イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

(訂正あり)本日発表のビルボードジャパンソングスチャートは三つ巴? 関ジャニ∞「喝采」の順位を左右するものとは

(※訂正(7月14日):ビルボードジャパンは7月6日公開分(7月11日付ビルボードジャパンソングスチャートおよびストリーミングソングスチャートを、7月13日になって訂正しました。その経緯については7月14日付ブログエントリーをご参照ください(→こちら)。この訂正を踏まえ、訂正可能な範囲で訂正を実施しました。数値等の誤りは打ち消し線を用い、その隣に正しい内容を記しています。)

 

 

 

本日、最新のビルボードジャパン各種チャートが発表されます。このうちソングスチャートについては、ほぼ唯一その予想を行っている紅蓮・疾風さんが今週も接戦になると紹介しています。

wacci「恋だろ」の上昇は、松下洸平さんとのコラボ動画も影響。ただしこの動画の”合算”については違和感があり、下記ブログエントリーにその理由を記しています。

 

今回はOfficial髭男dism「ミックスナッツ」が通算3週目の1位なるか、SEKAI NO OWARI「Habit」が返り咲くかという点に注目が集まりますが、フィジカル関連指標初加算の関ジャニ∞喝采」が首位を獲得できるかについても気になるところ。個人的には「喝采」が首位を獲る可能性も十分あるものと感じています。

(上記はショートバージョン。)

 

関ジャニ∞(の所属するレーベル)もまた、TikTok公式アカウントを開設しています。それも「喝采」を発売した7月6日に、という状況です。先月以降ジャニーズ事務所所属歌手によるTikTokへの意欲的な姿勢が見て取れ、関ジャニ∞においてもいわゆるチャレンジ企画が用意されています。

ジャニーズ事務所所属歌手による積極的なTikTokの活用は、既に成果を生んでいます。

3位に初登場したのは、7月13日発売のなにわ男子の1stアルバム『1st Love』の収録曲「ちゅきちゅきハリケーン」だ。6月28日に<ピースを閉じて少し曲げる/ほっぺに突き刺し ちゅきちゅき>という歌詞に合わせた、本人たちによる振り付け動画が投稿され、トータル視聴回数は1,600万回近い数字を記録。「#ちゅきちゅきダンス」チャレンジが展開されており、ソロやグループで挑戦する投稿が多発している、今ホットな楽曲だ。

トップ10には、ラッパー・PAINの「ショッピンGoo」、6月29日にアカウントを開設したA.B.C-Zのデビュー曲「Za ABC~5stars~」、TWICE・NAYEONのソロデビュー曲「POP!」が初登場。どれもお決まりの振り付けがあり、そのダンスが人気を呼んでいる。

ビルボードジャパンによるTikTok Weekly Top 20では前週、ジャニーズ事務所所属歌手の作品が3曲、それもすべてトップ10内に登場しています。TikTok人気は動画再生、またストリーミング(音源を解禁していれば、ですが)に波及することから、総合ソングスチャートにおけるヒット(候補)を知る手掛かりのひとつとなります。これは以前自分が示唆した内容を、ジャニーズ事務所側が意識していると捉えていいでしょう。

ジャニーズ事務所所属歌手がTikTokに熱心になるのはフィジカルリリースの認知浸透もさることながら、動画のヒットが音楽チャート、そして社会的ヒットに大きく影響を及ぼしていることが判ったことで各歌手が前向きに動き出したということも考えられます。

最新のTikTok Weekly Top 20で4位にランクインしたKing & Prince「ichiban」は、アルバム『Made in』のリード曲。アルバムが初登場で首位を獲得した7月6日公開分(7月11日付)のビルボードジャパンソングスチャートにおいて「ichiban」は動画再生指標が8→3位に上昇、総合でも100位未満(300位圏内)から58位59位へ再浮上を果たしています。

(※追記(7月14日):当初は7月6日公開分(7月11日付)における「ichiban」のCHART insightを掲載していましたが、今回引き下げています。これは7月13日にビルボードジャパンが7月6日公開分のソングスチャートおよびストリーミングソングスチャートを訂正したことに因るもので、CHART insightは常に最新週が表示される仕様ゆえ遡ってチャート構成比や順位を確認することができないためです。)

King & Princeは前回のアルバム『Re:Sence』が昨年7月28日公開分(8月2日付)で首位を獲得していますが、同日付においてふたつのリード曲の動画再生指標はここまで高くはありません(「Namae Oshiete」のCHART insightはこちら、「僕らのGreat Journey」はこちら)。尤も『Made in』のリード曲をひとつに絞ったことも功を奏したとして、やはり「ichiban」の強さが目立ち、TikTokの影響力を強く感じています。

 

となると気になるのは、TikTokを開設し”#拍手喝采チャレンジ”を実施している関ジャニ∞喝采」の動向です。

関ジャニ∞の前シングル「ひとりにしないよ」ではフィジカル初加算週に総合4位を記録。この最高位達成時、動画再生指標は100位圏外となっていました。今回の「喝采」がTikTokで人気となり、きちんと動画再生にも反映されれば、この指標の100位以内エントリーもあり得るでしょう。そして動画再生指標が上乗せされるほど、ビルボードジャパンソングスチャートで首位を獲る可能性も少しずつ高まると言えます。

 

関ジャニ∞喝采」がビルボードジャパンソングスチャートで首位を獲得するならば、ジャニーズ事務所所属歌手のTikTok参加は高まっていくことでしょう。2010年代前半までにデビューした歌手の作品は動画再生指標に強くないため、尚の事です。まずは本日午後に発表される最新7月13日公開分(7月18日付)のソングスチャートに注目しましょう。