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旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

YOASOBI「祝福」が好調なチャートアクション…『NHK紅白歌合戦』3年連続出場なるか注目する

昨日は日本のSpotifyデイリーチャートの推移から、サブスクユーザー数等の上昇や今後の変化の可能性について考えました。

その際紹介したYOASOBI「祝福」(『機動戦士ガンダム 水星の魔女』オープニング曲)は、最新10月7日付の日本のSpotifyデイリーチャートで10位に到達。YOASOBIはおよそ9ヶ月半ぶりにデイリーチャートトップ10への返り咲きを果たしました。

(英語詞曲、およびメンバー2名がソロ名義で参加したCreepy Nuts「ばかまじめ」を除きます。後述する再生回数推移グラフも同様です。)

YOASOBI「祝福」は10月3日付の日本のSpotifyデイリーチャートで53→37位に。50位の壁を突破しトップ50プレイリストに入ったことで急上昇に至っています。同じく10月3日付ではBUMP OF CHICKEN「SOUVENIR」も55→44位に上昇していますが、最新10月7日付では「祝福」が10位に対し「SOUVENIR」が17位となっており、順位に差が生じてきています。

YOASOBI「祝福」は10月5日付の日本のSpotifyデイリーチャートで再生回数が15万回を突破し、「群青」が5月5日付で記録して以来5ヶ月ぶりに15万回超えを達成しました。最新10月7日付は平日の中でも再生回数がダウンする金曜でしたが、「祝福」は再生回数前日比104.3%と伸びており、曲の勢いを感じるのです。

 

YOASOBIについては日本でのSpotifyデイリーチャートおよびビルボードジャパンによるアーティストチャート(Artist 100)での後退を踏まえ、以前のブログエントリーでこのように記しました。

無論他の歌手に比べればYOASOBIのストリーミングの強さが目立つものの、この2年あまりの高水準に比べると落ち着いてきた印象があります。5月下旬のブログエントリーでは難しいことは承知で『必要なのは2022年度における大ヒット曲の登場でしょう』と書きましたが、50位の壁を破りヒットの軌道に乗る新曲が登場すれば過去曲も牽引されることでしょう。

「祝福」はYOASOBIにとって大きな一手になったと言えます。シングルにおける日本のSpotifyデイリーチャート50位以内登場は「大正浪漫」以来であること、またビルボードジャパンでは最新10月5日付公開分(10月10日付)のアーティストチャートで11→2位に急浮上したことが断言可能と考える理由。上記ブログエントリー掲載後にアーティストチャートで初めて10位を割っていたわけで、「祝福」の存在は尚の事大きいのです。

 

次週10月12日公開分(10月17日付)ビルボードジャパンソングスチャートでは集計期間前半3日間のダウンロードおよびストリーミング共に、YOASOBI「祝福」がトップ10入り。最新10月5日公開分(10月10日付)で14位に初登場した「祝福」が初の1週間フル加算となる次回、総合ソングスチャートでトップ10入りする可能性は十分でしょう。

そのビルボードジャパンソングスチャートや各指標の基となるデータ(Spotify等)の動向共々、『NHK紅白歌合戦』にYOASOBIが出場できるかも注目しましょう。スタッフサイドはビルボードジャパンの結果も重視する傾向にあると言えるため、「祝福」のヒットが3年連続紅白出場の可能性を高めるものと考えます。