このブログで毎年恒例となった【日本版グラミー賞】企画。今回も音楽インフルエンサーのRYOさんと共に、同賞の存在を仮定した上で互いにノミネーションを用意し、昨日20時からのコラボスペースにて受賞作品ならびに受賞歌手を決定しました。
昨日のコラボスペース、アーカイブはこちら。
#日本版グラミー賞 企画、お聴きくださった皆さんに感謝申し上げます。アーカイブ、是非チェックしてください。 https://t.co/pEDCU0XlIw
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2025年1月22日
双方のノミネート内容はこちら。ノミネーション選考の背景についても記しています。
それでは今回の結果について、紹介順に振り返ります。
<日本版グラミー賞 2024年度版の結果について>
最優秀新人賞
コラボスペースで決定した、#日本版グラミー賞 主要5部門の結果。(以下敬称略)
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2025年1月22日
・最優秀新人賞
Kei:#Number_i
(次点:#ILLIT)
音楽インフルエンサー RYOさん (@yo19930223):#tuki.
(次点:Number_i)
2024年度のビルボードジャパン年間ソングチャートで「晩餐歌」が2位という大ヒットを記録したことからも、RYOさんによるtuki.さんの選出に深く納得しています。自分も同種の基準で(「晩餐歌」より順位は下がるものの「Magnetic」が同チャート15位に入った)ILLITを選出しています。
そして自分が受賞歌手に、RYOさんが次点に選んだのはNumber_iでした。King & Princeとしての活動歴を踏まえれば新人に含めていいのかという疑問を抱く方もいらっしゃるかもしれませんが、例えば昨年の米グラミー賞で最優秀新人賞にノミネートされた夫婦デュオ、ザ・ウォー・アンド・トリーティの妻ターニャは1994年にR&Bアルバムをリリースしています。ゆえに、Number_iのノミネーションは自然なことと考えます。
Number_iは音楽チャート上の実績も十分。一方でチャートを細かくチェックするとコアファンとコアファン以外とで聴取の乖離が(他の歌手に比べて)小さくはないと捉えることもできるのですが、コアファンのチャート意識の高さ、公式によるStationheadの活用等、攻めの楽曲作りのみならず新たな推し活の形を創り上げたという点でも革新的だと捉えています。
最優秀楽曲賞
コラボスペースで決定した、#日本版グラミー賞 主要5部門の結果。(以下敬称略)
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2025年1月22日
・最優秀楽曲賞
Kei:#米津玄師「さよーならまたいつか!」
(次点:#藤井風「満ちてゆく」)
音楽インフルエンサー RYOさん (@yo19930223):藤井風「満ちてゆく」
(次点:#CreepyNuts「Bling-Bang-Bang-Born」)
音楽チャートの動向等も踏まえつつ、RYOさんも自分も『第75回NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか 2024年12月31日放送 以下”紅白”と表記)のパフォーマンスおよびその反響を考慮に入れています。「満ちてゆく」については先日放送の『EIGHT-JAM』(テレビ朝日)で複数の選者が2024年の年間ベストソングに選んでいたことも印象的であり、また紅白でのB'zから藤井風さんの流れは間違いなく昨年のベストモーメントだと捉えています。
(なお紅白において多くの方が感銘を受けたパフォーマンスについては、NHK MUSIC公式YouTubeチャンネルで公開された映像(短尺版)も多く再生され、また今週放送の『うたコン』(NHK総合)でも採り上げられています。加えて、それら作品は年明けのビルボードジャパンソングチャートにて特筆すべき動きを示していました。)
自分が選んだ米津玄師「さよーならまたいつか!」は、米津玄師さんによる映像作品のタイアップ曲の中でも作品の解像度や寄り添う力が特に優れていると感じています。朝の連続テレビ小説を欠かさずチェックしているRYOさんが、『虎に翼』を令和時代のベスト作品と位置付けていたのも頷けます。
最優秀アルバム賞
コラボスペースで決定した、#日本版グラミー賞 主要5部門の結果。(以下敬称略)
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2025年1月22日
・最優秀アルバム賞
Kei:#米津玄師『LOST CORNER』
(次点:#柴田聡子『Your Favorite Things』)
音楽インフルエンサー RYOさん (@yo19930223):米津玄師『LOST CORNER』
(次点:#Official髭男dism『Rejoice』)
