最新9月27日公開分ビルボードジャパンソングチャート(集計期間:9月18~24日)では、前週初登場で首位を獲得したBE:FIRST「Mainstream」が4位に後退。Ado「唱」が登場3週目にして、同曲初となる首位の座に就いています。
【ビルボード】Ado「唱」が総合ソング首位、続くのはアニメ主題歌の二大巨頭・YOASOBI「アイドル」とKing Gnu「SPECIALZ」 https://t.co/cOpNQ6lfUm
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2023年9月27日
最新ソングチャートのトップ5ランクイン曲の中で唯一フィジカルシングルがリリースされていないAdo「唱」は、ポイント前週比132.6%と大きく飛躍しています。
「唱」のCHART insight(上記参照)から分かるように、同曲は獲得ポイントの大半を青で表示されるストリーミング指標で占めています。指標の基となるストリーミング再生回数は『前週比138%の12,058,768回と週間1,000万回再生の大台をマーク』しており(『』下記ポスト内記事より)、総合ポイント以上の上昇を果たしています。なおビルボードジャパンのポッドキャストにて、「唱」の動画再生回数が316万と発表されています。
【ビルボード】Ado「唱」が初のストリーミング首位獲得 King Gnu映画主題歌が急上昇 https://t.co/GSyoBus6VO
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当週のソングチャートにおいてAdo「唱」のポイント前週比が3割以上上昇しているのは特筆すべき点ですが、チャート集計期間の初日(月曜)が祝日となり、ストリーミング再生回数が通常に比べて上昇したことも要因と考えられます。そして「唱」には他にも上昇の背景が。
本楽曲は、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンのハロウィンイベント【ハロウィーン・ホラー・ナイト】とコラボレーションした楽曲で、11月5日まで開催される当イベントのダンスショー【ゾンビ・デ・ダンス】のテーマソングに使用されている。TikTokでは、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンの公式アカウントに投稿された、オフィシャルのダンスが人気。ダンスレッスンの動画も投稿されており「#USJ唱ダンスチャレンジ」というハッシュタグとともに、イベントを盛り上げている。
【TikTok Weekly Top 20】Ado「唱」が首位獲得、TikTokアカウントを開設したKing Gnuが2位に初登場 https://t.co/lEU99BsxjT
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Ado「唱」https://t.co/o6AA8JY8ZZ
— Ado Staff (@ado_staff) 2023年9月27日
Billboard JAPAN📈 @Billboard_JAPAN
HOT 100 1位🥇
STREAMING SONG 1位🥇
TikTok Weekly Top2 1位🥇
DOWNLOAD SONG3位🥉
4位に「DIGNITY」も入ってます🎉
皆様たくさん楽曲を愛してくださり
本当にありがとうございます😊#Ado #唱 #Show #USJ @USJ_Official pic.twitter.com/XaFHq4CQTG
Adoさん側も紹介しているように、「唱」はTikTok Weekly Top 20で初の首位を獲得。さらには"歌ってみた"や"踊ってみた"に代表されるUGC(ユーザー生成コンテンツ)の人気を示すTop User Generated Songsチャートでは26→4位に上昇しています。
これらふたつのチャートはソングチャートの直接の構成指標ではありませんが、ストリーミングや動画再生といった接触指標…つまりは今の社会的ヒット曲に欠かせないライト層の人気を示す指標により大きく波及します。このふたつのチャートで今年度第2四半期以降大ヒットを続けてきたYOASOBI「アイドル」は、総合ソングチャートでも年間首位の座を確実としています。
Ado「唱」が今後どのような動向を辿るかは分かりませんが、このふたつのチャートでのヒットはいわば"活用"の多さを示しており、ともすればタイアップ先のイベントに沿う形でハロウィーン時期まで高ポイントを持続するかもしれません。
YOASOBI「アイドル」における"活用"でのヒットは上記エントリーにて記載しました。他方、その「アイドル」は最新ソングチャートにおいて前週よりポイントが伸びたものの、ダウン幅が小さくない状況です(下記表にて「アイドル」とOfficial髭男dism「Subtitle」を比較すると解ります)。"活用"が寄与したヒット曲は、一方ではその活用が先に失速することで他の指標にも影響しやすいのかもしれません。
(なお上記表にて「アイドル」の9月20日公開分におけるポイント前週比は105.0%となっていますが、これは前週において動画再生指標が欠測していただろうことが影響しています。この欠測については【ビルボードジャパン最新動向】YOASOBI「アイドル」4位に後退の理由、そして上位3曲の強さと改善すべき点とは(9月14日付)にて説明しています。)
Ado「唱」がどう推移するか、ハロウィーン後も含めて注目していく必要があるでしょう。