イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【マイベスト】2022年3月の私的トップ10ソングス、選びました

2020年1月にスタートした【私的トップ10ソングス+α】企画、今回は2022年3月分です。前の月にリリースされた曲を中心に、しかしその縛りは出来る限り緩くした上で選んでみました。ミュージックビデオ等動画がない曲は巻末のプレイリスト(Spotify)でチェックしてみてください。

過去の私的トップ10ソングス等についてはこちらに。現在はSpotifyを利用しており、New Music WednesdayNew Music Friday JapanNew Music FridayおよびMonday Spinを毎週チェックしています。

 

 

10位 フィア「Fast Food」

(上記はライブバージョン。)

3月においては、1960年代から2000年代までのソウルやR&B的なサウンドを踏襲したと捉えた作品を多く選出。日本のラジオでもよく流れる、ノルウェー出身のバンドによるこの作品はエイメリー「1 Thing」(2005 →YouTube)を彷彿。1990年代を意識した作品は最近聴かれるようになりましたが、これからは2000年代がノスタルジーの対象になるのかといい意味で受け止めています。

 

9位 ジョーダン・ラカイ「Defection」

(上記は公式オーディオ。)

リアン・ラ・ハヴァス「Please Don't Make Me Cry」のリミックスが素晴らしかった(ことについては以前紹介した)ジョーダン・ラカイ。切なさと憂いをコード進行で表すのはジョーダンならではの匠の技ですね。

 

8位 ジョイス・ライス「Iced Tea」

(上記は公式オーディオ。)

ケイトラナダを制作に迎えたミディアムダンサー。思い出したのはジャム&ルイスが手掛けたデボラ・コックス「Up & Down (In & Out)」(2002 →YouTube)で、またも2000年代の作品がアップデートされたことに驚いた次第です。

 

7位 ママズ・ガン「When You Stole The Sun From The Sky」

(上記は公式オーディオ。)

シルク・ソニックグラミー賞で主要4部門のうち2冠を獲得したならば、ママズ・ガンもまた評価されて然るべきと感じたことも選出の理由。1960年代ソウルボーカルグループを模した、少しいなたいとも言えるコーラスもこのアレンジに絶妙に映えます。

 

6位 KAT-TUN「Ain't Seen Nothing Yet」

(上記はショートバージョン。)

選出理由、そしてこの曲から想起した曲でまとめたプレイリストは以前ブログエントリーに掲載(下記リンク先参照)。ファルセット多用でボーカル力が問われるこの曲において、亀梨和也さんは特に素晴らしいですね。

 

5位 エス・ティ・ワイ feat. Zinee「ずるいなベイベー」

(上記はリリック・ヴィジュアライザー。)

1980年代のバラエティ番組のオープニングを彷彿とさせるキャッチーなアップ。共演のZinee(ジーニー)さんは非常に歌える方ですが、エス・ティ・ワイさんの歌ヂカラもまた凄いということが、共演での引けを取らない姿から判ります。

 

4位 ラトー feat. リル・ウェイン & チャイルディッシュ・ガンビーノ「Sunshine」

(上記はヴィジュアライザー。)

トム・トム・クラブ「Genius Of Love」をサンプリングした「Big Energy」が現在ヒット中のラトー。同じ「Genius Of Love」を敷いた「Fantasy」(1995)で米ビルボードソングスチャートを制したマライア・キャリーをリミックスで招聘した上で「Fantasy」の一節を歌ってもらうというアイデアも含め、過去の作品の取り込みに長けています。

そしてこの曲…実はサンプリング元が未だ解っていないのですが、エクスケイプSWV?的なコーラスが心地よく配置。客演参加した2名の声質もトラックによく合っています。

 

3位 中村佳穂「MIU」

3位と2位は収録アルバムが同日リリース。まさにJ-Popにおいてエポックメイキングな一日になりました。中村佳穂「MIU」については、そのジャンル自体がいい意味で形容できず、しかし惹かれる自分がいます。イントロのような激しい部分も似合うことについては、昨年Belleとして参加したmillennium parade「U」でも証明済。ライブ空間を自分のものにする姿、あまりに自然に想像できます。

 

2位 藤井風「やば。」

アルバム『LOVE ALL SERVE ALL』はリード曲「まつり」の好調も相俟ってビルボードジャパンアルバムチャートで構成3指標すべて1位という完全制覇を達成。個人的には「まつり」もさることながら、米音楽賞でのパフォーマンス時に施されるよりダイナミックなアレンジを敷いた「やば。」のセンスにより強く惹かれています。前作における「罪の香り」といい、アルバム初出曲に魅力的な作品が多いのは嬉しいですね。

 

1位 Vaundy「恋風邪にのせて」

1990年代フジテレビ発のトレンディドラマの主題歌の背景に流れる映像とリンクさせたならば間違いなくハマる曲。Bメロが短いながらサビへの完璧な流れを演出する等、Vaundyさんの職人技が活かされた曲となりました。実は昨年7月の私的トップ10ソングスに「花占い」を、似たような理由を選出しており(この曲においては実際にドラマ主題歌に用いられていました)、Vaundyさんの実力をあらためて思い知った次第です。

 

 

以下、次点として10曲。

・大石晴子「春音」

NakamuraEmi「一目惚れ」

藤井隆「ヘッドフォン・ガール -翼が無くても-」

藤原さくら「わたしのLife」

森山直太朗「素晴らしい世界」

・コールトレイン with エリック・ザ・アーキテクト「Plus Minus」

・ダックワース feat. ショーン・ロス「Power Power」

・FR:EDEN「PRADA

・ラッキー・デイ feat. スミノ「God Body」

・ランガ・ジョーンズ「Call Me」

AI「アルデバラン」の提供も話題になった森山直太朗さんによるオリジナルアルバムのタイトル曲。ボーカルの進化、アンビエントサウンドとの相性の良さ、アルバム全体の評判の高さ(先行曲はどれも素晴らしかったですね)等、20年以上のキャリアで深化を続けていることを強く感じています。

 

 

Spotifyのプレイリストはこちらに。

今月も素晴らしい音楽に出逢えることを願っています。