今年のCDショップ大賞以降、赤の部門において二度の受賞歴を誇る歌手が殿堂入り扱いとなり除外されることとなりましたが、その除外された二組である米津玄師さんの『LOST CORNER』、そしてOfficial髭男dismの『Rejoice』は評判の高いアルバムであり、音楽チャート面を踏まえても2作品のどちらかになるだろうと考えていました。
一方で、たとえば米アカデミー賞予想担当者が、受賞候補が2強となった場合には票割れが発生し、第三の勢力による受賞も有り得ると示唆していたことを思い出しました。仮にその事態がこの賞で発生するならば、上半期に好事家の話題をさらった柴田聡子『Your Favorite Things』が選ばれる可能性を想起。手掛けた岡田拓郎さんはその後、優河『Love Deluxe』でも手腕を振るっています。
最優秀レコード賞
コラボスペースで決定した、#日本版グラミー賞 主要5部門の結果。(以下敬称略)
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2025年1月22日
・最優秀レコード賞
Kei:#CreepyNuts「Bling-Bang-Bang-Born」(BBBB)
(次点:#ロゼ & #ブルーノ・マーズ「APT.」)
音楽インフルエンサー RYOさん (@yo19930223):「BBBB」
(次点:#MrsGREENAPPLE「ライラック」 )
最優秀アルバム賞に続いてRYOさんと自分で受賞作品が合致。Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」はそのヒット規模が世界的であったことも、受賞の大きな要因となっています。2位に大差をつけてビルボードジャパン年間ソングチャートを制したのみならず、米ビルボードによるグローバルチャートのうちGlobal 200では年間67位、そしてGlobal 200から米の分を除くGlobal Excl. U.S.では同21位を記録しています。
次点はRYOさんと自分で異なる結果に。Mrs. GREEN APPLE「ライラック」は昨年4月、ロゼ & ブルーノ・マーズ「APT.」は同年10月にリリース。獲得ポイントの過半数をストリーミング指標が占め、集計期間前半もしくは集計期間前のリリース曲が有利になる年間チャートにあって、「ライラック」は年間5位に到達。「APT.」は年間100位以内には入らなかったものの、洋楽では珍しく週間1万ポイント超えを達成しています。
「Bling-Bang-Bang-Born」はヒップホップでは異例となるソングチャートのカラオケ指標制覇、「ライラック」は2025年に入ってではありますが同様の記録を達成、そして「APT.」は洋楽曲ながら同指標20位以内目前に迫っています。TikTokやUGC(ユーザー生成コンテンツ)の人気も含め、いわば”活用”で愛された曲が今後の最優秀レコード賞受賞に相応しい作品となっていくのではないでしょうか。
最優秀アーティスト賞
コラボスペースで決定した、#日本版グラミー賞 主要5部門の結果。(以下敬称略)
— Kei (ブログ【イマオト】/ポッドキャスト/ラジオ経験者) (@Kei_radio) 2025年1月22日
・最優秀アーティスト賞
Kei:#MrsGREENAPPLE
(次点:#CreepyNuts)
音楽インフルエンサー RYOさん (@yo19930223):Mrs. GREEN APPLE
(次点:#米津玄師)
ソングチャートとアルバムチャートを合算したビルボードジャパンの年間トップアーティストチャートを制したMrs. GREEN APPLEは、特にストリーミング指標で2023年末から首位の座をキープしているのがポイント。2024年最終週からビルボードジャパンがアルバムチャートにストリーミング指標を組み入れた際、その初週に『ANTENNA』や『Attitude』がトップ10内に返り咲いたのも、聴かれ続けていることの証明です。
そして多方面で露出を続けるMrs. GREEN APPLEについて、RYOさんが(アイドルグループの)嵐のようだと仰っていたことに強く納得しています。自分もMrs. GREEN APPLEについては”お茶の間の歌手に成った”と表現しているのですが、メディア出演や相次ぐヒット曲の輩出で広く老若男女に浸透している彼らは、国民的歌手としての地位を確立したと言っても差し支えないはずです。
以上、5部門の結果についてお伝えしました。
おわりに
今回のコラボスペースをお聴きくださった皆さんに、心から感謝申し上げます。冒頭にてアーカイブのリンクを掲載していますので、是非お聴きください。そしてあらためて、ご一緒してくださった音楽インフルエンサーのRYOさんに心より感謝申し上げます。
この企画を開始し、RYOさんとコラボするようになってから数年が経過しますが、企画の立ち上げは日本を代表する音楽賞が生まれることを願うゆえでした。昨年秋にMUSIC AWARDS JAPANの創設が発表された際、この企画やブログエントリーの存在が刺激を与えたとは思わないものの、しかし企画を続けてきてよかったと強く感じた次第です。
この音楽賞が成功することを願い、見守ると共に、この企画については来年以降も続けられたならばと思っています。