996)
13週 マイリー・サイラス「Flowers」(2023)
13週 TLC「No Scrubs」(1999)
13週 ドナ・ルイス「I Love You Always Forever」(1996)
13週 マライア・キャリー & ボーイズIIメン「One Sweet Day」(1995-1996)
13週 エイス・オブ・ベイス「The Sign」(1994)
13週 ボーイズIIメン「End Of The Road」(1992)
エスラボン・アーマード & ペソ・プルマ「Ella Baila Sola」はメキシコの曲として総合ソングチャート最高位となる4位を当週もキープ。またレマ & セレーナ・ゴメス「Calm Down」(総合5位)は昨年4月に始まったU.S.アフロビートソングチャートで37週目の首位を獲得しています。
トゥーシー「Favorite Song」が11→8位に上昇し、キャリア初のトップ10入りを達成。ストリーミングは前週比6%アップの2070万、ダウンロードは同2%ダウンの3,000、ラジオは同11%アップの2850万を記録しています。この上昇には、集計期間初日にリリースされたカリードを迎えたバージョンも影響。またホットラップソングチャートでは2週目の首位を獲得しています。
「Favorite Song」の上昇に寄与したのはTikTok。米ビルボードソングチャートの構成指標ではないものの、オリジナルバージョンおよびスピードアップ版が曲の知名度を高める鍵となっています。
曲名に"Song"を含む作品のトップ10入りは、今回の「Favorite Song」が43曲目。最初の作品はデヴィッド・セヴィル & ザ・チップマンクス「The Chipmunk Song」(1958-1959 1位)、直近ではクリスマススタンダードであるナット・キング・コール「The Christmas Song (Merry Christmas To You)」が2022年のクリスマスシーズンに9位を記録しています。なお「The Christmas Song...」の前にはポスト・マローン feat. ドージャ・キャット「I Like You (A Happier Song)」が、昨年10月に3位を獲得しています。
最新のトップ10はこちら。
The #Hot100 top 10 (chart dated May 20, 2023)
— billboard charts (@billboardcharts) 2023年5月15日
[今週 (前週) 歌手名・曲名]
1位 (1位) モーガン・ウォレン「Last Night」
2位 (2位) シザ「Kill Bill」
3位 (3位) マイリー・サイラス「Flowers」
4位 (4位) エスラボン・アーマード & ペソ・プルマ「Ella Baila Sola」
5位 (5位) レマ & セレーナ・ゴメス「Calm Down」
6位 (6位) メトロ・ブーミン、ザ・ウィークエンド & 21サヴェージ「Creepin'」
7位 (7位) グルーポ・フロンテラ & バッド・バニー「Un x100to」
8位 (11位) トゥーシー「Favorite Song」
9位 (8位) ザ・ウィークエンド & アリアナ・グランデ「Die For You」
10位 (10位) テイラー・スウィフト「Anti-Hero」
米ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。5月20日付ではGlobal 200にてエスラボン・アーマード & ペソ・プルマ「Ella Baila Sola」が3週ぶりに首位返り咲きを果たし、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではグルーポ・フロンテラ & バッド・バニー「Un x100to」が3連覇を達成しました。
Eslabon Armado and Peso Pluma’s “Ella Baila Sola” returns to No. 1 on the #Global200! 📈 https://t.co/TehyyeMKYA
— billboard (@billboard) 2023年5月15日
The #Global200 top 10 (chart dated May 20, 2023)
— billboard charts (@billboardcharts) 2023年5月15日
The Global Excl. U.S. top 10 (chart dated May 20, 2023)
— billboard charts (@billboardcharts) 2023年5月15日
Global 200ではエスラボン・アーマード & ペソ・プルマ「Ella Baila Sola」が首位返り咲き。ストリーミングは前週比7%ダウンの9290万、ダウンロードは同30%ダウンの3,000を記録しています。同曲は3週前、メキシコの曲として初めてチャートを制しています。
Global 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.ではグルーポ・フロンテラ & バッド・バニー「Un x100to」が3連覇を達成。ストリーミングは前週比3%アップの7370万を記録しています(ダウンロード指標は記事未掲載)。またGlobal 200では2位にダウンしたものの、同曲はエスラボン・アーマード & ペソ・プルマ「Ella Baila Sola」に続いてメキシコの作品として2曲目となる首位を獲得しています。
(上記は韓国語によるオリジナルバージョン。)
FIFTY FIFTY「Cupid」が躍進。Global 200ではストリーミングが前週比8%アップの8400万およびダウンロードが同38%アップの5,000を記録し5→3位に、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比8%アップの6670万およびダウンロードが同24%アップの2,000を記録し6→2位に、それぞれ上昇しています。
J-POPではYOASOBI「アイドル」がGlobal 200で9→10位、Global Excl. U.S.では4→6位と共にダウンしながら、前者では3週連続、後者では4週連続のトップ10入りを達成。主に日本で活動する歌手による日本語曲として、Global 200では最長トップ10入り記録を更新、Global Excl. U.S.ではLiSA「炎」(5週)に次ぐ歴代2位の長さとなっています。