米ビルボードソングスチャート、現地時間の5月24日月曜に発表された最新5月29日付ソングスチャート(Hot 100)。オリヴィア・ロドリゴ「Good 4 U」が初登場で首位を獲得、またJ.コールが初登場で4曲をトップ10に送り込みました。
.@Olivia_Rodrigo notches her second No. 1 on the Billboard #Hot100 songs chart with "Good 4 U" 💯https://t.co/OC6vNE3Z6n
— billboard (@billboard) 2021年5月24日
「Good 4 U」はストリーミングが4320万を獲得し同指標首位、ダウンロードは12000となり同指標5位に。ラジオは380万で同指標50位未満ではありますが、デジタル2指標が牽引して首位を獲得した形です。
オリヴィア・ロドリゴは正式な歌手デビュー作となる「Drivers License」が8週連続で首位を獲得して以来2曲目の首位獲得、「Deja Vu」(8位)を含めると3曲目のトップ10入り。5月21日にリリースされたアルバム『Sour』からの先行曲であり、同作が次週のアルバムチャートで初登場することから、次週は収録曲の大挙エントリー、および先行曲のさらなる勢いが見込まれています。
デビューアルバムから2曲を首位に送り込んだのはマックルモア & ライアン・ルイス『The Heist』(2012)以来(ワンツをフィーチャーした「Thrift Shop」、およびレイ・ダルトンを迎えた「Can't Hold Us」)。女性歌手に限ればレディー・ガガ『The Fame』(2008)以来となります(コルビー・オドニスをフィーチャーした「Just Dance」、および「Poker Face」)。またアルバムリリース以前に同作から2曲を首位に送り込んだのはドレイク『Scorpion』(2018)以来(「God's Plan」および「Nice For What」)。さらにアルバムから2曲が初登場で首位を獲得したものにはドレイク『Scorpion』のほか、マライア・キャリー『Daydream』(1995 「Fantasy」およびボーイズIIメンとの「One Sweet Day」)、アリアナ・グランデ『Thank U, Next』(2019 「Thank U, Next」および「7 Rings」)がありますが、いずれもキャリア5作目のアルバム発であり、デビューアルバムでというのは快挙なのです。
今週のアルバムチャートを制したJ.コールが、『The Off-Season』から4曲をトップ10に送り込みました。
【米ビルボード・アルバム・チャート】J.コール『The Off-Season』初登場1位、ニッキー・ミナージュが2位に続く https://t.co/5RdOf61Zqz pic.twitter.com/sxY6efX5V9
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2021年5月24日
(正式表記はいずれも小文字且つ文字の間にブランクを用いていますが、ここでは表記を統一します。)
21サヴェージ(弊ブログでは以前、トゥエニーワン・サヴェジと表記していました)とモーレイをフィーチャーした「My.Life」が2位に初登場。ストリーミングは4110万、ダウンロードは2800、ラジオは130万を獲得しています。その他「Amari」が5位(ストリーミング3780万)、リル・ベイビーとの「Pride.Is.The.Devil」が7位(ストリーミング3510万)、「95.South」が8位(ストリーミング3400万)にそれぞれ初登場。オリヴィア・ロドリゴ「Good 4 U」を含め、初登場5曲がストリーミング指標トップ5を占拠した形です。
J.コールは「Middle Child」(2019 4位)を上回りキャリア最高位を更新。共演陣では21サヴェージが4曲目、モーレイは初、リル・ベイビーは7曲目のトップ10入りとなります。J.コールにおいては前週「Interlude」が8位に初登場しており、これで『The Off-Season』から5曲がトップ10入りを果たしたことになります。また初登場での4曲同時トップ10入りはドレイク(2018年7月14日付)、リル・ウェイン(2018年10月13日付)、ジュース・ワールド(2020年7月25日付)以来4組目となります。
今回オリヴィア・ロドリゴとJ.コールにより5曲が初登場でトップ10入りを果たしたことで、ソングスチャート史上初となる5曲同時初登場トップ10入りとなりました。これまでは4曲が最高であり、先述したドレイク、リル・ウェインおよびジュース・ワールドがその記録を作っていました。
最新のトップ10はこちら。
The #Hot100 top 10 (chart dated May 29, 2021)
— billboard charts (@billboardcharts) 2021年5月24日
[今週 (前週) 歌手名・曲名]
1位 (初登場) オリヴィア・ロドリゴ「Good 4 U」
2位 (初登場) J.コール with 21サヴェージ & モーレイ「My.Life」
3位 (2位) デュア・リパ feat. ダベイビー「Levitating」
4位 (1位) シルク・ソニック(ブルーノ・マーズ & アンダーソン・パーク)「Leave The Door Open」
5位 (初登場) J.コール「Amari」
6位 (3位) ジャスティン・ビーバー feat. ダニエル・シーザー & ギヴィオン「Peaches」
7位 (初登場) J.コール with リル・ベイビー「Pride.Is.The.Devil」
8位 (初登場) J.コール「95.South」
9位 (4位) ザ・ウィークエンド & アリアナ・グランデ「Save Your Tears」
10位 (5位) ドージャ・キャット feat. シザ「Kiss Me More」
ラジオを制したのはシルク・ソニック「Leave The Door Open」。今週6週目の首位となり、前週比3%アップの8990万を獲得しています。
昨年秋に新設されたグローバルチャート、その速報も紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。5月29日付ではGlobal 200においてオリヴィア・ロドリゴ「Good 4 U」が初登場で制し、Global Excl. U.S.はリル・ナズ・X「Montero (Call Me By Your Name)」が首位をキープしました。
.@Olivia_Rodrigo's "Good 4 U" blasts in at No. 1 on the Billboard Global 200, marking her second leader on the list, after "Drivers License."https://t.co/ZG901GpZvh
— billboard (@billboard) 2021年5月24日
The Global 200 top 10 (chart dated May 29, 2021)
— billboard charts (@billboardcharts) 2021年5月24日
The Global Excl. U.S. top 10 (chart dated May 29, 2021)
— billboard charts (@billboardcharts) 2021年5月24日
オリヴィア・ロドリゴ「Good 4 U」はGlobal 200においてストリーミング8850万、ダウンロード16000を獲得し、「Drivers License」が8週首位を獲得して以来2曲目の同チャート制覇。女性歌手がGlobal 200で複数曲首位を獲得したのは初となります(なお最多はBTSの3曲)。また「Good 4 U」は、Global Excl. U.S.ではストリーミング4610万、ダウンロード4000となり5位に初登場を果たしました。
Global 200に話を戻すと、J.コールがトップ10内に3曲を送り込んでいます。21サヴェージおよびモーレイと共演した「My.Life」が4位(ストリーミング5610万、ダウンロード3500)、「Amari」が8位(ストリーミング5320万、ダウンロード1400)、リル・ベイビーとの「Pride.Is.The.Devil」が9位(ストリーミング4820万、ダウンロード2800)。J.コールは前週「Interlude」がこのチャートで8位に入っており、アルバム『The Off-Season』から4曲がGlobal 200でトップ10入りした形です。
Global 200では前週まで5週首位を獲得しながら5位に後退したリル・ナズ・X「Montero (Call Me By Your Name)」ですが、Global Excl. U.S.では首位をキープし、4週目の頂点に。ストリーミングは前週比6%ダウンの5450万、ダウンロードは同4%ダウンの2400となっています。
さて次週はオリヴィア・ロドリゴ『Sour』からどれだけの曲がトップ10入りするか、そしてBTS「Butter」が首位を獲得するかに注目です。