ソングチャートとアルバムチャートを合算した、ビルボードジャパンのトップアーティストチャート(Artist 100)について毎週"記事化"しています。下記エントリーにて、掲載理由を記しています。
ビルボードジャパンでは2025年下半期の集計期間初週である6月4日公開分以降、ソングチャートおよびアルバムチャートのストリーミング指標においてリカレントルールを導入。Streaming SongsチャートおよびStreaming Albumsチャート(後者は未公表)を指標化する際、ソングチャートは100位以内に52週、アルバムチャートでは同26週ランクインした作品に、翌週以降減算処理を施します。
(※上記文言について。以前は『Streaming SongsチャートおよびStreaming Albumsチャート(後者は未公表)を指標化する際、ソングチャートは100位以内に53週以上、アルバムチャートでは同27週以上ランクインした作品に減算処理を施します』と記載していましたが、2週前より表現を一部変更しています。)
<9月10日公開分において新たにリカレントルール対象となった作品>
・ソングチャート
MONGOL800「小さな恋のうた」(9月3日公開分 総合76位)
・アルバムチャート
JENNIE『Ruby』(9月3日公開分 総合19位)
トップアーティストチャートでは、リカレントルール適用後のストリーミング指標が用いられます。
9月10日公開分のビルボードジャパントップアーティストチャート(Artist 100 集計期間:9月1~7日)では、Mrs. GREEN APPLEが11連覇を達成しています。
(9月10日公開分ビルボードジャパントップアーティストチャート、総合10位までにおける指標構成を示したCHART insightを上記に。こちらは有料会員が確認可能なもので、20位未満の指標順位も明示されています。なお、ビルボードジャパンでは有料会員が知り得る情報の掲載を許可しています。)
ビルボードジャパンがソングチャートおよびアルバムチャートのストリーミング指標にリカレントルールを導入しロングヒット作品が有利ではなくなった下半期においても、Mrs. GREEN APPLEは15週中12週に渡り首位を獲得しています。
当週はソングチャートでのトップ10在籍が2→1曲に減少、またベストアルバム『10』は 3→5位と推移。歌手別チャートではラジオが3→15位にダウンするもストリーミングおよび動画再生は首位をキープしており、接触指標群の安定が総合11連覇の主要因といえます。
藤井風さんが21→2位に浮上。アルバム『Prema』のデジタル解禁が日本時間の金曜13時だったことで日本のチャートでは不利になるという懸念がありましたが、同作品はフィジカルセールスに加えてダウンロードを制覇、さらにストリーミングは2位を獲得しアルバムチャートで首位初登場。この勢いが歌手別チャートでの躍進にもつながった形です。次週は『Prema』が初めて1週間フル加算されます。
当週は『[LOVE PULSE]』がアルバムチャート2位且つ「PARADISE」がソングチャート10位に初登場したTREASURE、『WHO I AM』がアルバムチャート3位に初登場したME:I、そして「時よ止まれ」がソングチャート4位にランクインしたILLITが、歌手別では順に3位、6位および9位に登場。ILLITは前週の36位から、ME:Iは同じく100位未満から、またTREASUREは構成6指標すべて未加算だった状況から、大きく上昇しています。
他方、「アシンメトリー」がソングチャートを制したなにわ男子は総合100→11位に上昇するも、トップ10入りを逃しています。ダウンロードは100位未満→300位未満、ストリーミングは99位→100位未満と後退しており、最新シングルが集計期間中にデジタル未解禁だったことが影響したといえます。
当週7位に入ったSnow Manは、アルバムチャートで4位、ストリーミング指標では首位を獲得した『THE BEST 2020 - 2025』が次週リカレントルール初適用に伴い順位を落とすことが予想されます。「カリスマックス」の好調等により、歌手別チャートにおける下落幅を小さくできるかに注目です。
<9月10日公開分トップアーティストチャート トップ10>
1位 (前週1位) Mrs. GREEN APPLE
2位 (21位) 藤井風
3位 (再登場) TREASURE
4位 (3位) HANA
5位 (5位) back number
6位 (再登場) ME:I
7位 (2位) Snow Man
8位 (7位) Vaundy
9位 (36位) ILLIT
10位 (6位) BE:FIRST