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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(追記あり)【海外ビルボード】米でアレックス・ウォーレン「Ordinary」が4週目の首位獲得、カーディ・Bが10位初登場

(※追記(7月1日19時27分):Global 200における日本の楽曲動向を追記しています。)

 

 

 

現地時間の6月30日月曜に発表された最新7月5日付米ビルボードソングチャート(集計期間:6月20~26日)では、アレックス・ウォーレン「Ordinary」が2週連続、通算4週目の首位を獲得しています。

なお、当週のチャートよりSiriusXM(米およびカナダで展開している通信衛星を使用したデジタルラジオ)のストリーミングデータが、ソングチャート、ストリーミングチャートおよびジャンル別の複合指標から成るチャートに含まれています。SiriusXMのアプリまたはホームページを介して放送中の音楽チャンネルを聴取した数がプログラムされたストリーミングとして分類されます。

 

アレックス・ウォーレン「Ordinary」はストリーミングが前週比3%ダウンの1980万(同指標2位)、ダウンロードが同6%ダウンの6,000(同指標2位)、ラジオが同4%アップの6420万(同指標通算2週目の首位)を記録しています。

「Ordinary」は米ビルボードが毎年夏に実施するソング・オブ・ザ・サマーチャート(Songs Of The Summer)において、今年度開始以降5週連続で首位を獲得しています。

 

カーディ・B「Outside」が10位に初登場。集計期間初日となる6月20日にリリースされた同曲はストリーミング1560万、ダウンロード14,000およびラジオ600万を記録し、ダウンロード指標で自身8曲目の首位を獲得しています。

カーディのトップ10ヒットは2024年3月に「Enough (Miami)」が9位初登場(および最高位)を獲得して以来、13曲目に。なおカーディはこれまで5曲を首位に送り込んでおり(デビュー作の「Bodak Yellow (Money Moves)」(2017)から「Up」(2021)まで)、女性ラッパーでは最多となります。

「Outside」ではオリジナルバージョンに加えてアカペラおよびインストゥルメンタル版もリリースされています。なおこの曲は9月19日にリリースされるセカンドアルバム『Am I The Drama?』に収録されます。

 

なお、カーディ・B「Outside」の10位ランクインに伴い、前週まで過去最長の4週に渡り記録していたトップ10ランクイン全曲が最高2位以内という状況が途絶えています。

 

モーガン・ウォーレン feat. テイト・マクレー「What I Want」が3→2位に上昇。ストリーミングは前週比3%アップの2230万を記録し、同指標通算5週目の首位を獲得。またソングチャートと集計方法を同一とするホットカントリーソングチャートでは通算6週目の首位に立っています。

なおモーガンは「Just In Case」が当週4位、「I'm The Problem」が同5位にランクインし、2025年において3曲以上同時トップ10入りが通算6週目に。ケンドリック・ラマーの5週を上回り、最高記録を更新しています。

<米ビルボードソングチャート 単年における3曲以上同時トップ10入り記録>

・13週 50セント (2005)

・12週 ドレイク (2018)

・10週 ザ・ビートルズ (1964)

・9週 T-ペイン (2007)

・8週 サブリナ・カーペンター (2024)

・6週 モーガン・ウォーレン (2025)

・6週 ジャスティン・ビーバー (2016)

<米ビルボードソングチャート 3曲以上同時トップ10入り歴代記録>

・19週 ドレイク

・15週 50セント

・11週 ジャスティン・ビーバー

・10週 ザ・ビートルズ

・10週 ケンドリック・ラマー

・9週 T-ペイン

・8週 サブリナ・カーペンター

・8週 モーガン・ウォーレン

・7週 テイラー・スウィフト

またホットカントリーソングチャートにおいてモーガン・ウォーレンは当週トップ10内に5曲を送り込み、2021年1月の初達成以来モーガンによるトップ10内5曲以上同時ランクインは通算27週目に。なお、このチャートにおいて2週以上この記録を達成した歌手はモーガンのみとなります(なおザック・ブライアンおよびテイラー・スウィフトは2023年、ビヨンセは2024年にいずれも1週この記録を達成しています)。

なおモーガン・ウォーレンが当週トップ10内に送り込んだ3曲はいずれも『I'm The Problem』に収録。同作品は最新7月5日付アルバムチャートにおいて、初登場から6週続けて首位を獲得しています。

 

ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」は5→6位に後退。ホットR&B/ヒップホップソングチャートおよびホットラップソングチャートにて共に27週目となる首位を獲得し、1958年10月開始の前者では単独最長記録を更新しています。

 

テディ・スウィムズ「Lose Control」は今週も9位に。トップ10入りが通算68週、および100位以内エントリーが通算97週となり、共に最長記録を更新しています。

(なお、5週前の記事にてトップ10入りは通算63週と記載されています。米記事では当週が67週目とありますが、68週目と思われるためそのように翻訳しています。)

 

最新のトップ10はこちら。

1位 (前週1位) アレックス・ウォーレン「Ordinary」

2位 (3位) モーガン・ウォーレン feat. テイト・マクレー「What I Want」

3位 (2位) サブリナ・カーペンター「Manchild」

4位 (4位) モーガン・ウォーレン「Just In Case」

5位 (6位) モーガン・ウォーレン「I'm The Problem」

6位 (5位) ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」

7位 (7位) シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」

8位 (8位) レディー・ガガブルーノ・マーズ「Die With A Smile」

9位 (9位) テディ・スウィムズ「Lose Control」

10位 (初登場) カーディ・B「Outside」

 

 

続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。7月5日付ではアレックス・ウォーレン「Ordinary」がGlobal 200で9連覇、Global 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.では7連覇を達成しています。

アレックス・ウォーレン「Ordinary」はGlobal 200でストリーミングが前週比4%ダウンの6590万およびダウンロードが同4%ダウンの11,000を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比5%ダウンの4800万およびダウンロードが同2%ダウンの4,000を、それぞれ記録しています。

当週はふたつのチャート共に、新たなトップ10ヒットは誕生していません。

 

 

 

※追記(7月1日19時27分)

 

日本時間の7月1日夜、Global 200の全容が発表されました。日本の楽曲動向については、Xにて発信しています。