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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ』発、HUNTR/X「Golden」が米ラジオ界でも存在感を高めることの意義

最新9月13日付米ビルボードソングチャートを制したHUNTR/X(ハントリックス)(イジェ、オードリー・ヌナ & レイ・アミ)「Golden」。構成3指標をみるとストリーミングは微減の一方、ラジオは1割以上上昇を果たしています。そして最新チャートでは、ポップエアプレイチャートに関する言及がみられます。

HUNTR/X(ハントリックス)(イジェ、オードリー・ヌナ & レイ・アミ)「Golden」はストリーミングが前週比2%ダウンの3450万(同指標通算7週目の首位)、ダウンロードが同4%アップの9,000(同指標通算2週目の首位)、ラジオが同13%アップの2210万(同指標24位)を記録。またポップエアプレイチャートにおいて12→10位に上昇しています。

 

ラジオは接触指標ながら選曲権は基本的に放送局側に委ねられ、また聴取層の年齢区分が平均するとストリーミングより高いこともあり、極端にいえばラジオ指標は保守的と呼べる傾向にあります。そのこともあり、アメリカに馴染みの薄い言語をメインとする曲がヒットすることは稀といえるでしょう。

その中にあってHUNTR/X「Golden」は、ポップジャンルのラジオチャートでヒットを成し遂げているのです。

 

 

ビルボードは今週、ポップエアプレイチャートにおけるHUNTR/X(ハントリックス)(イジェ、オードリー・ヌナ & レイ・アミ)「Golden」のトップ10入りに関連して、このような記事を用意しています。

<米ビルボードポップエアプレイチャートにおけるK-POP曲のトップ10ヒット>

・最高1位 (通算5週) ロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」(2025年2月1日付以降)

・5位 BTS「Dynamite」(2020年12月19日付)

・7位 FIFTY FIFTY「Cupid」(2023年8月5日付)

・7位 BTS「Butter」(2021年8月7日付)

・10位 HUNTR/X(ハントリックス)(イジェ、オードリー・ヌナ & レイ・アミ)「Golden」(2025年9月13日付)

・10位 PSY「Gangnam Style」(2012年10月27日付)

 

 

上記6曲においてはPSY「Gangnam Style」が異質といえるものの、米にK-POP(もっといえば韓国の音楽全体)を意識させるに十分な役割を果たしたと捉えていいでしょう。そしてポップエアプレイチャートでトップ10入りした曲は、BPMが速く激しめのK-POP特有と呼べる作品ではなく、よりグローバルを意識したサウンドといえる作品が大半では感じています。

さらに注目したいのは、BTS「Dynamite」。この曲は米ビルボード総合ソングチャートで通算3週首位を獲得しているのですが、最後に首位を獲得したのは2020年10月3日付となります。ポップエアプレイチャートで最高位を獲得したのはそこから2ヶ月半が経過したタイミングであり、ここからはラジオで火が点くことの遅さや難しさ、そして言い換えれば浸透していく曲はジワジワと上がっていくこともまた見えてきます。

そして上記で挙げた曲の大半は、日本でも浸透しています。ビルボードジャパンソングチャートでトップ10入りするK-POP曲は増えていますが、長く残る曲となると海外でも日本でも、傾向は似てくるのかもしれません。

 

 

その日本では、最新9月10日公開分のビルボードジャパンソングチャートでHUNTR/X「Golden」が17→22位、ポイント前週比94.2%と後退しているのですが、米そして海外でのヒット継続が伝わってくれば状況は変わる可能性があります。

そして米ではデラックスエディションのリリース等に伴い『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ (原題:Kpop Demon Hunters)』のサウンドトラックが次週初の首位を獲得する可能性が生まれています。悲願が達成すれば、それを機に米でのラジオ人気がさらに上昇するのではないでしょうか。

(なお『KPOPガールズ! デーモン・ハンターズ (原題:Kpop Demon Hunters)』サウンドトラックは最新9月13日付まで通算7週2位を獲得しています。最高2位ながらその2位に7週以上滞在したアルバム似ついては、米ビルボードの記事にてリスト化されています(Albums With the Most Weeks at No. 2 Without Reaching No. 1: Full List - Billboard(9月8日付)参照)。)

 

 

最後に。今回取り上げた記事の冒頭、HUNTR/X「Golden」について『2025 continues to be a key year for K-pop on top 40 radio』と記されています。”top 40 radio”とはヒット曲中心に流すラジオ局を指し、このジャンルのラジオ局において”2025年はK-POPにとって鍵を握る1年になる”と米ビルボードが紹介しているのです。ここからも、「Golden」がK-POP全体をフックアップする可能性がみえてくるのではないでしょうか。