イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

2024年5月の私的トップ10ソングス、選びました

2020年1月にスタートした【私的トップ10ソングス+α】企画、今回は2024年5月分です。前の月にリリースされた曲を中心に選出しています。ミュージックビデオ等動画がない曲も含め、エントリーの最後に掲載したSpotifyプレイリストでチェックしてください。

これまでの私的トップ10ソングス等についてはこちらSpotifyを利用し、New Music WednesdayNew Music Friday JapanNew Music FridayおよびMonday Spinといったプレイリストを毎週チェックしています。

 

なお、"私的トップ10ソングス"とあるように、月イチで紹介するこのエントリーは完全な私見に基づくベストソング選出企画となります。音楽チャート等紹介の際、個人的な作品への思い入れを乗せないよう心掛けています。

 

 

10位 ジョーダン・ラカイ「Trust」

移籍第一弾アルバム『The Loop』収録曲。穏やかながら内側に熱さを宿す歌声、リズム隊によるボトム等が実にソウルフル。R&B、セッション的であることという個人的な好みが反映されていることも選出した理由です。

 

9位 gai seki「See you in the Rye」

パーカッショニスト、gai sekiさんによる初のEP『refta』収録曲もまたソウルフル。ジャズピアニストとの即興セッションを聴いているような感覚を抱き、ライブで観てみたいという衝動に駆られています。

 

8位 椎名林檎とのっち「初KO勝ち」

突如リリースされた椎名林檎さんのニューアルバム『放生会』収録曲。新たに招いた6組の女性歌手との作品の中でも、特に衝撃を受けたPerfumeのっちさんとのコラボレーションをこの位置に。のっちさんによる未加工な声の芯の太さ、椎名林檎さんによる言葉のチョイス(敢えて挑発的なワードを言わせる点)等、こうきたかと感心するばかりです。

 

7位 Natsudaidai「青果店

シンガーのヨウさんとトラックメーカー/プロデューサーのNamさんによるユニット、Natsudaidai。ミックス等も自身で行う二人組が8月にリリースするファーストEPから先行配信したタイトルトラックは冨田恵一さんがプロデュース。近年の冨田さんらしいグルーヴとヨウさんのハイトーンが相まって生まれる心地よさたるや。

 

6位 ノーウォーリーズ feat. スヌープ・ドッグ & オクトーバー・ロンドン「FromHere」

ノーウォーリーズはノレッジとアンダーソン・パークによるユニット。ブルーノ・マーズと共にシルク・ソニックとしてヒットを輩出したパークのサウンドメイクに加えてオクトーバー・ロンドンのハイトーン、そしてスヌープ・ドッグにエンディングを委ねさせるエンディングまで、通底したソウルミュージックマナーが美しいのです。

 

5位 イマジン・ドラゴンズ「Nice To Meet You」

「Radioactive」や「Believer」等ハードなサウンドでヒットを輩出したイマジン・ドラゴンズ流によるディスコティークは独特なアプローチに。戸惑う方もいらっしゃるかもしれませんが、受け入れると途端に大好きに成るものです。

 

4位 ルイス・コール「Life」

夏にリリースされるメトロポール・オーケストラとの共演アルバムからの先行曲。奇想天外な音世界は、SF的ながらミュージックビデオにおける1980年代感高い演出や衣装も相まって、どこか親しみを感じてしまいます。

 

3位 RM「Come Back To Me」

ニューアルバム『Right People, Wrong Person』の先行曲は6分超えのミディアムスロウ。サビ前の質素な音使いとサビとのコントラスト、そしてサビで溢れ出す心の叫びに魅了されます。長尺を用いて主人公の感情を魅せる、そのストーリーテリングは見事です。

 

2位 ラッキー・デイ「Soft」

今月リリースのニューアルバム『Algorithm』からの先行曲は、オルタナティブ的なRMとは異なりながらもロックというフィールドに降り立ったラッキー・デイの新境地的作品。プロデューサーにはDマイルも関与し、イントロから登場する力強いギターが好いアクセントに。

 

1位 リラ・アイケ feat. H.E.R.「He Loves Us Both」

ジャマイカ出身、昨年3月には日本で8公演を実施したリラ・アイケによる新曲を首位に。H.E.R.を招いた「He Loves Us Both」はブランディ & モニカ「The Boy Is Mine」の2024年版なアプローチ(音楽評論家の林剛さんによるポスト(→こちら)より)。ふたりの声の近さ、レゲエながらR&B的フィーリングを持ち合わせていること、そして円熟したパフォーマンスに酔いしれること必至です。

 

以下、次点として10曲。

・Ai Ninomiya「Rainy Bride」

・BACARDI RECORDS feat. Aile The Shota「Thrilling Moves」

BRADIO「ヨルゾラTreasure」

・LITE「Sosue」

・シャーロット・デイ・ウィルソン「Money」

・ココ・ジョーンズ「Here We Go (Uh Oh)」

・FLO「Caught Up」

ジェシー・レイエズ feat. ビッグ・ショーン「Shut Up」

・マニー・ロング「Make Me Forget」

・ティム・アトラス「Stardust」

英3人組R&Bグループ、FLO「Caught Up」はイントロの段階で大勝利。ギターの上モノが(それこそ先述した「The Boy Is Mine」に代表される)ロドニー・ジャーキンス的だったり、サビがトータル「No One Else」的で、1990年代中盤~後半のR&Bを踏襲している印象。大サビに唐突感が拭えずトップ10からは外したものの、ニューアルバムがますます楽しみな存在となりました。

 

 

Spotifyのプレイリストはこちらに。

今月も素晴らしい音楽に出逢えることを願っています。