イマオト - 今の音楽を追うブログ -

旧ブログ名:face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングスチャートなどを紹介します。

(追記あり) ビルボードジャパン年間チャート発表、2021年のチャートトピックス10項目を挙げる

(※追記(15時08分):2021年度の年間ソングスチャート、およびフィジカルセールスとダウンロード、さらにストリーミング指標の100位までを記した表について、補記分を追加したものに差し替えました。)

 

 

 

2021年度のビルボードジャパン年間チャートが発表されました。集計期間は2020年11月23日~2021年11月28日(2020年12月2日公開(12月7日付)~2021年12月1日公開(12月6日付)となります。

ソングスチャート(JAPAN HOT 100)では優里「ドライフラワー」が終始安定した成績を記録し、2020年度のYOASOBI「夜に駆ける」に続く2年連続でのCD未リリース曲での年間首位を達成。アルバムチャート(HOT Albums)はBTSBTS, THE BEST』がトップの座につきました。そしてアーティストチャート(TOP Artists)でもBTSが制しています。

 

各チャートの詳細はこちらから確認できます。

・年間ソングスチャートおよび各指標

・年間アニメーションソングスチャート

・年間アルバムチャートおよび各指標

・年間作詞家および作曲家チャート

・年間アーティストチャート

・Heatseekers Songsチャート

・Top User Generated Songsチャート

 

首位獲得歌手のインタビュー

かなり長くなりましたが、いつでも確認できるようにリンクを貼った形です。

 

 

ではここから、ソングスチャートを中心に年間チャートから見えてくる今年度のチャートトピックスを10項目、出していきたいと思います。昨年については下記に。

それでは、今年度の10項目を取り上げていきます。

 

ビルボードジャパン年間チャート発表、2021年のチャートトピックス10項目

 

① 優里「ドライフラワー」、年間ソングスチャートを制覇

ビルボードジャパン年間ソングスチャートを制したのは優里「ドライフラワー」でした。

(上記ミュージックビデオはショートバージョンとなります。)

集計期間の前週(2020年11月25日公開分(11月30日付))で初めてトップ10入りを果たすと、着実にポイントを獲得し2021年2月3日公開分(2月8日付)にて2位に到達。トップ3入りは通算14週となり、年間を通して一度もトップ10落ちすることがありませんでした。

f:id:face_urbansoul:20211209145818j:plain

(上記は優里「ドライフラワー」のCHART insightとなります。今回掲載したCHART insightについては2021年度最終週までの分(2020年度以前よりランクインしている曲は2021年度最終週までの最長60週分)を表示しています。)

優里さんはYouTuber的な活動も行い、別途チャンネルを用意。日々の動画投稿がエンゲージメントの確立にもつながり、「ドライフラワー」の前日譚となる「かくれんぼ」も年間ソングスチャート41位のロングヒットに。また「ピーターパン」が64位、「シャッター」が91位に入り年間ソングスチャートに4曲送り込んだほか。年間アーティストチャートで4位という成績はアルバム未リリース歌手として最高位となります。

 

② 世界のみならず日本でも、年間1位曲が週間チャート未制覇という事態

しかしながら、年間ソングスチャートを制した優里「ドライフラワー」は、一方では週間ソングスチャートを制していません。これは前週発表された米ビルボードによる年間ソングスチャート、およびグローバルチャートのうちGlobal 200を制したデュア・リパ「Levitating」にも言えることです。

ここから解るのはロングヒットが年間ソングスチャートを制するということではありますが、一方では強力なライバルに押さえられたとも言えます。優里「ドライフラワー」においては後述するフィジカルセールスに強い一方でデジタルに強くなく、初週フィジカルセールスを武器に首位の座に就きながらも翌週には急落するという曲に阻まれ続けたと言える状況です。

