イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(追記あり) 日本版グラミー賞があったならば…2022年度版主要4部門を想像する (コラボスペース開催のお知らせ)

(※追記(10時42分):RYO@音楽ブログさんも日本版グラミー賞主要4部門を選出されました。つきましてはRYOさんによるブログエントリーを追記しています。)

 

 

 

ここ数年の恒例となっている、日本版グラミー賞を仮定しノミネーションを考える企画。本日2022年度分を掲載します。2021年度版は下記リンク先をご参照ください。

昨年度は、ブログ【ただの音楽ファンが見る音楽業界】の管理人、RYO@音楽ブログさんとコラボスペースを開催し、その際に受賞作品を決定しました。今回も13日金曜にスペースを開催しますので、是非お聴きください。

RYOさんの主要4部門はこちらになります。

 

 

では、自分の選出内容を以下に記載します。

 

○日本版グラミー賞 主要4部門ノミネート一覧

 ・対象:2021年12月~2022年11月発売の作品より選出。

     ただしそれ以前の発表ながら、対象期間にヒットしたものも含む。

     (ちなみに米グラミー賞は2021年10月~2022年9月発売分が対象)

 ・新人賞(Best New Artist)についてはメジャーデビューしてからアルバム1枚以上リリースした歌手が対象(しかしながらその限りではない)

 

セレクトは本日完了しました。また米グラミー賞に倣い、今年度より主要部門は10作品(10組)を選出しています。

 

 

Record Of The Year (最優秀レコード賞)

・Ado「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」

・Aimer「残響散歌」

Official髭男dism「Subtitle」

Official髭男dism「ミックスナッツ」

・Saucy Dog「シンデレラボーイ」

SEKAI NO OWARI「Habit」

・Tani Yuuki「W / X / Y」

・マカロニえんぴつ「なんでもないよ、」

・優里「ベテルギウス

・米津玄師「KICK BACK」

2022年度のビルボードジャパン年間ソングチャートが最大の基準となっていますが、期間の終盤にリリースされながら圧倒的な勢いを示したOfficial髭男dism「Subtitle」および米津玄師「KICK BACK」も選出。Official髭男dismは2曲を選んでいますが、1歌手2作品選出をNGとするルールは設けていません。

なお、以前はこの部門の選考基準として『ミュージックステーション』(テレビ朝日)における"今年の1曲ランキング"も参照していたのですが、2021年以降は同企画が行われていません。実際にどのような曲が広く浸透しているかがよく解るランキングだっただけに、企画の中止を強く残念に感じると共に、企画の終了に至った経緯を知りたいと思っています。

 

 

Song Of The Year (最優秀楽曲賞)

・Ado「新時代 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」

・Ado「私は最強 (ウタ from ONE PIECE FILM RED)」

宇多田ヒカル「BADモード」

・Aimer「残響散歌」

Official髭男dism「Subtitle」

Official髭男dism「ミックスナッツ」

・Saucy Dog「シンデレラボーイ」

SEKAI NO OWARI「Habit」

・Vaundy「恋風邪にのせて」

・米津玄師「KICK BACK」

2022年度を代表する作品、活躍した歌手の代表曲を中心に選出。特に意識したもののひとつはビルボードジャパンソングチャートのカラオケ指標で、歌われる(聴かれる)曲が広く支持を集めているであろう認識の下にて選んでいます。AdoさんおよびOfficial髭男dismは2曲を選んでいます。

 

 

Album Of The Year (最優秀アルバム賞)

・Ado『ウタの歌 ONE PIECE FILM RED』

・Ado『狂言

宇多田ヒカル『BADモード』

・岡田拓郎『Betsu No Jikan』

Snow Man『Snow Labo. S2』

・BE:FIRST『BE:1』

・藤井風『LOVE ALL SERVE ALL』

山下達郎『SOFTLY』

・優河『言葉のない夜に』

・優里『壱』

2022年度ビルボードジャパン年間アルバムチャートで上位に入った作品、また各メディアにて音楽関係者が称賛した作品を参照し選出。CDショップ大賞のノミネーションも考慮しています。米グラミー賞においても好事家が好む作品が選ばれる傾向にあるため、チャートの上位作品で占めるということは行っていません。

一方で、主に音楽関係者が音楽雑誌にて選出した年間ベストアルバムがネットにて、たとえば順位だけでも紹介されない状況が続いているのは残念です。アルバムにスポットを当てるならば、それこそ日本レコード大賞で昨年もアルバム部門がなかったゆえに尚の事、ネットにて紹介することはオリジナルアルバムの意義をより広く訴求できる意味でも必要だと強く考えます。

 

Best New Artist (最優秀新人賞)

・imase

・ego apartment

・大石晴子

・Kroi

・Saucy Dog

・THE SUPER FRUIT

Travis Japan

・なとり

・ぼっちぼろまる

・ヤングスキニー

ビルボードジャパン各種年間チャートの上位に登場した歌手もさることながら週間チャート単位で顕著な成績を収めた方、TikTokで大ヒットとなった曲を輩出した方等を考慮。CDショップ大賞のノミネーションや、音楽関係者が2022年のベストに選んだアルバムをリリースした方も選んでいます。

この賞においては、デビューから3年等の括りを自分の中で用意していましたが、たとえば2020年に「Myra」がビルボードジャパンソングチャートでトップ10入りし翌年3月にストリーミング1億回再生を突破したTani Yuukiさんが昨年日本レコード大賞で最優秀新人賞にノミネートされたこと、2018年にファーストアルバムをリリースしたマネスキンの今年の米グラミー賞での候補入り等により、賞の括りは曖昧になったと考えます。

それを良い方向に捉え、2022年度の音楽チャートで初めて顕著な成績を収めた方等も選出しています。

 

 

これら主要4部門を踏まえて、13日金曜午後7時開始のRYOさんとのコラボスペースにて、各部門の受賞作品(歌手)を決定していきますのでお楽しみに。

 

 

最後に、この日本版グラミー賞を想像する理由をあらためて記します。

音楽業界には日本版グラミー賞的な権威ある賞の創設が必要です。世界に誇る音楽賞が見当たらず、また最も知名度の高い日本レコード大賞への疑問が毎年噴出する一方でそれを指摘する方は多くとも改善を促す等の前向きな意見がほぼ提示されないことに疑問を抱いています。ならば日本レコード大賞を変えるよう提言し続けること、そして日本を代表する音楽賞を創設することは必要だとして、このような仮想賞を設けています。

なお昨年の日本レコード大賞については、以前から提示した様々な問題が解決に至っていないと考えています。問題の中には優秀作品賞の選考も含まれますが、一方でその優秀作品賞から大賞を選出する際にストリーミングでのヒットが基準になっているだろうこと、そしてそれが4年続いていることは非常に好いと考えます。