2020年1月にスタートした【私的トップ10ソングス+α】企画、今回は2022年5月分です。前の月にリリースされた曲を中心に、しかしその縛りは出来る限り緩くした上で選んでみました。ミュージックビデオ等動画がない曲は巻末のプレイリスト(Spotify)でチェックしてみてください。
過去の私的トップ10ソングス等についてはこちらに。現在はSpotifyを利用しており、New Music Wednesday、New Music Friday Japan、New Music FridayおよびMonday Spinを毎週チェックしています。
10位 バーティーズ・ストレンジ「Hold The Line」
(上記は公式オーディオ。)
彼の音楽ジャンルは、Wikipediaではそのジャンルがインディーロック、ヒップホップそしてジャズと記載されていますが、この曲からはアメリカの良心といったものを感じます。穏やかなメロディに内包された熱、歌い終わりに挿入されるギターソロの余韻が、聴くものを絆してくれるかのようです。
9位 ウミ(UMI)「Everything Will Be Alright」
(上記はリリックビデオ。)
母が日本人ゆえか日本語が飛び出すゆえ当初はその部分に引っ張られるものの、サビのメロディの駆け上がり方から”Everything Will Be Alright”4連発に続く構成が見事で、そちらにより惹かれて選出。ちなみに歌詞をみると(→こちら)、サビに日本語が違和感なく織り込まれています。J-Popの英語利用の逆パターンと考えれば、こういう歌詞構成を海外の歌手が採るのは興味深いですね。
8位 ハリー・スタイルズ「Matilda」
(上記は公式オーディオ。)
アルバム『Harry's House』が米で週間50万ユニットを突破し大ヒット。収録曲のうち「As It Was」も既に選出していますが、リード曲以外で特に惹かれたのが「Matilda」。シンプルなアコースティックサウンドゆえにメロディ、そしてハリーの歌声の美しさが際立ちます。
7位 ザ・ウォールズ・グループ「Crazy」
(上記は公式オーディオ。)
若手コンテンポラリーゴスペルグループがウォーリン・キャンベルのレーベルに移籍し、そのウォーリンによる制作で放ったアップ。クラップやラストの掛け合いはゴスペルの定番を踏襲しつつ、ブギーも絡めたアレンジは今っぽさも。
6位 ジュリー・ブラック「Half Empty」
個人的には絶唱とも言える歌声畳み掛け系のR&Bが好みゆえ、若手版メアリー・J. ブライジを彷彿とさせるジュリー・ブラックに惹かれました。とある週のNew Music Fridayでラストに置かれていた曲で、選者のこだわりもしくはどうしても収録したかったという思いを勝手ながら感じた次第。
5位 マーク・ロンソン feat. ラッキー・デイ「Too Much」
(上記は公式オーディオ。)
カルヴィン・ハリスが『Funk Wav Bounces』の続編を今夏リリースすることへの対抗?と勘繰ってしまうくらい、同時期にリリースされたマーク・ロンソンによるブギーが見事。昨年のアース・ウインド & ファイアーとの共演も記憶に新しいラッキー・デイが華を添えています。
自分がチェックする最新曲プレイリストで5月に登場したことにより選んだのですが、上記ミュージックビデオは1月には既に登場していたと知りました。ゆえに厳密には新曲ではないかもしれませんが、コンパクトながら華やかさが際立つR&Bに魅了され選出。
3位 ダヴィド feat. サンデー・サービス・クワイア「Stand Strong」
米ビルボードがアフロビーツのチャート(Billboard U.S. Afrobeats Songs)を作成したことは今年の音楽業界の大きなトピックと言えるかもしれません(なおアフロビーツはこちらの説明が分かりやすいです)。そのアフロビーツを代表するひとりがダヴィド。カニエ・ウェストのゴスペル作でお馴染みのサンデー・サービス・クワイアによる神聖なコーラス(クワイア)とアフロビーツ、ダヴィドの歌声は想像を超える相性の良さなのです。
2位 シディベ「Tellin' U」
(上記は公式オーディオ。)
2010年代後半、好事家の間で話題になったシディベによるサマーチューン。自分はこの曲を音楽評論家の林剛さんのツイート(→こちら)で知り、一気に魅了されました。
女性R&B作品には必ずと言っていいほど、毎年何かしらの傑作が登場すると捉えています。今年はこの曲が他の追随を許さないでしょう。
1位 UA「お茶」
(上記は公式オーディオ。)
6年ぶりの作品集となったEP『Are U Romantic?』にはGEZANのマヒトゥ・ザ・ピーポーさんや中村佳穂さんといった若手も参加。その中でハナレグミこと永積崇さんが共同で手掛けたこの曲の、溢れる洒落っ気と余裕に脱帽です。”お茶”という言葉の破壊力(特に2番サビ始めの”そこでお茶”という、通販番組の商品紹介のような展開がおかしいながら格好いい)、1番にはなかった2番での永積さんとの掛け合い、隙が多いながら成立しているラップ等、大人の余裕に溢れた一曲になっています。
以下、次点として10曲。
・the engy「Sugar & Cigarettes」
・古川麦「Ritual」
・アルフィー・テンプルマン「Candyfloss」
・IDK「Breathe」
・ケンドリック・ラマー「The Heart Part 5」
・LE SSERAFIM「FEARLESS」
・ロジック feat. ライク、ブルー & エグザイル「Orville」
・モーガン「Pretend Rainbow」
・セザイリ「Restless Love」
・トドリック・ホール「Breath」
今回の5月選出分までの半年分のセレクトから、邦楽に絞る形にはなりますが私的ベストソングスを選曲、プレイリスト化し次週発表しますのでお楽しみに。
Spotifyのプレイリストはこちらに。
今月も素晴らしい音楽に出逢えることを願っています。