イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

ラジオ番組『imaoto on the Radio』#003 放送後記 (OA楽曲一覧掲載)

ラジオ番組『imaoto on the Radio』、昨夜は3回目の放送でした。お聴きくださった皆さん、ありがとうございます。番組概要は上記ポスト内リンク先、および下記ブログエントリーをご参照ください。

 

今回お届けした曲はこちら。

なお今回、8曲目にてサブスク未解禁のGIANT SWING feat. MICHICO「CAN'T LIVE WITHOUT YOU」をお届けしています。

 

 

オープニングの2曲は、以前パートナーだったこともあるアンジー・ストーンディアンジェロの作品。アンジーは今年春、そしてディアンジェロは先週この世を去りました。ディアンジェロと生まれ年は異なるも誕生日が同じ自分もまた、強いショックを受けています。彼の追悼曲として選んだのはアンジーが共作したデビューアルバム(1995)収録曲にして、その年のライブにてアンジーをコーラスに従えたバージョンです。

 

その冒頭パートでは、このふたりがパートナーだったことも踏まえ、日本のアイドル等における”恋愛禁止”への疑問を呈しています。海外チャートを追うようになり、海外のエンターテイナーがその影響力を政治や社会改善の促進に向けて用いることを知った一方、日本では恋愛禁止等の規定も相まってそもそも人権意識自体が高くないのではと痛感。これは受け手たるコアファンにおいても考えるべきことではないでしょうか。

厳しい物言いですが、この状況下では日本のエンタテインメントが世界でヒットしても、エンターテイナーの発信は”響かない”のではないでしょうか。

 

最新の音楽チャートを紹介した後、テイラー・スウィフト『The Life Of A Showgirl』を踏まえた音楽特集をお届けしました。サブテーマは”テイラー・スウィフトが追い抜いたこと、追い抜くべきこと”。様々な記録についてはこのブログでも紹介しています。

ビルボードアルバムチャートで週間最多ユニット数を更新したことを踏まえ、これまでこの記録を保持していたアデル『25』から「Send My Love (To Your New Lover)」をお届けしたのですが、テイラーの新譜に携わったマックス・マーティンおよびシェルバックがこの曲にも参加しています。

さらに『The Life Of A Showgirl』収録の12曲が米ビルボードソングチャート12位までを独占したことにより、押し出された曲の中で”リカレントルール”に抵触しチャートから外れたシャブージー「A Bar Song (Tipsy)」を紹介。最長タイとなる19週首位を記録したこの曲は、米ビルボードがオールタイムソングチャートを更新した場合に首位に躍り出るのではとみられています。

ここ数作のアルバムにおけるテイラー・スウィフトの瞬発力は凄まじいながら、テイラー曲のオールタイムソングチャートにて2020年代における最大ヒットとなっているのは『Lover』(2019)収録の「Cruel Summer」でした。2023年のリバイバル時にはライト層やグレーゾーンの支持も大きかったと考えるに、テイラーは瞬発力のみならず持続力を、ライト層等を味方にすることで身につける必要があると説いた次第です。

 

最後にお届けしたGIANT SWING feat. MICHICO「CAN'T LIVE WITHOUT YOU」はゴスペル曲。ここ最近、音楽に宗教観等が入っていることを好ましくないとするコラムの存在を知ったことを機に、かつてゴスペルを歌っていた者としてこの曲をお届けしました。そのコラムニストによる別文章のノリに気味の悪さを覚え今回のコラムとは距離を置いているのですが、音楽からその人の背景を抜けというのは無理があるでしょう。

ネガティブな感情に基づく発信となりましたが、曲を聴けば自分の考えの一端が理解いただけるものと考えます。惜しむらくは「CAN'T LIVE WITHOUT YOU」を含むGIANT SWINGのアルバム『GIANT SWING DELI』がサブスク解禁されていないということ。いずれ解禁されることを願うばかりです。

 

 

ラジオ番組『imaoto on the Radio』はこのブログ、またポッドキャスト番組『Billboard Top Hits (通称:ポッドチャート)』と連動する形でお送りしています。番組のメッセージフォームはこちら。来週もよろしくお願いいたします。