イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

Snow Manベストアルバムがチャート制覇、一方で2つのポイントを踏まえデジタル全面解禁を提案する

昨日発表されたビルボードジャパンアルバムチャート(1月29日公開分(集計期間:1月20~26日))では、Snow Manのベストアルバム『THE BEST 2020 - 2025』が首位に初登場。初週143万枚ものフィジカルセールスを記録し、デジタル未解禁ながらも(厳密には昨秋「One」を解禁していますが)複合指標から成るチャートを制した形です。

本作は、デビュー5周年記念日である1月22日にリリースされたベストアルバムだ。デビュー曲「D.D.」から最新シングル『BREAKOUT / 君は僕のもの』までの全シングルタイトル曲15曲に加え、新曲「SBY」「Dear,」を含めた各形態共通の17曲(初回限定盤には追加CDあり)を収録。なお、CDセールス1,438,742枚で、自身最高記録となる初週売上枚数を達成している。

そしてSnow Manは、ソングチャートとアルバムチャートを合算したトップアーティストチャートでも首位に躍り出ました。2024年度最終週以降総合首位を守り続けたMrs. GREEN APPLEは、今年度初めてその座を明け渡しています。

この点からも、Snow Manの凄さを理解できるでしょう。一方で、昨年末にビルボードジャパンがアルバムチャートのチャートポリシー(集計方法)を変更して以降、以下の点がより重要になってきているというのが、音楽チャート分析者としての見方です。

 

 

実際、最新のビルボードジャパンアルバムチャートにおいては総合トップ10のうちSnow Man『THE BEST 2020 - 2025』を除く9作品が、ストリーミング指標9位までにランクインしています。

ストリーミング指標導入に伴い、より聴かれているアルバム(より聴かれている曲が収録された作品)が長期安定する傾向です。前週はSixTONES『GOLD』が43万枚を超えるセールスに伴いアルバムチャートを初登場で制していますが、登場2週目は35位に大きく後退しています。

『GOLD』は2週目にてフィジカルセールス36,376枚、前週比は8.4%を記録。2025年度にフィジカルセールス指標を制した作品の2週目における前週比としては非常に好いのですが、前作『THE VIBES』と総合順位を比較すると(2024年1月17日公開分首位初登場(フィジカルセールス500,570枚)→翌週2位(同27,726枚))、デジタル未解禁の影響は大きいといえます。SixTONESはトップアーティストチャートでも2→36位に急落しています。

次週2月5日公開分(集計期間:1月27日~2月2日)のアルバムチャート、フィジカルセールス指標の集計期間3日分速報値ではSnow Man『THE BEST 2020 - 2025』が41,298枚を売り上げており、総合順位もSixTONES『GOLD』ほど大きく下がることは考えにくいものの、しかし総合トップ10内をキープできるかは微妙といえます。

 

SixTONES『GOLD』収録曲は前週および当週のソングチャートにランクインしていませんが、Snow Man『THE BEST 2020 - 2025』初登場時においても同様です。動画再生指標ではメンバーの目黒蓮さんが主演する映画『トリリオンゲーム』(2月14日公開)の主題歌「SBY」が18位に入り、ラジオ指標でも10位に入りながら、総合100位以内の座を逃しています。

当週のソングチャート、動画再生指標ではSnow Manが100位以内に8曲送り込んでいます。この指標はストリーミングと比例しやすいことから、サブスクを解禁していればSnow Manの作品(ベストアルバム収録曲)が総合100位以内にランクインした可能性は高かったはずです。

(なお、総合ソングチャートの構成指標における20位未満の順位は、CHART insight有料会員のみが知り得る情報となります。ビルボードジャパンでは有料会員のみ知り得る情報の掲載を可能としており、今回紹介しています。)

 

ビルボードジャパンアルバムチャート初登場週における収録曲のソングチャート100位以内未達の状況、またストリーミング指標を導入したアルバムチャートにおける2週目の傾向を踏まえれば、チャートポリシー変更前は年間チャートで常勝といえたSnow Manが今後も安泰とはいえません。一方で、Number_iのアルバムチャート動向を踏まえればアイドル系作品のロングヒットは可能です。Snow Man側の変革を希望します。

 

 

デジタル解禁は、わずかでも着実な利益を生むことにつながるのみならず、海外の音楽ファンがチェックしやすくなる点でも有効です。フィジカルセールスでミリオンを達成可能な日本唯一の存在といえるSnow Manの、デジタルほぼ未解禁という状況は彼らにとって機会損失であると共に、"日本で最大のフィジカルヒット作や歌手が海外でチェックできない"という点にて、日本の音楽全体の信頼度を損ねかねないと危惧します。

Snow ManSixTONESをはじめAぇ! group、さらには過去在籍していた歌手作品のデジタル(アーカイブ)化を、STARTO ENTERTAINMENT側に対し今一度提案します。