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【海外ビルボード】テイラー・スウィフト「Cruel Summer」が米4週目の首位、テイト・マクレー「Greedy」が上昇

現地時間の11月20日月曜に発表された、最新11月25日付米ビルボードソングチャート(集計期間11月10~16日)。テイラー・スウィフト「Cruel Summer」が2週連続、通算4週目の首位を獲得しています。

テイラー・スウィフト「Cruel Summer」はストリーミングが前週比4%アップの1440万(同指標5位)、ダウンロードが同21%アップの3,000(同指標13位)、ラジオが同5%ダウンの7390万(同指標5週目の首位)を、それぞれ記録しています。

テイラー・スウィフトは自身11曲目の首位獲得作品である「Cruel Summer」にて、通算34週目の首位を獲得。首位獲得週数は歴代9位タイとなりました。

<米ビルボードソングチャート 歴代首位獲得週数記録>

91週 マライア・キャリー

60週 リアーナ

59週 ザ・ビートルズ

56週 ドレイク

50週 ボーイズIIメン

47週 アッシャー

43週 ビヨンセ

37週 マイケル・ジャクソン

34週 アデル

34週 エルトン・ジョン

34週 ブルーノ・マーズ

34週 テイラー・スウィフト

33週 ジャネット・ジャクソン

33週 ケイティ・ペリー

 

ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」が2位に初登場。ストリーミング2220万(同指標首位)、ダウンロード12,000およびラジオ1220万をそれぞれ記録しています(なおダウンロードおよびラジオ指標の順位は記事に掲載されていません)。

「Lovin On Me」はジャック・ハーロウにおいて、ダベイビー、トリー・レーンズおよびリル・ウェインを迎えた「Whats Poppin」(2020 2位)、リル・ナズ・Xとの「Industry Baby」(2021 1週首位)、「First Class」(2022 3週首位)、ジョングクとの「3D」(2023年10月 5位)に続く5曲目となり、いずれもトップ5入りを果たしています。

ジャック・ハーロウは2020年以降毎年1曲以上をトップ5内に送り込んでおり、この記録はドージャ・キャット、ドレイク、テイラー・スウィフトに続く4組目に。また「Lovin On Me」は「Industry Baby」(2週)、「First Class」(3週)に続くキャリア3曲目のストリーミング指標制覇作品となりました。

 

テイト・マクレー「Greedy」が11→8位に上昇しトップ10入り。ストリーミングは前週比3%アップの1300万、ダウンロードは2,000(前週比は記事未掲載)およびラジオは前週比35%アップの3910万を記録しています。

カルガリー出身、現在はロサンゼルスを拠点に活動するテイト・マクレーにとって「Greedy」は初のトップ10ヒットに。ソングチャートでは2021年に「You Broke Me First.」で初エントリーを果たし、最高17位を記録しています。「Greedy」はラジオ指標で19→10位となり、同指標初のトップ10入りを果たしました。

「Greedy」はテイト・マクレーのセカンドアルバム『Think Later』(12月8日リリース)からの先行曲。またテイトはこの曲を11月18日放送の『サタデー・ナイト・ライブ』(NBC)および翌日開催の『2023ビルボードミュージック・アワード』にて披露しています(後者の映像は下記に)。

 

最新のトップ10はこちら。

[今週 (前週) 歌手名・曲名]

1位 (1位) テイラー・スウィフト「Cruel Summer」

2位 (初登場) ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」

3位 (2位) ドージャ・キャット「Paint The Town Red」

4位 (4位) シザ「Snooze」

5位 (3位) テイラー・スウィフト「Is It Over Now? (Taylor's Version)(From The Vault)」

6位 (6位) ザック・ブライアン feat. ケイシー・マスグレイヴス「I Remember Everything」

7位 (8位) ルーク・コムズ「Fast Car」

8位 (11位) テイト・マクレー「Greedy」

9位 (10位) モーガン・ウォレン「Last Night」

10位 (9位) モーガン・ウォレン「Thinkin' Bout Me」

 

最新のソングチャートでは、マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You (邦題:恋人たちのクリスマス)」が17位に再登場。米ビルボードは別途記事を用意しています。

マライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」はストリーミングが前週比29%アップの1400万、ダウンロードが同7%アップの1,500およびラジオが同333%アップの760万を記録しています。

元々1994年にリリースされた「All I Want For Christmas Is You」は2017年12月に初のトップ10入りを果たし、2019年のクリスマスシーズンにチャートを初制覇。デヴィッド・セヴィル & ザ・チップマンクス「The Chipmunk Song」(1958年12月以降4週首位)以来2曲目となるクリスマス関連曲の首位獲得となりました。

「All I Want For Christmas Is You」は2019年のクリスマスシーズンに3週、2020年に2週、2021年に3週、そして2022年には4週首位に至り、通算首位獲得週数を12週に伸ばしています。

