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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

2025年度第4四半期、ソングチャートを中心にビルボードジャパンの各種データ一覧表を掲載する

上記ポストが先週金曜午前に投稿されています。これまでの傾向も踏まえれば、ビルボードジャパン各種チャートは12月3日公開分が2026年度における初週となり、2025年度は2024年12月4日~2025年11月26日公開分(集計期間:2024年11月25日~2025年11月23日)の52週、また第4四半期は9月3日~11月26日公開分(集計期間:2025年8月25日~11月23日)となります。

(なおグローバル関連チャートについては2025年度が2024年12月5日~2025年11月27日公開分(集計期間:2024年11月22日~2025年11月20日)、第4四半期が2025年9月4日~11月27日公開分(集計期間:2025年8月22日~2025年11月20日となります。)

今回のエントリーでは、その第4四半期における各種データを紹介します。

 

今年度第1~第3四半期のデータは下記リンク先をご参照ください。なお、第1四半期データ紹介時にはチャート傾向に関する簡単な解説を併記していましたが、第2四半期以降はチャート傾向についての解説を上半期および年間チャート掲載時に記載し、ここではチャート自体の概要を記すにとどめています。

また2025年下半期/第3四半期の集計期間初週である6月4日公開分以降、ビルボードジャパンはソングチャートおよびアルバムチャートのストリーミング指標においてリカレントルールを導入しています。Streaming SongsチャートおよびStreaming Albumsチャート(後者は未公表)を指標化する際、ソングチャートは総合100位以内に52週、アルバムチャートでは同26週ランクインした作品に対し、翌週以降減算処理を施すというものです。

これによりストリーミング指標のみならず総合チャートにおいてもロングヒット作品が上位に進出しにくくなり、新しい作品がフックアップされる傾向にあります。

 

 

まずは総合ソングチャート、1~5位の定点観測データを紹介します。ビルボードジャパンは昨年3月のCHART insight変更以降、無料会員は総合および各指標の20位未満を確認できなくなりましたが、有料会員のみが知り得るCHART insightのデータをブログ等で紹介可能なことから、各指標20位未満のデータも記載してします。

 

週間セールス10万枚以上のフィジカルセールスを記録した曲(記録が見込める曲を含む)の一覧表はこちら。フィジカルセールス指標加算対象曲はセールス初加算週に総合ソングチャートでピークに達しやすく、その上でデジタル(特にストリーミングや動画再生といった接触指標群)が強ければロングヒットが見込めます。

週間単位での上位進出は好いことですが、ロングヒットし年間チャートにランクインする作品ほど真の社会的ヒット曲に近づくというのがチャート分析者としての見方です。この点については”ヒットの8段階"エントリーでも説明しています。

 

続いては、ソングチャートを構成する各指標の動向について。フィジカルセールスについてはその影響度が特に一時的であることを踏まえ、その他5指標(ダウンロード、ストリーミング、ラジオ、動画再生およびカラオケ)のトップ20推移をまとめています。

所有指標のダウンロードは上位キープが難しいものの、アニメタイアップ曲主体にロングヒットがみられます。一方で接触指標は基本的にロングヒットする傾向にあり、特にストリーミングは年間チャート上位曲において獲得ポイントの過半数を占めています。また動画再生においてはアイドルやダンスボーカルグループ曲のヒットが目立つ印象です。

ラジオは接触指標ながらユーザー(リスナー)に選曲権がなく、季節やイベントの影響がより強く表れます。歌手側によるプロモーションの影響も相まって主に男性アイドルやダンスボーカルグループ曲が上位に就きやすく、レギュラー番組を持つベテラン歌手の作品も上位に登場しますが、ロングヒットしにくいのが特徴です。他方、”活用”指標と呼べるカラオケは安定傾向が強く、新曲のランクインが最も難しいといえます。

 

続いて、ソングチャートの構成指標には含まれない各種データを掲載。なおTikTok Weekly Top 20チャートは2024年度にて終了となり、昨年12月2日のサイトリニューアル以降はアーカイブが確認できなくなっています。

”踊ってみた”や”歌ってみた”に代表されるUGC(ユーザー生成コンテンツ)、ニコニコ動画、新人部門とも形容可能なHeatseekers Songs、そして2025年度に新設されたHot Shot Songsチャートを以下に。Hot Shot Songsチャートはダウンロード、ストリーミングおよび動画再生指標の合計ポイント増加順に並べたもので、連続して上位にランクインすることはほぼありません。

 

こちらはGlobal Japan Songs Excl. Japanの動向。ビルボードジャパンが2023年秋に開始したこのチャートは、米ビルボードによるグローバルチャートのうちGlobal 200から日本市場分を除いた上で、日本の楽曲を抽出したものとなります。新曲以上に昔から定着している曲のヒットが目立つ傾向にあるといえるでしょう。

 

アルバムチャートでは昨年最終週よりストリーミング指標が加算対象に。表では総合首位作品の3指標動向、ならびに3指標それぞれの最上位作品を掲載し、所有2指標の合計売上数(ユニット数)およびユニット数におけるダウンロード数の割合も表示しています。

各指標における首位獲得作品はこちら。

ストリーミング指標が加わって以降の総合アルバムチャートでは、20万枚近いフィジカルセールスを記録することで最上位に就くことがほぼ可能であると判明した一方、翌週以降ストリーミングが強くなければ急落する傾向が高まっています。総合チャートとストリーミング指標の週間上位20作品を比較すると、接触が如何に大事かがよく分かるでしょう。

なお下記表において青は(ブログエントリー冒頭で紹介した)リカレントルール適用作品、水色は翌週以降にリカレントルールが適用されることとなる総合100位以内登場26週目の作品、そしてオレンジはK-POPを除く洋楽の作品となります。また太枠はヒップホップジャンルの作品を指します。

 

最後に、トップアーティスト(Artist 100)の週間1~5位リストを掲載。このチャートはソングチャートとアルバムチャートとを合算したものです。

 

 

以上、簡潔ながら各種データについて紹介しました。これらデータが、ビルボードジャパンによる2025年度年間チャートを読み解くための参考資料となるならば幸いです。

今回の説明はあくまで各種データの概要を記したものであり、データを細かく見ればより多くの気付きを得ることができるでしょう。より多くの方がビルボードジャパンのCHART insightサービスを活用することを願います。