本日午後、ビルボードジャパンが最新チャートを公開します。この5月25日公開分(5月30日付)ソングスチャートでは、ともすれば今年初となる3位1万ポイント超えが誕生するかもしれません。
Billboard JAPAN 5/30付 Hot 100 最終予想#米津玄師「#M八七」は今年度初の2万点台も視野に首位確実
— 紅蓮・疾風 (@ideal_charts) 2022年5月24日
下振れても今年度最高ポイントは堅いと予想
2位も #BEFIRST「#ByeGoodBye」で確定
1.5万点超えは堅い
3位は #AKB48「#元カレです」が確実
以下は配信高値安定組が続くhttps://t.co/krnATTjExI pic.twitter.com/0mnt726MDF
ビルボードジャパンの予想を行う紅蓮・疾風さんによる最新チャート予想を上記に。また集計期間は異なりますが、世界200以上の地域の主要デジタルプラットフォームにおけるダウンロードおよびストリーミング(動画再生含む)を集計した米ビルボードによる5月28日付Global 200(集計期間は先週木曜までの1週間)では米津玄師「M八七」がJ-Pop最高位となっており、「M八七」のビルボードジャパンでの首位は堅いでしょう。
2022年5月28日付 #Global200 200位以内のJ-Popの動向
— Kei (@Kei_radio) 2022年5月24日
(集計期間:5月13~5月19日)https://t.co/MKpYB677T3
・69位 (初登場) #米津玄師「#M八七」
・93→102位 #Official髭男dism「#ミックスナッツ」
なおGlobal 200およびGlobal Excl. U.S.というふたつのグローバルチャートには、ともすればLINE MUSICは集計対象から外れているかもしれません。そう考える理由をLINE MUSIC再生キャンペーンのさらなる係数処理適用、カウント除外も含め検討すべき…ビルボードジャパンに問う(5月7日付)にて記載しましたが、今回はそのLINE MUSICおよびSpotify、Apple Musicの日本での動向を追いかけます。
Apple Musicの日曜までの週報については、100位までが記事化されます。最新チャートは昨日夕方、ミュージックマンに掲載されました。
(※今回は比較しやすさを目的に、後述するSpotifyやLINE MUSICについても順位をキャプチャし、貼付しました。問題があれば削除いたします。)
Spotifyはデイリーの再生回数がKworb.net - All your music data needs in one placeで確認可能。Kworb.netでは各国のSpotify等の動向も掲載されていますが、その中から5月22日までの1週間における日本のSpotify再生回数をみてみます。
※下記は5月22日付までの1週間における再生回数("7Day"で表示)を多い順から並び替え。左端の"Pos"は5月22日付における順位であり、1週間の順位とは異なります。
データは下記リンク先より。なおリンク先は常時最新日が掲載されています。
この2つのサブスクサービスにLINE MUSICを加えた比較については一昨年夏に行っています。
LINE MUSICについてはウイークリーの集計期間が火曜までとなっていること、そしてLINE MUSIC再生キャンペーン(再生回数キャンペーン)を複数の曲が採用していることで他のサブスクサービスと順位が大きく異なっています。昨日までの1週間については下記に。
データは下記リンク先より。なおリンク先は常時最新週が掲載されています。
LINE MUSIC独特の施策実行に伴い、同サブスクサービスの週間トップ10はApple MusicやSpotifyと大きく異なります。一方でそのLINE MUSICでもトップ10入りしたSEKAI NO OWARI「Habit」はApple Musicで5位、Spotifyでは10位となり、次の大ヒット候補と言えるかもしれません。この曲については以前ブログで取り上げています。
Apple MusicとSpotifyとを比較すると、Spotifyはロングヒット曲が強い一方でApple MusicはSpotifyとLINE MUSICの間と言えるかもしれません。きゃない「バニラ」(13位)、Novelbright「愛とか恋とか」(18位)、あいみょん「初恋が泣いている」(28位)等はSpotifyでは50位以内に未だ登場せず。これはSpotifyの特性である50位の壁を突破できていないこととも関係しているでしょう。この50位の壁については以前紹介しています。
そのSpotifyにおける50位の壁を集計期間内に突破したのが、BE:FIRST「Bye-Good-Bye」です。
【Spotifyデイリーチャート】
— Kei (@Kei_radio) 2022年5月23日
1月31日から5月22日まで、主要曲の @SpotifyJP デイリー再生回数をグラフ化。最新日に16万回以上再生された13曲を表示(前週から2曲増加)。#TaniYuuki「#WXY(W/X/Y)」がデイリーチャート47日連続首位達成。 pic.twitter.com/wBx8z1Vymv
「Bye-Good-Bye」はSpotifyにおいて5月16日月曜に56→45位へ上昇、22日には10位に到達しています。LINE MUSICでは再生キャンペーン開催効果もあり首位に返り咲いた一方、Apple Musicでは51位に。SpotifyとApple Musicの差が縮まるか、次週の動向にも注目したいと思います。
今回は3つのサブスクサービスについて、週間チャートを紹介しました。Apple MusicとSpotifyとで順位差が小さくなく、且つ前者の順位が高いならば、Spotifyにおいて50位の壁がそびえ立っている可能性があります。一方で50位の壁を突破できても、米津玄師「POP SONG」のおよそ3週間のように、50位以内在籍が短期間にとどまった曲もあり、壁を突破といって油断は禁物です。
最後に。本日ビルボードジャパンが発表する各種チャートのうち、Streaming Songsチャートでは速報段階で首位だったBE:FIRST「Bye-Good-Bye」の最高位返り咲きの可能性が高いと思われます。
【先ヨミ・デジタル】BE:FIRST「Bye-Good-Bye」ストリーミング首位返り咲きなるか 米津玄師「M八七」は初の速報トップ10入り https://t.co/QQidHc3LFH pic.twitter.com/C7w7N8ja6v
— Billboard JAPAN (@Billboard_JAPAN) 2022年5月20日
一方でビルボードジャパンは5月11日公開分(5月16日付)より、Streaming Songチャート首位曲でLINE MUSIC再生キャンペーン施策の影響力が強く、一方で他のサブスクサービスとの乖離が著しい場合は、ソングスチャートのストリーミング指標に換算する際に個別係数を適用しています。この2週間、めいちゃん「ラナ」がStreaming Songsチャートを制しながらストリーミング指標では20位以内に入っていませんでした。
このチャートポリシー(集計方法)変更についてはその後もブログにて紹介しています。
本日公開分において、BE:FIRST「Bye-Good-Bye」がStreaming Songsチャートを制しながらストリーミング指標化の際に係数処理が施される可能性はめいちゃん「ラナ」ほど高くはないと考えますが、しかし可能性はゼロではないでしょう。
個人的には、@LINEMUSIC_JP 再生キャンペーン対象曲の個別係数処理には賛同する一方、首位曲のみの適用は違うと考えます。他にも問題点があると考え、ブログ #イマオト で @Billboard_JAPAN への提案を記しています。チャートポリシーの明確化を希望します。https://t.co/aGH13HDBRl
— Kei (@Kei_radio) 2022年5月20日
本日以降のチャートに違和感を覚えたならば、ビルボードジャパンへの指摘や提案が必要です。個人的に、LINE MUSIC再生キャンペーンを適用したすべての曲に対してビルボードジャパンは個別係数処理を施す必要があると考えます。そしてそのチャートポリシーはできる限り詳らかにすべきです。