「All I Want For Christmas Is You」はマライア・キャリーにとってキャリア19曲目の首位獲得作品となり、ソロでは最多、全体ではザ・ビートルズの20曲に次ぐ歴代2位となります。そしてこの曲により、マライアは4つの年代(1990年代以降4つのディケイド)にて首位を獲得した最初の歌手となりました。

さらに、マライア・キャリーは「All I Want For Christmas Is You」にてソロ歌手における首位獲得の最長スパン記録を達成しています。デビュー曲「Vision Of Love」が1990年8月4日付で制してから「All I Want For Christmas Is You」が最後に制するまで、32年と5ヶ月がその記録となります。またマライアは現在まで通算91週首位を記録しており、これは全歌手で最長となります。

マライア・キャリーは11月19日に行われた『2023ビルボードミュージック・アワード』にて「All I Want For Christmas Is You」を披露したほか、ビルボード・チャート・アチーブメント賞を受賞しました。

 

なお、最新11月25日付米ビルボードソングチャートでは「All I Want For Christmas Is You」を含むクリスマス関連曲4作品が返り咲きを果たしており、「All I Want For Christmas Is You」に続くのがワム!Last Christmas」の32位となります。同曲はストリーミングが前週比41%アップとなる1130万を記録しています。

 

 

ビルボードが一昨年新設したグローバルチャートもチェック。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。11月25日付ではGlobal 200にてテイト・マクレー「Greedy」が初の首位を獲得、Global 200から米の分を除いたGlobal Excl. U.S.ではジョングク「Standing Next To You」が2連覇を達成しています。

テイト・マクレー「Greedy」はGlobal 200において前週の3位から初の首位に。ストリーミング5530万、ダウンロード3,000を記録しています(共に前週比の記載なし)。

テイト・マクレーのGlobal 200における最高位は同チャート初エントリー曲となった「You Broke Me First.」(2021)の16位であり、今回キャリア初の首位に。カナダ出身の歌手がこのチャートを制するのはドレイク(4曲)、ジャスティン・ビーバー(2曲)、ダニエル・シーザーおよびザ・ウィークエンド(共に1曲)に続く5組目であり、女性歌手では初となります。

なお「Greedy」はGlobal Excl. U.S.において4→2位となり、こちらでも最高位を更新しています。

 

Global Excl. U.S.はジョングク「Standing Next To You」が初登場から2連覇を達成。ストリーミングは前週比29%ダウンの5070万を記録しています(ダウンロード指標は記事未掲載)。Global 200では1ランクダウンの2位につけています。

 

デュア・リパ「Houdini」がGlobal 200で3位に初登場。ストリーミング5100万およびダウンロード13,000を記録しています。デュア・リパのGlobal 200におけるトップ10入りは「Levitating」(2021 2位)、エルトン・ジョンとの「Cold Heart (Pnau Remix)」(2022 3位)および「Dance The Night」(2023年8月 3位)に続く4曲目となります。

なお「Houdini」はGlobal Excl. U.S.では5位に初登場。ストリーミング3930万、ダウンロード6,000を記録しています。こちらではマイリー・サイラスに客演参加した「Prisoner」(2020 10位)、「Levitating」(2021 3位)、エルトン・ジョンとの「Cold Heart (Pnau Remix)」(2022 2位)、「Dance The Night」(2023年8月 3位)に続く5曲目のトップ10ヒットとなりました。

 

ジャック・ハーロウ「Lovin On Me」はGlobal 200で4位に初登場。ストリーミング3990万およびダウンロード16,000を記録しています(一方、Global Excl. U.S.ではトップ10入りしていません)。ジャックはGlobal 200において、リル・ナズ・Xとの「Industry Baby」(2021 2位)、「First Class」(2022 2位)、ジョングクとの「3D」(2023年10月 1週首位)に続く4曲目のトップ10入りを果たしています。

 

Stray Kids「LALALALA」がGlobal 200で10位、Global Excl. U.S.では6位に初登場。Global 200ではストリーミング4470万およびダウンロード9,000を、Global Excl. U.S.ではストリーミング3870万およびダウンロード6,000を、それぞれ記録しています。

最新11月25日付の米ビルボードアルバムチャートでは彼らによる『ROCK-STAR』が初登場で首位を獲得し、Stray Kidsにとってキャリア4作品目の頂点に達しています。この作品の収録曲である「LALALALA」は彼らにとって、Global 200およびGlobal Excl. U.S.双方で初のトップ10ヒットに。Global 200ではこれまで2曲がトップ40入りしており(「Maniac」(2022)が21位、「S-Class」(2023年6月)が24位)、またGlobal Excl. U.S.では2曲とも15位にランクインしていました。