米ビルボードソングスチャート、現地時間の3月1日月曜に発表された最新3月6日付ソングスチャート(Hot 100)。オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」が初登場から7連覇を達成しました。
.@Olivia_Rodrigo's "Drivers License" tops the #Hot100 chart for a seventh week 💯https://t.co/lk31pT4QYB
— billboard (@billboard) 2021年3月1日
オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」はストリーミングが前週比4%ダウンの2150万(同指標3位)、ダウンロードが同38%アップの13000(同指標2位)、ラジオが同13%アップの6730万(同指標2位)を獲得し、全指標3位以内に。初登場での首位達成は「Drivers License」が48曲目となりますが、初登場から7週連続での首位獲得となると7曲目となります。
16週 マライア・キャリー & ボーイズIIメン「One Sweet Day」(1995-1996)
14週 エルトン・ジョン「Candle In The Wind 1997」「Something About The Way You Look Tonight」(1997-1998 ダブルAサイドシングル)
11週 ドレイク「God's Plan」(2018)
11週 パフ・ダディ & フェイス・エヴァンス feat. 112「I'll Be Missing You」(1997)
10週 アデル「Hello」(2015-2016)
8週 マライア・キャリー「Fantasy」(1995)
7週 オリヴィア・ロドリゴ「Driver's License」(2021)
今週のチャート制覇の一因として米ビルボードが記事にて紹介しているのが、2月20日放送の『サタデー・ナイト・ライブ』(NBC)にて「Driver's License」が用いられたこと。オリヴィア・ロドリゴもこれに反応しています。
this is all of us when drivers license comes on pic.twitter.com/kwFzd6Vgsp
— Saturday Night Live - SNL (@nbcsnl) 2021年2月21日
DRIVERS LICENSE SNL SKETCH IS THE BEST BIRTHDAY PRESENT EVER IM SHAKING
— Olivia Rodrigo (@Olivia_Rodrigo) 2021年2月21日
放送日に18歳の誕生日を迎えたオリヴィアにとって、テレビからの素敵なプレゼントとなったわけです。最新3月6日付のソングスチャートはストリーミングおよびダウンロードが2月19日から、ラジオが2月22日からの1週間が集計期間となるため、テレビの影響が反映された形です。
ラジオではシーア feat. ショーン・ポール「Cheap Thrills」(2016年6-7月)以来となる6週連続でのエアプレイゲイナーを獲得。またポップエアプレイソングスチャートではエド・シーラン「Shape Of You」(2017)に並ぶ登場7週目での首位到達を成し遂げました。
2週間前に初登場を果たしたカーディ・B「Up」は今週3ランクアップし再度2位へ。ストリーミングは前週比8%アップの2430万(同指標2位)、ダウンロードは同17%ダウンの9000(同指標4位)、ラジオは同20%アップの2280万(同指標33位)となっています。
クリス・ブラウン feat. ヤング・サグ「Go Crazy」が5ランクアップし3位に到達。同曲の最高位を更新したのみならず、クリス・ブラウンにとっては「Forever」が2008年夏に2位を獲得して以来の高位置となりました。ストリーミングは前週比74%アップの1320万(同指標12位)、ダウンロードは同76%アップの3000(同指標35位)、ラジオは同2%ダウンの7760万(同指標1位)となりましたが、好調の理由はデジタル2指標の集計期間初日にフューチャー、リル・ダークおよびムラートをフィーチャーしたバージョンが公開されたため。ただし、この曲全体ではオリジナルバージョンのほうがリミックス版よりもポイントを多く獲得していることから、ソングスチャートのクレジットにリミックス参加の3名は記載されていません。
最新のトップ10はこちら。
The #Hot100 top 10 (chart dated March 6, 2021)
— billboard charts (@billboardcharts) 2021年3月1日
[今週 (前週) 歌手名・曲名]
1位 (1位) オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」
2位 (5位) カーディ・B「Up」
3位 (8位) クリス・ブラウン feat. ヤング・サグ「Go Crazy」
4位 (2位) アリアナ・グランデ「34+35」
5位 (4位) ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」
6位 (6位) ザ・ウィークエンド「Save Your Tears」
7位 (7位) 24Kゴールデン feat. イアン・ディオール「Mood」
8位 (3位) リル・ティージェイ feat. 6LACK「Calling My Phone」
9位 (10位) アリアナ・グランデ「Positions」
10位 (9位) デュア・リパ feat. ダベイビー「Levitating」
ザ・ウィークエンド「Blinding Lights」(今週5位)はソングスチャート通算64週目の登場にしてトップ10内は前人未到の51週目、トップ5内も同じく史上最長となる42週目のランクイン。また前週3位に初登場を果たしたリル・ティージェイ feat. 6LACK「Calling My Phone」はストリーミングが前週比25%ダウンの2540万となり、総合では5ランク後退しました(ただしストリーミングでは首位をキープ)。
伸び悩んだと言えるのがアリアナ・グランデ。今週はアルバム『Positions』のデラックスエディション初加算週となり、米ビルボードアルバムチャートでは9→2位に躍進しています。
「34+35」は前週にドージャ・キャット & メーガン・ザ・スタリオンを迎えたリミックス版のミュージックビデオ公開効果で2位に再浮上するも、今週は2ランクダウンの4位となりアルバム効果が反映されたとは言い難い結果に。さらにデラックスエディションにて追加された「Test Drive」は初登場61位にとどまっています。
.@ArianaGrande's "Test Drive" debuts at No. 61 on this week's #Hot100.
