2020年1月にスタートした【私的トップ10ソングス+α】企画、今回は2025年7月分です。前の月にリリースされた曲を中心に選出しています。ミュージックビデオ等動画がない曲も含め、エントリーの最後に掲載したSpotifyプレイリストでチェックしてください。
これまでの私的トップ10ソングス等についてはこちら。Spotifyを利用し、最新曲のみで構成されるプレイリスト(New Music Wednesday、New Music Friday Japan、New Music FridayおよびMonday Spin)を毎週チェックしています。
なお、"私的トップ10ソングス"とあるように、月イチで紹介するこのエントリーは完全な私見に基づくベストソング選出企画となります。音楽チャート等紹介の際、個人的な作品への思い入れを乗せないよう心掛けています。
10位 PiKi「Kawaii Kaiwai」
FRUITS ZIPPERの松本かれんさん、CUTIE STREETの桜庭遥花さんというKAWAII LAB.発の新ユニット。攻撃的なトラックと可愛らしいボーカルの融合は中田ヤスタカさんの得意とするところであり、Perfumeに対する鈴木亜美さんのプロデュース作品を想起。アウトロが唐突に終了する感があるゆえ、エクステンデッドバージョンの登場を望んでいます。
9位 ジェーン・ハンドコック「Use Me」
2年半ぶりのアルバム、「It's Me, Not You」で実質的な冒頭を飾る曲。アンダーソン・パークとの「Stare At Me」等先行曲も好かったのですが、スヌープ・ドッグの下で心ゆくまでソウルミュージックにこだわり、楽しむという姿勢が存分に発揮されていると感じます。このタイミングで初期作品も聴いたのですが、ボーカルスタイルの変遷に驚かされます。
8位HOKUTO「Tiger Boy」
THE RAMPAGE from EXILE TRIBEの吉野北人さんによるソロ作。バンドサウンドはいい意味で少し大仰にすればグラミー賞等のパフォーマンスを彷彿とさせるくらい、歌詞の世界感も相まって洋楽らしさが香ります。30、20、10と数字が小さくなる一方で単位が大きくなるという、乃紫さんによる歌詞の楽しさにも注目。
7位 Mashoe「All I Need」
mashoe'さんがメジャー進出し改名、その第一弾シングルを選出。2番Aメロ後半の転調やメロディラインの変化球等、聴かせ方(魅せ方)に長けている印象です。また良質なアレンジに惹かれたのですが、演奏陣がOvallと知り納得しています。
6位 マレン・モリス「Welcome To The End」
PiKi「Kawaii Kaiwai」同様、この曲の尺ももっと長くあってほしいと思えるくらい。タイトルに反して(?)神々しいともいえるアレンジはもっと長く聴いていたいと思わずにいられません。
5位 WIM「Moonlight」
タイ発のHYBSに参加し、解散後は俳優としても活躍するカーンがWIM名義でリリースしたシングル。1980年代を想起させながらエバーグリーンな魅力を放つサウンドに惚れ惚れします。
4位 サム・スミス「To Be Free」
最近ではキム・ペトラスとの「Unholy」のようなアグレッシブなサウンドが強い印象にあったサム・スミスですが、今作は初期を彷彿とさせる作品に。全編ファルセットで通し、後半のコーラスも相まってこの曲からも神々しさを感じずにいられません。なおミュージックビデオからはカイリー・ミノーグ「All The Lovers」(2010 YouTubeはこちら)を想起した次第です。
3位 Cornelius HERALBONY「Glow Within」
Corneliusらしさ溢れるアレンジと、HERALBONY(ヘラルボニー)との美しき融合。自分はこのコラボレーションの経緯を知る前から曲を気に入っていたのですが、音楽共々今回のコラボレーションに至る経緯を多くの方に知っていただき、糾弾で終わらせず社会を前向きに変えることの重要性を知ってほしいと強く感じています(無論自戒も込めてですが)。
2位 オディール feat. レオン・トーマス「Miami」
いなたさの中に暖かさと、美しさを宿したR&B。レオン・トーマスについては以前ブログで「Mutt」のヒットを採り上げましたが(→こちら)、そのヒットを機にこの1ヶ月半でアニー・トレーシー、サシャ・キーブル、YGそしてオディールとのコラボ作品が続々登場しています。
1位 エリック・ロバーソン feat. ナジー & ジェイショーン・チャンピオン(Jayshawn Champion)「Over You / Under You」
ビロードのようなボーカルとパーカッションが呼応し、管楽器やギターの美しい音色がグルーヴィーに重なり合う、これぞ上質なR&B。ベテランの域に達したエリック・ロバーソンの余裕っぷりが見事です。
以下、次点として10曲。
・鈴木真海子「雨と (versão de bolso)」
・cero「健忘者たち」
・aespa「Dark Arts」
・ケム「Give My Love」
・モーガン feat. ケイティー・プルーイット「Talk About It」
・クアデカ「Dancing Without Moving」
・ライアン・エリス & リー・ヴァシ「More Than Enough」
・スヌープ・ドッグ「Gifts」
・ターシャ・コブス・レナード & ジョン・レジェンド「Church」
・ヨーク feat. indigo la End「sorry in advance」
モータウンを離れたケムによるおそらくは初の音源を次点のひとつに。聴いた瞬間にケムだと解る安心感たるや。盟友レックス・ライドアウトと組んだ作品では、後半にアリーヤ「Rock The Boat」を思わせるメロディが封入されています。
Spotifyのプレイリストはこちらに。
今月も素晴らしい音楽に出逢えることを願っています。