フィジカル未リリース曲、フィジカルはリリースしても売上が高いとはいえない曲は週間ソングスチャートを制しにくい状況にあり、そのような曲が週間チャートを制するにはフィジカルセールスに強い曲が出ていない狭間の週を狙うしかありません。そのタイミングで優里「ドライフラワー」は、それまで公開していたミュージックビデオを急遽ショートバージョンに差し替えています。

優里「ドライフラワー」がミュージックビデオをショートバージョンにした理由は不明ですが動画再生指標はダウンし、この週は後述するAdo「うっせぇわ」が逆転で制しています。後に「ドライフラワー」はディレクターズカットと称したフルバージョンがアップされますが、さすがにこのタイミングは勿体なかったというのが私見です。尤もそれ以前の問題があるのですがその点は後述します。

 

③ 年間アーティストチャート2位のYOASOBI、ソングスチャート1割強を占拠

「夜に駆ける」で2020年度の年間ソングスチャートを制したYOASOBIの勢いは今年も健在。同年度8位だったトップアーティストチャートでは2021年度において、終盤でBTSに逆転を許したものの2位に入りました。また年間ソングスチャートではトップ10に3曲、100位以内には11曲ランクインと強さを発揮しています。

f:id:face_urbansoul:20211209190622j:plain

前年大晦日の『NHK紅白歌合戦』(NHK総合ほか)において初めてテレビ出演を果たしたYOASOBIは、その6日後にリリースしたEP『THE BOOK』が大ヒット。フィジカルは限定リリースとなりながらダウンロードおよびルックアップの2指標で首位を獲得し、同作品は年間アルバムチャート4位の大ヒットに至ります。

また2020年度リリース曲はロングヒットを続け、さらに『THE BOOK』と同日にデジタルリリースされた「怪物」(年間ソングスチャート5位)も勢いに一役買っています。その後はテレビ帯番組のテーマ曲、携帯電話会社のCMソング等、大型タイアップを続々獲得して世間への浸透度を図るのみならず、フリーライブの配信で記録的な視聴者数を獲得しチャートアクションにも反映される等、話題に事欠くことがありませんでした。

YOASOBIの魅力はその戦略といえる動きにもあります。12月1日にセカンドEP『THE BOOK 2』をリリースしましたが、その前後にテレビでパフォーマンスした曲はいずれも"テレビ初OA"となっており、より好い魅せ方に秀でていると言えるでしょう。先述した「怪物」は未だ披露されていませんが、ともすれば2年連続の出場を決めた今年の『NHK紅白歌合戦』が初披露の場となる可能性があります。

 

BTS、英語詞曲やベストアルバムを武器に年間チャートを席巻

BTSの凄さはアルバムチャートを『BTS, THE BEST』で制したこと、そして英語詞曲がソングスチャートで2曲トップ10入りしたことからも明らかです。年間アーティストチャートではYOASOBIを逆転し首位を記録しました。

f:id:face_urbansoul:20211209190637j:plain

f:id:face_urbansoul:20211209190646j:plain

2021年度の週間ソングスチャートにおいてはストリーミング指標でロケットスタートを切るべく、LINE MUSIC再生キャンペーン(再生回数キャンペーン)を組む歌手が非常に多かったのが特徴ですが、採用した曲の大半がキャンペーン終了後に急落しています。その中にあってBTSはきちんと再生回数をキープしていたのが特徴で、コアなファンが支え、そのうちにライト層へも浸透するという図式ができていると言えます。

特に「Butter」(年間ソングスチャート6位)は、6月2日公開分(6月7日付)のストリーミング指標で2993万回再生という新記録を更新し、それまでLiSA「炎」が持っていた記録を1100万以上も上回っています。無論キャンペーン効果もあるとして、初の英語詞曲「Dynamite」(年間2位)でさらなる地位に上り詰めた彼らの人気を証明してくれました。この動向は「Butter」に続く「Permissin To Dance」(年間15位)でも実証されています。

先述した米ビルボードソングスチャートでは未だに所有指標が強い一方で接触指標が弱いゆえ、米での人気は未だ途上の段階にあると感じていますが、アメリカ以外の海外、そして日本ではBTS人気が俄然高いことがよく解る結果となりました。

