2024-08-15 &TEAM「青嵐 (Aoarashi)」のチャート初制覇、そして最近のチャート動向からみえてくること ビルボードジャパン チャート分析 音楽チャートの施策 社会的ヒット曲 最新8月14日公開分(集計期間:8月5~11日)のビルボードジャパンソングチャートでは前週首位に到達したSnow Man「BREAKOUT」が18位に後退。&TEAM「青嵐 (Aoarashi)」がキャリア初となる首位を獲得しています。 本作は、8月7日にリリースされた2ndシングル『青嵐 (Aoarashi)』の表題曲。1stシングルを上回る初週461,863枚を売り上げセールス首位、ダウンロード16位、動画45位、ラジオ71位、ストリーミング78位で、自身初となる1位を獲得した。 【ビルボード】&TEAM「青嵐 (Aoarashi)」が自身初の総合首位、こっちのけんと「はいよろこんで」ついにトップ5内に https://t.co/schxf4cmTR — Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2024年8月14日 &TEAM初のフィジカルシングル、「五月雨 (Samidare)」は5月15日公開分でフィジカルセールス指標初加算に伴い2位を獲得。Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」に阻まれ首位に至ることはできませんでした。ゆえに今回は念願の首位獲得となります。 さて、今作「青嵐 (Aoarashi)」を前作「五月雨 (Samidare)」と比べると、フィジカルセールス指標初加算週におけるポイントは前作が9,125に対し今作は8,676となっています。 フィジカルセールスは440,615→461,863枚と増加していますが、前作はフィジカルセールス2位、ダウンロード7位、ストリーミング90位、ラジオ21位および動画再生36位であり、フィジカルセールスとストリーミング以外は順位が後退。順位を上げたストリーミング指標も獲得ポイントはダウンしており(CHART insightから判断可能)、今作「青嵐 (Aoarashi)」は前作以上にフィジカルセールス指標の割合が高いことが解ります。 &TEAMはフィジカルシングル表題曲におけるデジタルキャンペーンがほぼ同一。フィジカルセールスの初動に合わせた形でキャンペーンを敷いており(LINE MUSICは同サービスの週間チャート最終日である火曜までが対象期間)、次週8月21日公開分ビルボードジャパンソングチャートではダウンが予想されます。前作「五月雨 (Samidare)」は2位獲得の翌週に16位に後退しており、今作「青嵐 (Aoarashi)」の推移に注目です。 さて、ビルボードジャパンソングチャートではこの2ヶ月近くに渡り、毎週首位が入れ替わっています。 フィジカルシングルの初週セールスが大きい曲はその勢いに伴い最上位に就く、またフィジカル未リリース曲でも主にアイドルやダンスボーカルグループの作品は上位での初登場が少なくないものの、翌週の後退が目立つ形です。その中で今年度はCreepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」の強さが圧倒的といえますが、直近4週続けて2位を記録しているMrs. GREEN APPLE「ライラック」の強さは特筆すべきです。 Mrs. GREEN APPLE「ライラック」は1万ポイント超えこそ1週ながら、初登場の翌週以降17週連続で7千ポイント超えを達成。ストリーミングも17週連続で1千万回を突破しています。昨年度以降の大ヒット曲ではYOASOBI「アイドル」が週間7千ポイント超え37週、Ado「唱」が同20週、Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」が同26週であり、「ライラック」は大ヒット曲に肩を並べつつあるといえるかもしれません。 Mrs. GREEN APPLEについては新曲の連続リリースのみならず、施策においても徹底しています。その結果は「ライラック」のみならずソングチャートとアルバムチャートを合算したトップアーティストチャート(Artist 100)にも反映されており、Mrs. GREEN APPLEは3週連続、今年度は通算24週目の首位に。ストリーミングは34週連続で最高位をキープしており、2024年度を代表する歌手の一組と断言していいでしょう。 最後に。多くのリアクションをいただいた昨日のポストをこちらでも紹介します(皆さんに感謝申し上げます)。今回のMrs. GREEN APPLE「ライラック」、また歌手自身のチャート動向を踏まえれば、昨日のポストにてお伝えしたことがより深くご理解いただけるものと考えます。 ビルボードジャパンソングチャートでは次週 #BEFIRST が、その翌週には #Number_i が上位初登場を果たすことが見込まれます。フィジカル未リリースながら、これまでのチャート動向を踏まえれば首位に立つ可能性も高いとみられます。 — Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2024年8月13日 一方で、上位進出も重要ですが、中長期な上位安定と年間チャートへのランクインがより大事に成ると考えます。真の社会的ヒットに至るかを判断するには、初登場の翌週における動向が重要となります。 — Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2024年8月13日 2022年度以降のビルボードジャパンソングチャートにおいて、フィジカルセールス指標未加算曲が首位獲得の翌週にトップ10圏外となったのは、#BEFIRST「#Scream」(1→15位)およびBE:FIRST × #ATEEZ「#HushHush」(1→23位)の2曲のみとなっています。https://t.co/S2gujlOfT3 — Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2024年8月13日 アイドルやダンスボーカルグループにおいてはフィジカルセールス指標未加算曲でもビルボードジャパンソングチャートで最上位を獲得することが目立ってきました。これは注目の動向ですが、ライト層へ支持基盤を拡げ、ロングヒットに至らせることがより重要となります。その点を今後も注視していきます。 — Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2024年8月13日 また、ロングヒットに至っている作品であってもサブスクサービス毎のヒットの乖離を踏まえるに、ライト層支持に伴うものかコアファンの支持(の継続)に伴うものか、どちらの比重が大きいかも浮かんできます。その点についても注視し、今後ブログ等で発信していきます。 — Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2024年8月13日 スレッドにおいて、『真の社会的ヒットに至るかを判断するには、初登場の翌週における動向が重要となります』と記しました。ビルボードジャパンソングチャートトップ10初エントリーの翌週動向については、#イマオト にて毎週金曜紹介しています。こちらは最新版の内容です。https://t.co/yYt9UNUDfh — Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2024年8月14日