イマオト - 今の音楽を追うブログ -

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King & Princeの『Venue101』プレゼンツライブ登場が、紅白出場の布石と成る可能性について

晦日に放送される『第76回NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか 以下”紅白”と表記)の司会者、およびテーマが今週発表されました。

昨年まで3年連続で司会を務めた橋本環奈さんは今年出演せず。アナウンサーとタレント、双方の良いところがブレンドされたような司会を評価していた者として(実際にアナウンサーと勘違いする視聴者もいたと聞きます)、今回起用されないことを残念に思います。

 

 

さて、このブログでは今月始めに紅白出場予想を掲載しています。

今月中に2回目の予想を公開しますが、今回はその2回目の予想に組み入れるかもしれない歌手について記します。それがKing & Princeです。

 

 

NHK総合の音楽番組、『Venue101』では通常回のほかにドキュメンタリー、そして一組のみが出演するプレゼンツライブが放送されることがあります。そのプレゼンツライブ、本日放送回にてKing & Princeが登場します。

 

紅白では、NHKの音楽特番やドキュメンタリー(『NHK MUSIC SPECIAL』)、さらには『Venue101』特別編に出演した歌手が出場する傾向にあると捉えています。昨年は『Venue101』プレゼンツライブに登場したTOMORROW X TOGETHERやCreepy Nuts、また同番組のドキュメンタリーに出演したVaundyさんが紅白に出場したこともあり、今年の動向に注目していたところです。

その『Venue101』プレゼンツライブは今年に入り、Aぇ! groupおよびaespaが登場しています(BTSのJINさんは前年放送の完全版が今年に入り放送)。Aぇ! groupにおいてはメンバーの朝ドラ出演が決定した一方で別メンバーが活動自粛したことに伴い今年の紅白出場の可能性は難しくなったと捉えていますが、その部分をKing & Princeが埋めるかもしれません。

 

ひとつの根拠として、『Venue101』プレゼンツライブに登場する歌手はその前後に音源リリースが行われた一方、King & Princeにおいては音源ではなく映像盤が直後にリリースされるということが挙げられます。このような形での登場は珍しいと考えるに、今回のプレゼンツライブはKing & Princeの紅白出場に向けての位置付け、布石という意味もあるのではと感じています。

 

加えて、King & Princeはデジタルアーカイブ化が不完全ながら、現在Number_iとして活動する3名や岩橋玄樹さんの在籍時も含むベストアルバム『Mr.5』が昨年最終週以降ロングヒット。アルバムチャートにストリーミング指標が組み込まれたことが大きく影響した形です。また2人体制下での最新アルバム『Re:ERA』はSTARTO ENTERTAINMENT所属歌手の中で珍しくデジタル先行というスタンスを採っていたことも注目に値します。

(厳密には、King & PrinceはSTARTO ENTERTAINMENTとエージェント契約を結んでいます。)

(上記CHART insightは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています。なおビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています。)

CHART insightにて青で表示されるストリーミング指標は今年下半期におけるリカレントルール採用に伴い、総合100位以内に26週以上ランクインしたロングヒット作品は減算処理が施される形となりましたが、ベストアルバム『Mr.5』は現在も総合100位以内につけています。デジタルで強さを発揮するNumber_iのコアファンがKing & Prince時代の曲をチェックしていることも一因ではないでしょうか。

 

さらにKing & Princeは今年、ミッキーマウスの公式テーマソングとなる「What We Got ~奇跡はきみと~」を、こちらもデジタル先行でリリースしています。紅白はディズニー関連企画を3年連続で用意しており、今年はMrs. GREEN APPLE「Carrying Happiness」(東京ディズニーリゾート”サマー・クールオフ at Tokyo Disney Resort”テーマソング)共々披露されるかもしれません。その意味でも、再出場の可能性を考えた次第です。

 

 

NHKはSTARTO ENTERTAINMENT所属歌手の起用を昨秋以降再開するも同年の紅白には一組も登場しておらず、起用が目立ってきた今年の紅白がどうなるかは解りかねます。

また、STARTO ENTERTAINMENT所属歌手やタレントのメディア厚遇(ライバルと位置付けられた歌手やタレントの冷遇)という状況は少なくなったと捉えていますが、他方かつて所属していた方と現在も所属する方との共演はまだ多くありません。NHKがKing & PrinceとNumber_iの同時出演という形で、その柵を壊すかに注目したいと思います。