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旧ブログ名：face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【海外ビルボード】アデル「Easy On Me」が米およびグローバルを制覇、マライア・キャリー等のクリスマスソングがトップ10入り

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現地時間の12月6日月曜に発表された最新12月11日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)。前週返り咲いたアデル「Easy On Me」が通算6週目となる首位を獲得しました。

ストリーミングは前週比35％ダウンの2450万(同指標4位)、ダウンロードは同62％ダウンの10500(同指標4位)、ラジオは同6％ダウンの8710万(同指標1位)を獲得。前週はアルバム『30』が初登場で首位を獲得したタイミングであり、その際の勢いの反動が今週「Easy On Me」でみられた格好です。なお『30』は最新米ビルボードアルバムチャートで連覇を達成しています。

アデルは今回、17組目となる通算30週目の首位獲得を達成しています。女性歌手ではマライア・キャリーの84週を筆頭にリアーナ(60週)、ビヨンセ(41週)、ジャネット・ジャクソンおよびケイティ・ペリー(33週)、マドンナ(32週)、ホイットニー・ヒューストン(31週)と続き、アデルは女性歌手で8組目となる30週以上首位獲得を果たしました。

 

2位をキープしたザ・キッド・ラロイ ＆ ジャスティン・ビーバー「Stay」はストリーミングが前週比13％ダウンの1430万、ダウンロードが同27％ダウンの3300、ラジオが同1％ダウンの8380万となっています(なお、米ビルボードの記事では各指標の順位が公表されていません)。

(※弊ブログではこれまで「Stay」のクレジットをザ・キッド・ラロイ with ジャスティン・ビーバーと記してきましたが、今週よりザ・キッド・ラロイ ＆ ジャスティン・ビーバーと記載しています。ご了承ください。)

 

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You (邦題：恋人たちのクリスマス)」(1994)が9ランクアップし3位に到達。ストリーミングは前週比47％アップの2580万(同指標1位)、ダウンロードは同53％アップの5800(同指標8位)、ラジオは同54％アップの2340万(同指標31位)を獲得しています。2013年1月に開始されたストリーミングでは通算11週目の首位となり、クリスマスソング(ホリデーソング)では同指標唯一の首位獲得曲となります。

米ビルボードでは2011年より、クリスマスシーズンに年5週、クリスマスソングに限定したチャート(Holiday 100)を用意しています。今週52週目となるこのチャートで、「All I Want For Christmas Is You」は今週を含め47週を制覇。2015年のクリスマスシーズン初週に返り咲いて以降、今週で32週連続首位をキープしている状態です。また「All I Want For Christmas Is You」はクリスマスソングのオールタイムチャート(Greatest Of All Time Holiday 100 Songs)でも首位に立っています。

 

(※マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」がクリスマスソング限定のチャートのみならず総合ソングスチャートを制する経緯について、米ビルボードでは簡潔にまとめられています。その点についてはこのブログでも【ビルボードコラム】チャートの変革が社会的ヒットを可視化…マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」(11月22日付)にてまとめています。)

 

クリスマスソングは今週トップ10に複数ランクイン。ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」(1958)が14→4位、ボビー・ヘルムス「Jingle Bell Rock」(1957)が20→5位、バール・アイヴス「A Holly Jolly Christmas」(1964)が27→7位にそれぞれ上昇しています。これらの曲は先述した「All I Want For Christmas Is You」を含め、昨年のクリスマス時期には1～4位を独占していました(2021年1月2日付についてはこちらで確認できます)。

なお昨年のクリスマスシーズン2週目となる2020年12月12日付では「All I Want For Christmas Is You」が14→2位、「Rockin' Around The Christmas Tree」が21→4位、「Jingle Bell Rock」が31→9位、そして「A Holly Jolly Christmas」が24位に再登場していました。また2020年12月12日付ではクリスマスソングが22曲100位以内にエントリーしていたのに対し、最新ソングスチャートでは21曲がエントリー。昨年と今年はほぼ変わらない状況です。

 

最新のトップ10はこちら。

［今週 (前週) 歌手名・曲名］

1位 (1位) アデル「Easy On Me」

2位 (2位) ザ・キッド・ラロイ ＆ ジャスティン・ビーバー「Stay」

3位 (12位) マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」

4位 (14位) ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」

5位 (20位) ボビー・ヘルムス「Jingle Bell Rock」

6位 (3位) リル・ナズ・X ＆ ジャック・ハーロウ「Industry Baby」

7位 (27位) バール・アイヴス「A Holly Jolly Christmas」

8位 (7位) グラス・アニマルズ「Heat Waves」

9位 (6位) エド・シーラン「Shivers」

10位 (9位) ドージャ・キャット「Need To Know」

 

 

米ビルボードが昨年新設したグローバルチャートをチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。12月11日付ではGlobal 200、Global Excl. U.S.共にアデル「Easy On Me」が、双方のチャートで通算6週目の首位を獲得しました。

アデル「Easy On Me」はGlobal 200ではストリーミングが前週比21％ダウンの8720万、ダウンロードが同21％ダウンの24000を、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが前週比14％ダウンの6540万、ダウンロードが同23％ダウンの12100を獲得しています。

Global 200ではマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」が15ランクアップし2位に。ストリーミングは前週比66％アップの6120万、ダウンロードは同74％アップの10900を記録しています。またGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが前週比83％アップの3700万、ダウンロードが同110％アップの5000を獲得し、27→7位に。同曲はGlobal 200、Global Excl. U.S.共に昨年のクリスマスシーズンにて首位を獲得しています。

Global 200ではワム！「Last Christmas」が24ランクアップし8位にランクイン。ストリーミングは前週比80％アップの4450万、ダウンロードは同80％アップの5500を獲得しています。またGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが前週比98％アップの2980万、ダウンロードが同112％アップの3000を獲得し、45→10位に到達。昨年のクリスマスシーズンにはGlobal 200、Global Excl. U.S.共に最高2位を記録しています。

アメリカはダラス出身のゲイルによる「Abcdefu」がGlobal 200で14→4位、Global Excl. U.S.では13→4位に急浮上。Global 200ではストリーミングが前週比47％アップの5310万、ダウンロードが同46％アップの15400を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比49％アップの3870万、ダウンロードが同98％アップの4800を獲得しています。

この「Abcdefu」にはロイヤル・アンド・ザ・サーペントを迎えたリミックス等、様々なバージョンが存在。さらにTikTokでのバイラルヒットが上昇の要因となり、現段階で「Abcdefu」を用いた動画は86万以上アップされています。この曲についてはワーナーミュージック・ジャパンにて解説されています。