(※追記(6月17日7時31分):米ビルボードによるグローバルチャート速報記事が日本時間の6月17日7時5分に公開されたことを受け、記事の翻訳版を追記しています。)
(※追記(6月17日19時13分):Global 200における日本の楽曲動向を追記しています。)
(※追記(6月17日22時57分):米ビルボードのチャート専用Xアカウントより米およびグローバルチャートのトップ10一覧画像付きポストがブログ執筆時点で投稿されていませんでしたが、その発信が行われたことを受け、エントリーに貼付しています。)
現地時間の6月16日月曜に発表された最新6月21日付米ビルボードソングチャート(集計期間:6月6~12日)では、前週まで2連覇を達成していたアレックス・ウォーレン「Ordinary」が2位に後退、サブリナ・カーペンター「Manchild」が首位初登場を果たしています。
Sabrina Carpenter’s ‘Manchild’ Debuts at No. 1 on Billboard Hot 100https://t.co/pf2ffGb4kL
— billboard (@billboard) 2025年6月16日
サブリナ・カーペンター「Manchild」は米ビルボードソングチャート66年の歴史において通算1,182曲目の首位獲得作品にして、初登場での首位獲得は85曲目となります。
サブリナ・カーペンター「Manchild」はストリーミング2710万(同指標1位)、ダウンロード20,000およびラジオ1400万(50位未満)を記録しています。ダウンロードにおいてはデジタルが6,000となりデジタルソングセールスチャートで3位となった一方、7インチレコードは14,000枚売り上げ(レコードのB面には「Inside of Your Head When You’ve Just Won An Argument With A Man」と題したインストゥルメンタルが収録)、「Manchild」はセールス全体では今週最多を記録しています。またストリーミングでは「Taste」(3週首位)、「Please Please Please」(2週首位)に続くキャリア3曲目の首位を獲得しています。
8月29日にリリースされる『Man's Best Friend』の収録曲である「Manchild」はサブリナ・カーペンターにとって2曲目の首位獲得作品にして、初登場での首位獲得は初。「Please Please Please」は2024年6月、登場2週目にして首位を記録しています(首位獲得は1週)。トップ10入りはキャリア4曲目となり、前のアルバム『Short N' Sweet』(2024年8月23日リリース)に収録された「Please Please Please」、「Espresso」(最高3位)、「Taste」(最高2位)に続いています。「Please Please Please」「Espresso」および「Taste」は、「Taste」初登場週に全曲同時トップ5入りを達成。トップ5内に送り込んだ最初の3曲を5位以内に同時エントリーさせたのはザ・ビートルズに次ぐ2組目となります。
またサブリナ・カーペンターは「Please Please Please」の首位獲得以来、女性歌手として唯一総合首位を(「Please Please Please」含め)複数曲で獲得。この間において、季節的な曲ではなく、共演や客演もない状態での首位獲得はサブリナのみとなります。
<米ビルボードソングチャート
曲名に”Man (もしくはそのバリエーション)”が付いた首位獲得曲>
・リッキー・ネルソン「Travelin' Man」(1961)
・ザ・マーヴェレッツ「Please Mr. Postman」(1961)
・ザ・フォー・シーズンズ「Walk Like A Man」(1963)
・ザ・バーズ「Mr. Tambourine Man」(1965)
・パーシー・スレッジ「When A Man Loves A Woman」(1966)
・ドノヴァン「Sunshine Superman」(1966)
・サミー・デイヴィスJr. with ザ・マイク・カーブ・コングリゲーション「The Candy Man」(1972)
・カーペンターズ「Please Mr. Postman」(1975)
・ウイングス「Listen To What The Man Said」(1975)
・KC & ザ・サンシャイン・バンド「I'm Your Boogie Man」(1977)
・ジョン・オーツ「Maneater」(1982)
・ジョン・パー「St. Elmo's Fire (Man In Motion)」(1985)
・マイケル・ジャクソン「Man In The Mirror」(1988)
・スティーヴィーB「Because I Love You (The Postman Song)」(1990)
・ホイットニー・ヒューストン「All The Man I Need」(1991)
・マイケル・ボルトン「When A Man Loves A Woman」(1991)
・ブルーノ・マーズ「When I Was Your Man」(2013)
・ポスト・マローン & スウェイ・リー「Sunflower (Spider-Man: Into the Spider-Verse)」(2019)
・サブリナ・カーペンター「Manchild」(2025)
曲名に”Man”関連が付いた作品は19曲が首位を獲得した一方、”Woman(およびその関連)”が付いた曲は8曲が首位に到達しています。
<米ビルボードソングチャート 曲名に”Child”が付いた首位獲得曲>
・ダイアナ・ロス & ザ・シュープリームス「Love Child」(1968)
・ニック・ギルダー「Hot Child In The City」(1978)
・ガンズ・アンド・ローゼズ「Sweet Child O' Mine」(1988)
・サブリナ・カーペンター「Manchild」(2025)
上記に関連して、”Child”が付く歌手においてはデスティニーズ・チャイルドが1999年から2001年にかけて4曲が首位を獲得、またチャイルディッシュ・ガンビーノは「This Is America」が2018年に首位に到達しています。さらに、ベイビーフェイスやダリル・シモンズが在籍していたマンチャイルド(Manchild)による『Power And Love』が、1977年にトップR&B/ヒップホップアルバムチャートで29位を記録しています。
2連覇達成の後に2位へ後退したアレックス・ウォーレン「Ordinary」は、ダウンロードが7,000を獲得しデジタルソングセールスチャートで通算7週目の首位に。またラジオは前週比12%アップの5400万を記録。米ビルボードが毎夏実施するソング・オブ・ザ・サマーチャート(Songs Of The Summer)において、今年度開始以降3週連続で首位を獲得しています。
ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」は4→5位に後退。ホットR&B/ヒップホップソングチャートおよびホットラップソングチャートにて共に25週目となる首位を獲得し、1958年10月開始の前者では単独最長記録を更新しています。
テディ・スウィムズ「Lose Control」は8→9位にダウン。トップ10入りが通算66週、および100位以内エントリーが通算95週となり、共に最長記録を更新しています。
(なお、3週前の記事にてトップ10入りは通算63週と記載されています。米記事では当週が65週目とありますが、66週目と思われるためそのように翻訳しています。)
最新のトップ10はこちら。
This week's top 10 on the #Hot100 (chart dated June 21, 2025).
