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【海外ビルボード】マライア・キャリー「恋人たちのクリスマス」をはじめクリスマスソングが席巻

現地時間の12月19日月曜に発表された最新12月24日付米ビルボードソングスチャート(Hot 100)は、マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You (邦題:恋人たちのクリスマス)」が通算10週目の首位を獲得しました。

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」は元々1994年のクリスマスアルバム『Merry Christmas』に収録。ストリーミングが成長し、サブスクサービス等のプレイリストによってクリスマスソングが上昇しやすくなったことにより、同曲は2017年12月に初のトップ10入り、翌年に初のトップ5入りを果たすと、2019年にクリスマスシーズン以降3週、2週、3週首位を獲得。今シーズンは2週目の首位に立っています。

「All I Want For Christmas Is You」はストリーミングが前週比14%アップの4140万(同指標2位)、ダウンロードが同86%アップの11,000(同指標通算3週目の首位)、ラジオが同11%アップの3310万(同指標14位)を記録。ダウンロードは2005年、2019年に続き三度目の首位に立っています。またラジオではリリースされた1994年のクリスマスシーズンに12位を記録、そして直近4シーズンではいずれも15位以内に入っています。

今回の「All I Want For Christmas Is You」10週首位により、マライア・キャリーボーイズIIメンとの「One Sweet Day」(1995-1996 16週)、「We Belong Together」(2005 14週)に続く3曲目の二桁首位を達成。マライアはボーイズIIメン(「One Sweet Day」、「End Of The Road」(1992 13週)、「I'll Make Love To You」(1994 14週))、ドレイク(「One Dance (feat. ウィズキッド & カイラ)」(2016 10週)、「God's Plan」(2018 11週)、「In My Feelings」(2018 10週))に続く歴代3組目、女性では初となる二桁首位獲得曲保有者となりました。

また米ビルボードソングチャート64年の歴史において首位を獲得した1144曲のうち二桁週数の首位獲得曲は43曲目となり、「All I Want For Christmas Is You」はわずか4%の中に含まれたことになります。なお先述した「One Sweet Day」はルイス・フォンシ & ダディー・ヤンキー feat. ジャスティン・ビーバー「Despacito」(2017)共々歴代2位タイとなる16週首位を記録。歴代最長はリル・ナズ・X feat. ビリー・レイ・サイラス「Old Town Road」(2019)の19週となります。

 

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」はこれまで通算10週首位を記録。そのうち今年はクリスマスイブである12月24日付、また昨年はクリスマス当日となる12月25日付で制しています。クリスマスイブおよびクリスマスの双方を制した曲は「All I Want For Christmas Is You」が初となります。

また「All I Want For Christmas Is You」は初の首位獲得から最新の首位獲得までの最長スパンを更新しました(2019年12月21日付~2022年12月24日付)。さらにはマライア自身においても、キャリアにおける最初の首位獲得から最初の首位獲得までの最長スパンを更新しています(デビュー曲「Vision Of Love」にて1990年8月4日付で初の首位を記録、そこから今回まで32年5ヶ月弱となります)。

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」が通算10週目の首位を獲得したことで、自身が持つクリスマスソングにおける最長首位獲得記録を更新。なお米ビルボードソングチャートを制したクリスマスソングは「All I Want For Christmas Is You」およびデヴィッド・セヴィル & ザ・チップマンクス「The Chipmunk Song」(1958年12月以降4週)のみとなります。

今回の首位獲得により、マライア・キャリーは自身が持つ歴代最長首位獲得週数記録を更新しています。

<歴代首位獲得週数記録>

89週 マライア・キャリー

60週 リアーナ

59週 ザ・ビートルズ

54週 ドレイク

50週 ボーイズIIメン

47週 アッシャー

43週 ビヨンセ

37週 マイケル・ジャクソン

34週 アデル

34週 エルトン・ジョン

34週 ブルーノ・マーズ

「All I Want For Christmas Is You」はマライア・キャリーにとって19曲目の首位獲得曲であり、ソロ歌手では最多に。なお全体ではザ・ビートルズが最も多く、20曲を保有しています。またマライア・キャリーは1990年代以降4つのディケイドで首位を獲得しており、異なる4つのディケイドを制した初の歌手となります。

「All I Want For Christmas Is You」はクリスマスソングチャート(Holiday 100)が2011年のシーズンに発足して以降今週までの60週のうち、55週の首位を獲得。さらに2015年のシーズン以降は40週連続でその座をキープしています。クリスマスソングによるGreatest Of All Time Holiday 100 Songsチャートでも首位に立っています。

 

クリスマスソングがトップ10を席巻。ブレンダ・リー「Rockin' Around The Chtistmas Tree」(1958年リリース)は2位をキープし、ストリーミングは前週比19%アップの4090万、ダウンロードは同4%アップの5,000、ラジオは同2%アップの2670万を記録しています。またワム!Last Christmas」(1984年リリース)は6位に上昇し、これまで最高位だった7位(2020年のクリスマスシーズンに記録)を更新。ストリーミングは前週比15%アップの2890万、ダウンロードは同7%アップの3,000、ラジオは同2%アップの2300万を記録しています。

