Spotifyにてちょっとした異変が起きています。いや、この異変はサブスクのデジタルプラットフォーム全体に当てはまることかもしれません。
日本のSpotifyデイリーチャート、最新7月24日土曜の上位14曲における再生回数推移を上記グラフにまとめています。再生回数は平日<土曜<日曜となるのが通常ですが、7月24日土曜はほとんどの曲が前日と比べて、また一週間前と比べても落ち込んでいるのです。前週比においては9割前後となっています。
7月22日木曜および23日金曜は共に前週より伸びており祝日効果がみられながら、しかし金曜のほうが伸びが鈍くなっていることも気になります。日曜の状況をみないと断言はできかねますが、東京オリンピック開幕の影響が出ていると推測することが十分可能です。サブスクを聴く時間がオリンピック視聴に移行しているものと思われます。
仮にそうならば、ここから1ヶ月近くサブスク再生回数が全体的に鈍化傾向になると言えるでしょう。逆に五輪関連ソングが伸びることも予想されますが、東京オリンピック民放共同企画「一緒にやろう2020」応援ソングである桑田佳祐「SMILE~晴れ渡る空のように~」が五輪開幕後もSpotifyでデイリー200位以内に入らない状況には考えさせられるものがあるのですが。
このタイミングで、再生回数を伸ばしている曲もあります。
細田守監督の映画『竜とそばかすの姫』メインテーマ、millennium parade「U」が7月24日土曜に再生回数を更新。前週比も147.0%となり、デイリーチャートで初のトップ10入りを果たしています。映画人気が再生回数上昇の理由であることは、中村佳穂さん演じるBelleが歌う劇中歌「歌よ」が7月24日土曜において、前日比および前週比共に再生回数を伸ばしていることからも明らかです。
未だミュージックビデオが公開されていない優里「シャッター」ですが(ゆえにYouTubeチャンネルにおけるセルフカバー動画を上記に)、こちらも最新7月24日土曜において前日比100.5%、一週間前比108.2%となっています。上昇度は大きくないものの、他の曲がダウンする中にあっては際立った動きに。同曲については先週紹介したばかりですが、明後日発表されるビルボードジャパンソングスチャートにも注目しましょう。
聞くところによると、競技会場でも様々な曲が流れている模様です。より多くの方が注目する競技で印象深く流れた曲が、ともすればサブスクで伸びる可能性もあります。五輪期間中は音楽の動向に注目するのも面白いかもしれません。