 

⑤ 「うっせぇわ」だけじゃない、Adoが年間ソングスチャートで存在感

Ado「うっせぇわ」が年間ソングスチャート7位にランクインしています。

f:id:face_urbansoul:20211209190703j:plain

2021年の流行語大賞トップ10にも選出された"うっせぇわ"。Adoさんの取材の形でのメディア露出も知名度向上につながったと実感します。また先述の通り、3月には週間ソングスチャートを制しています。

Ado「うっせぇわ」の人気は、日本におけるネット音楽やいわゆる歌ってみたという文化の浸透を体現したものと言っても過言ではないでしょう。また「ギラギラ」そして「踊」がロングヒットに至っており、Adoさんの実力が証明されたと言えます。前者は年間ソングスチャート33位、後者は18位を記録しています。

f:id:face_urbansoul:20211209190720j:plain

 

Official髭男dism、「Cry Baby」での新境地と解説の重要性

Official髭男dism「Cry Baby」は年間ソングスチャート13位にランクイン。Official髭男dismは3年連続での年間ソングスチャートトップ10入りこそ逃したものの、「Cry Baby」のランクインは大きな意味があると言えるでしょう。

f:id:face_urbansoul:20211209190730j:plain

2010年代デビュー組でJ-Popの実力派として、またサブスク時代を牽引する歌手として存在感を示してきたOfficial髭男dismが、「Cry Baby」という重厚なロックナンバーでソングスチャートトップ10目前まで迫ったこと自体特筆すべきこと。5月12日公開分(5月17日付)週間ソングスチャートで10位に登場して以降トップ10内外を行き来しながら、15位未満になることはありませんでした。

これは2021年の人気コンテンツとなった『東京リベンジャーズ』のアニメ版オープニング曲に起用されたことも大きいながら、この曲の説明として"転調が多い"という表現が多用されたことも要因と考えます。つまり、曲を解説するという焦点の当て方が定番化したということ。これは『関ジャム 完全燃SHOW』(テレビ朝日)の定着のみならず、たとえば【しらスタ】をはじめとする解説動画の存在も間違いなく大きいでしょう。

このような解説作品(動画)で採り上げられることが重要にもなってきたと言えます。カラオケの難易度が極めて高い「Cry Baby」がカラオケ指標で5週連続2位を記録したのは、曲の純粋な魅力もさることながら、このような解説動画のニーズも十分あるものと考えます。またカラオケ指標が2019年度に導入されたことで、解説のニーズが更に高まったとも言えるのです。

 

TikTokの影響力はこの1年も絶大

先述したデュア・リパ「Levitating」はTikTokのバズも人気の一因となっており、また最新のグローバルチャートではゲイル「Abcdefu」が同デジタルサービスでのバズを機にトップ10入りしています。TikTokは間違いなく世界の人気曲に大きな影響を及ぼしています。そして日本でも欠かせないデジタルサービスとなりました。

たとえばザ・キッド・ラロイ & ジャスティン・ビーバー「Stay」は米ビルボードで2021年度に通算7週首位を獲得するのみならず、K-Pop以外の洋楽が強くないビルボードジャパンソングスチャートにおいても9月に3週連続で10位を記録。年間ソングスチャートでは76位にランクインしています。この曲のバズの背景にはTikTokで人気の尻振りダンス等があり、キャッチーな振り付けとサウンドが見事に合致した結果と言えます。

f:id:face_urbansoul:20211209190744j:plain

また12月8日に行われたTikTok流行語大賞2021では大賞になかねかな「モテすぎて草誘ってて森」、ミュージックビデオ賞にMAISONdes feat. 和ぬか & asmi「ヨワネハキ」が選ばれています。後者は週間ソングスチャートで最高13位を記録するスマッシュヒットとなり、TikTokの影響度が反映された形です。