さらにアンディ・ウィリアムス「It's The Most Wonderful Time Of The Year」が8位に到達。2020年のクリスマスシーズンに最高5位を記録した同曲は、アンディ自身が持つ初のトップ10入りから最新までの最長スパン記録を63年2ヶ月と2週に伸ばしています。なおアンディにおける初のトップ10入りは1959年10月12日付における「Lonely Street」となります。

 

(上記はリリックビデオ。)

シザ「Kill Bill」が3位、「Nobody Gets Me」が10位に入り、トップ10内に2曲を送り込みました。2曲を収録し今回の集計期間初日にリリースされたアルバム『SOS』が最新の米ビルボードアルバムチャートを初登場で制したこともあり、ストリーミングは「Kill Bill」が3690万、「Nobody Gets Me」が2510万を獲得しています。この指標では「Kill Bill」が1位、「Nobody Gets Me」が6位に入り、前者によってシザは同指標初制覇を果たしました。

(なお「Kill Bill」のストリーミング再生回数自体は4位ですが、有料会員と無料会員とでの1回再生のウエイト差に基づき、ストリーミング指標化の際に首位となった形です。)

シザのソングチャートトップ10入りはこれで7曲になり、「Kill Bill」の3位初登場はキャリア最高位に。これまではマルーン5に客演参加した「What Lovers Do」(2017年11月 9位)、ケンドリック・ラマーとの「All The Stars」(2018年3月 7位)、「Good Days」(2021年2月 9位)、ドージャ・キャットにフィーチャーされた「Kiss Me More」(2021年7月 3位)、「I Hate U」(2021年12月 7位)がトップ10入りを果たしていました。なおこれまで、初登場における最高位は「Kiss Me More」および「I Hate U」における7位となります。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」

2位 (2位) ブレンダ・リー「Rockin' Around The Christmas Tree」

3位 (初登場) シザ「Kill Bill

4位 (3位) ボビー・ヘルムズ「Jingle Bell Rock」

5位 (4位) バール・アイヴス「A Holly Jolly Christmas」

6位 (9位) ワム!Last Christmas

7位 (6位) テイラー・スウィフトAnti-Hero

8位 (11位) アンディ・ウィリアムス「It's The Most Wonderful Time Of The Year」

9位 (7位) サム・スミス & キム・ペトラス「Unholy」

10位 (初登場) シザ「Nobody Gets Me」

ラジオ指標はサム・スミス & キム・ペトラス「Unholy」(総合9位)が5週目の首位に。前週とほぼ変わらず7830万を記録しています。この指標ではテイラー・スウィフトAnti-Hero」(総合7位)が2位となり、前週比3%アップの7700万に達しています。

 

 

ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。12月24日付ではマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」がGlobal 200、Global Excl. U.S.共に連覇を達成しました。

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」はGlobal 200においてストリーミングが前週比10%アップの9360万、ダウンロードが同50%アップの16,000を、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではストリーミングが前週比7%アップの5710万、ダウンロードが同8%アップの5,000を記録しています。Global 200では通算11週目(2022年のクリスマスシーズンでは3週目)、Global Excl. U.S.では通算6週目(2022年のクリスマスシーズンでは2週目)の首位となっています。

ブレンダ・リー「Rockin' Around The Chtistmas Tree」はGlobal 200で2位となり、これまでの3位を上回る最高位を更新、ストリーミングは前週比18%アップの6730万、ダウンロードは同5%アップの6,000を記録しています。またGlobal Excl. U.S.でも5位に浮上。ストリーミングは前週比16%アップの3230万、ダウンロードは同9%アップの1,000となり、このチャートにおいて初のトップ5入りを果たしています。

クリスマスソング関連ではアンディ・ウィリアムス「It's The Most Wonderful Time Of The Year」がGlobal 200で9位となりトップ10返り咲き。ストリーミングは前週比16%アップの4350万、ダウンロードは同8%アップの2,000を記録しています。

Global Excl. U.S.でもクリスマスソングが上昇。マイケル・ブーブレ「It's Beginning To Look A Lot Like Christmas」(2011年リリース)が6位に上昇しました。ストリーミングは前週比8%アップの2870万、ダウンロードは同5%アップの2,000を記録しています。またボビー・ヘルムズ「Jingle Bell Rock」も10位に到達。ストリーミングは前週比15%アップの2720万、ダウンロードは同19%アップの1,000となり、同チャート初のトップ10入りとなりました。

シザ「Kill Bill」はGlobal 200で5位に初登場。ストリーミングは5790万、ダウンロードは1,000を記録しています。同チャートにおいてシザはドージャ・キャットに客演参加した「Kiss Me More」(2021年5月 3位)、「Good Days」(2021年2月 7位)に続く3曲目のトップ10入りを果たしました。