イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(追記あり) 2025年夏の地上波長時間音楽特番から出演歌手傾向およびテレビ局の動向を読む (途中経過版 その2)

(※追記(7月15日7時8分):7月15日付にてこのエントリーの続報を掲載しています。つきましてはそのエントリーのリンクを巻末に貼付しています。)

 

 

 

今月以降地上波で放送される地上波長時間音楽特番の出演者一覧を紹介し、出演歌手に関する傾向を分析します。今回のブログエントリーは6月22日付にて公開した内容(→こちら)の続編となり、後日最終版を掲載予定です。

 

昨年夏および年末年始の状況については、下記エントリーをご参照ください。

 

今回対象としたのは、現時点で以下の6番組。リンク先は番組ホームページおよび音楽ナタリー掲載の最新記事となります(後者はNHK総合の番組を除く)。

<2025年夏の地上波長時間音楽特番 対象番組一覧>

 

・7月2日放送 『2025 FNS歌謡祭 夏』(フジテレビ)

・7月5日放送 『THE MUSIC DAY 2025』(日本テレビ)

・7月9日放送 『テレ東音楽祭2025~夏~』(テレビ東京)

・7月18日放送 『ミュージックステーション SUPER SUMMER FES 2025』(テレビ朝日)

・7月19日放送 『音楽の日2025』(TBS)

・8月9日放送 『夏の音楽特番 (仮)』(NHK総合)

 

上記を踏まえた出演歌手一覧表はこちら。出演歌手のクレジットは音楽ナタリーの記事に準じています。なお前回のエントリーで掲載した表との変更点として、コラボレーション等に関しては各歌手毎に分けて掲載の上、備考欄に記載するようにしています。

 

 

現時点で3番組以上への出演が決定している歌手は以下の通りです。

<地上波長時間音楽特番 出演本数の多い歌手 (7月1日午前5時時点)>

・5番組

 HANA

 

・4番組

 INI

 XG

 SUPER BEAVER

 ME:I

 

・3番組

 AKB48

 CANDY TUNE

 CUTIE STREET

 郷ひろみ

 こっちのけんと

 SixTONES

 timelesz

 Travis Japan

 なにわ男子

 NiziU

 乃木坂46

 FRUITS ZIPPER

 Mrs. GREEN APPLE

 M!LK

 RIP SLYME

なお、5月末には読売テレビで『Daiwa House Special 音道楽EXPO』が放送。今回の長時間音楽特番一覧表では対象から外していますが、その今夏音楽特番で4番組出演が決まっているINI、および3番組出演が決まっているNiziUやFRUITS ZIPPERがこの番組にも出演していました。

また『2025 FNS歌謡祭 夏』放送後にはこの番組の後夜祭という位置付けにて、『週刊ナイナイミュージック』が放送枠を10分拡大し生放送。この番組も今回の長時間音楽特番一覧表の対象外としていますが、含めた場合にはTravis Japanが4番組出演となります。

 

現時点でNHK総合の音楽特番については出演歌手がほぼ発表されず、また『2025 FNS歌謡祭 夏』以外は全歌手が確定していませんが、しかしながらいくつかの傾向がみえています。そのうちアイドルやダンスボーカルグループの傾向や、上半期音楽チャート(特にビルボードジャパントップアーティストチャート)と出演歌手傾向の差については前回のエントリーにて記載していますので、是非ご確認ください。

 

現時点で最多出演が確定しているのはHANAであり、デビュー(もっといえば「Drop」でのプレデビュー)以降の音楽チャートでの活躍が大きく影響したものと考えます。そして女性アイドル/ダンスボーカルグループにおける勢力図の変化はHANAのみならず、KAWAII LAB.所属歌手の出演本数の多さにも表れているといえるでしょう。『ミュージックステーション SUPER SUMMER FES 2025』では、所属全歌手が出演を果たします。

KAWAII LAB. MATESとは『KAWAII LAB.でのアイドルデビューを目指してパフォーマンスを磨き、さらに個性を磨いていく、次世代メンバーの総称』とのこと(アイドルプロジェクト「KAWAII LAB.」にデビューを目指すKAWAII LAB. MATES 15名が加入 | ASOBISYSTEM Co., Ltd. | アソビシステム株式会社(2023年11月21日付)より)。例えるならば、STARTO ENTERTAINMENT所属のジュニアが登場することに近いと動きといえるでしょう。この出演形態からも、KAWAII LAB.が如何に注目を集めているかが解ります。

 

KAWAII LAB.所属歌手においてはTikTokでの楽曲人気が動画再生やストリーミング等接触指標群に波及することでライト層人気を高め、最終的にはコアファンも増えているだろうことが所有指標(特にフィジカルセールス)の上昇から読み取れます。そのTikTokで、上半期最大級の人気となった「イイじゃん」を輩出したM!LKは今夏の地上波長時間音楽特番への出演が3番組に増加しています。

音楽の日2025』では上記企画が行われることが昨日発表されていますが、M!LKが所属するスターダストプロモーションからも選抜チームが輩出されます。一覧にTOBE(選抜チーム)の名がないことは気になりますが、それを除けばこの特番でのダンス企画は垣根や柵を越え続けていると捉えていいのかもしれません。

 

地上波長時間音楽特番ではアイドルやダンスボーカルグループが出演の多くを占め、それ以外のジャンルにおける3番組以上の出演はSUPER BEAVER(4番組)、こっちのけんとさん、Mrs. GREEN APPLEおよびRIP SLYME(いずれも3番組)に限られています。追加発表ならびにNHK総合の音楽特番の動向に注目です。

 

それぞれの音楽特番では特色のある企画がみられますが、往年のヒット曲披露が少なくないという印象もあります。その中にあって、1番組のみの出演ながら以下の歌手に注目しています。

福岡を拠点に活動するバンド、muque(ムク)は昨夏以降ビルボードジャパンソングチャートのラジオ指標において3曲がトップ3入り。そのうちの1曲で6月にリリースされたEP『DOPE!』にも収録されている「The 1」はテレビアニメ『ONE PIECE』のエンディング主題歌にも起用されていますが、今回『THE MUSIC DAY 2025』にてテレビ初の生出演を果たします。

『テレ東音楽祭2025~夏~』には柴田聡子さんが登場。昨年リリースのアルバム『Your Favorite Things』が今年開催の第17回CDショップ大賞2025にて<赤>大賞を受賞しています(上記動画は同作品に収録された「Movie Light」のミュージックビデオ)。この人選から、昨年夏の『ミュージックステーション』特番にてTOMOOさんが初出演を果たした時(こちらで紹介)のようなメディアの姿勢を感じた次第です。

 

 

地上波長時間音楽特番における出演歌手一覧については今後も追加アナウンスが出てくることから、後日最終版を掲載した上で分析を行います。

 

 

 

(※追記(7月15日7時8分):7月15日付にてこのエントリーの続報を掲載しています。つきましてはそのエントリーのリンクを貼付します。)