— billboard charts (@billboardcharts) 2025年6月16日
Details: https://t.co/3bx4bXsDmS pic.twitter.com/GWObpYGpnS
1位 (初登場) サブリナ・カーペンター「Manchild」
2位 (前週1位) アレックス・ウォーレン「Ordinary」
3位 (2位) モーガン・ウォーレン feat. テイト・マクレー「What I Want」
4位 (3位) モーガン・ウォーレン「Just In Case」
5位 (4位) ケンドリック・ラマー & シザ「Luther」
6位 (5位) モーガン・ウォーレン「I'm The Problem」
7位 (6位) シャブージー「A Bar Song (Tipsy)」
8位 (7位) レディー・ガガ & ブルーノ・マーズ「Die With A Smile」
9位 (8位) テディ・スウィムズ「Lose Control」
10位 (9位) ベンソン・ブーン「Beautiful Things」
続いてグローバルチャートを紹介。200を超える地域の主要デジタルプラットフォームによるストリーミングとデジタルダウンロードで構成され、歌手のホームページでの販売分を含まないグローバルチャート。6月21日付ではアレックス・ウォーレン「Ordinary」がGlobal 200で7連覇、Global 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.では5連覇を達成しています。
Alex Warren’s ‘Ordinary’ Holds at No. 1 on Global Charts, Sabrina Carpenter’s ‘Manchild’ Debuts at No. 2https://t.co/5k36TL7doo
— billboard (@billboard) 2025年6月16日
This week's top 10 on the #Global200 (chart dated June 21, 2025).
— billboard charts (@billboardcharts) 2025年6月17日
Details: https://t.co/fhFUEKGJKt pic.twitter.com/ZWicPzmUel
This week's top 10 on the Global Excl. U.S. chart (dated June 21, 2025).
— billboard charts (@billboardcharts) 2025年6月17日
Details: https://t.co/fhFUEKGJKt pic.twitter.com/VjzS3sgvIG
アレックス・ウォーレン「Ordinary」はGlobal 200にてストリーミングが前週とほぼ変わらず7040万、ダウンロードが前週比3%ダウンの12,000を、Global Excl. U.S.ではストリーミングが前週比1%アップの5130万およびダウンロードが同2%アップの5,000を、それぞれ記録しています。
双方のチャートではサブリナ・カーペンター「Manchild」が2位に初登場。Global 200ではストリーミング7010万およびダウンロード8,000、Global Excl. U.S.ではストリーミング4370万およびダウンロード3,000を記録し、ふたつのチャート共にキャリア4曲目のトップ10入りを果たしています。
エド・シーラン「Sapphire」がGlobal 200で8位、Global Excl. U.S.では7位に初登場。前者ではストリーミング4480万およびダウンロード7,000、後者ではストリーミング3820万およびダウンロード4,000を記録しています。アルバム『Play』(9月12日リリース)の先行曲にて、エドは双方のチャートで5曲目となるトップ10入りを達成しました。
ソンバー「Back To Friends」がGlobal Excl. U.S.で11→9位に上昇し、キャリア初となる同チャートトップ10入り。ストリーミングは前週比8%アップの3090万を記録しています。なお2週前にGlobal 200でトップ10入りした同曲は当週7→6位に上昇し、同曲最高位を更新しました。
※追記(6月17日19時13分)
日本時間の6月17日夜、Global 200の全容が発表されました。日本の楽曲動向については、Xにて発信しています。
6月21日付 #Global200 における日本の楽曲の動向。
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2025年6月17日
(集計期間:2025年6月6~12日)https://t.co/ZZTk0qs6ov
173位 (初登場) #MrsGREENAPPLE「#breakfast」
米ビルボードのグローバルチャート(#Global200 および Global 200から米の分を除いた #GlobalExclUS)については、ブログ #イマオト にて解説しています。https://t.co/WBkj49nD5I
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2025年6月17日
なおGlobal Excl. U.S.は米ビルボード有料会員のみ閲覧可能のため、10位未満は紹介できません。ご了承ください。