— billboard charts (@billboardcharts) 2021年3月1日
昨年秋に新設されたグローバルチャート、その速報も紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。3月6日付ではオリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」がGlobal 200およびGlobal Excl. U.S.(Global 200からアメリカの分を除く)共に7連覇を達成しました。
.@Olivia_Rodrigo's "Drivers License" holds at No. 1 on both the Billboard Global 200 and Billboard Global Excl. U.S. charts. 🌎https://t.co/8b7ZkTKXBg
— billboard (@billboard) 2021年3月1日
The Global 200 top 10 (chart dated March 6, 2021)
— billboard charts (@billboardcharts) 2021年3月1日
The Global Excl. U.S. top 10 (chart dated March 6, 2021)
— billboard charts (@billboardcharts) 2021年3月1日
オリヴィア・ロドリゴ「Drivers License」は、Global 200ではストリーミングが前週比7%ダウンの6350万、ダウンロードは同33%アップの20000を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比9%ダウンの4310万、ダウンロードが前週とほぼ変わらず7000を獲得。特にGlobal 200におけるダウンロードの上昇は、先述した『サタデー・ナイト・ライブ』効果が大きいと言えます(米ビルボードの記事でも記載あり)。
「Driver's License」のGlobal 200における7週首位はマライア・キャリー「All I Want For Christmas Is You」およびBTS「Dynamite」の4週を上回り単独最長記録を更新、またGlobal Excl. U.S.ではBTS「Dynamite」の首位獲得週数にあと1週と迫っています。
Global 200およびGlobal Excl. U.S.共にザ・ウィークエンド「Save Your Tears」が1ランクアップし同曲最高となる2位へ。そして。
2月6日付Global Excl. U.S.で初のトップ10入りを果たしたオランダのDJ/プロデューサー、ティエストによる「The Business」が前週から2ランクアップの5位に。
ネイザン・エヴァンス「Wellerman」がGlobal Excl. U.S.で前週から10ランクアップし9位に到達。同曲は『シャンティという19世紀の伝統的な船乗りの労働歌「Wellerman」をTikTokでカバーした動画が世界中でバイラルヒット』し、『2021年1月21日にリリースした「Wellerman (220 KID & Billen Ted Remix)」のダンスリミックスはなんと全英2位を獲得』というTikTok発の最新ヒット曲(『』内はいずれもTikTokカバー動画のバイラルヒットから全英2位となった楽曲「Wellerman」!ネイサン・エヴァンズがメジャー・デビュー! - ネイサン・エヴァンズ - UNIVERSAL MUSIC JAPAN(2月28日付)より)。
「Wellerman」は最新Global Excl. U.S.にてストリーミングが1780万、ダウンロードが11000を獲得。両指標共に前週比33%のアップとなりました。
トラヴィス・スコット & HVME「Goosebumps」がGlobal Excl. U.S.で前週より3ランクアップし10位に到達。ストリーミングは前週比8%アップの2160万、ダウンロードは同11%アップの3000を獲得しています。オリジナルはトラヴィス・スコットのアルバム『Birds In The Trap Sing McKnight』(2016)収録曲で、米ビルボードソングスチャートでは2017年5月に最高32位を記録。この曲にスペインのDJ/プロデューサー、HVMEが新たに参加したのが今回のバージョンとなります。
来週はオリヴィア・ロドリゴ「Driver's License」が3つのチャートで首位をキープできるのか、注目しましょう。