ビルボードジャパンは2022年度よりTikTok Weekly Top 20チャートをスタート。これまでの週間ランキングよりヒットの実態に即し、また発表タイミングを速めています。個人的には動画再生指標のウエイトを上げることで総合ソングスチャートに反映されやすくなるようチャートポリシーを変更することを希望していますが、このリニューアルしたチャートの存在がTikTok人気曲の可視化をさらに強めるものと考えます。

 

⑧ 週間チャート制覇曲と年間チャート上位曲で続くアンバランス

②で言及した問題については、この表をみていただければよく解るはずです。

f:id:face_urbansoul:20211210055636j:plain

f:id:face_urbansoul:20211210150741p:plain

(※追記(15時08分):2021年度の年間ソングスチャート、およびフィジカルセールスとダウンロード、さらにストリーミング指標の100位までを記した表について、補記分を追加したものに差し替えました。)

f:id:face_urbansoul:20211208201155p:plain

f:id:face_urbansoul:20211208201427p:plain

表のひとつは2021年度の年間ソングスチャート、およびフィジカルセールスとダウンロード、さらにストリーミング指標の100位までを表示したもの。そしてもうひとつは2021年度の週間ソングスチャート1位と2位の一覧です。年間ソングスチャート上位曲が週間では首位をなかなか取りづらく、一方で週間ソングスチャートを制した曲が年間で存在感を示しにくいことがよく解ります。

この乖離を是正することを目的に、ビルボードジャパンは2021年度は四度に渡ってチャートポリシー変更を行いました。第1四半期こそフィジカルセールス指標関連での変更はありませんでしたが、第2四半期ではウエイトを下げ、第3四半期では係数処理適用枚数を引き下げています。またフィジカルセールス指標同様コアなファンの動向が大きく影響すると言えるルックアップおよびTwitter指標は第4四半期に引き下げられました。

より多くの方に浸透した社会的ヒット曲が週間ソングスチャート首位獲得曲からは感じ取りにくいのではというのが私見。そのひとつの証明として『ミュージックステーション』(テレビ朝日)での今年の1曲ランキング企画が挙げられますが、2021年の同企画が未だ放送されていないのは残念です。ただ、多くの方にとっては週間ソングスチャート首位獲得曲よりも年間ソングスチャート上位曲のほうが認知度が高いことでしょう。

2022年度初週にあたる12月8日公開分(12月13日付)において、ビルボードジャパンはソングスチャートのフィジカルセールス指標における係数処理適用枚数をさらに引き下げています。掲載した表を踏まえればこのチャートポリシー変更は必須であり、はっきりと支持を表明します。

 

相次ぐチャートポリシー変更によって、フィジカルセールスに長けながら他指標が強くない歌手がビルボードジャパンを見限るという動きも出てくるのではと懸念する向きもありますが、歌手側からはそのような意向がみられないと感じています。その一方で、一部だとしてもコアなファンの中にネガティブな意見が見受けられる印象があるゆえ、ビルボードジャパンが変更の理由について常に説明をし尽くすことを願います。

 

そのビルボードジャパンによる週間ソングスチャートにおいて、2021年度は連覇を達成した曲がわずか4作品しかありませんでした。これはフィジカル関連指標に強い作品が代わる代わる首位を獲得するゆえの少なさと言えますが、そのうちのひとつがなにわ男子のデビュー曲「初心LOVE」だったことは特筆すべきことです。

(上記ミュージックビデオはショートバージョンとなります。)

2021年度の週間ソングスチャートにおいて、たとえばフィジカルセールスに強いジャニーズ事務所所属歌手はフィジカル関連指標の強さで通算23週制しながら、年間ソングスチャートの最高位はSnow Man「Grandeur」の40位。仮になにわ男子「初心LOVE」がもう少し前にリリースされていたならば、年間ソングスチャートを賑わす存在になっていたことでしょう。

なにわ男子「初心LOVE」の凄さは動画再生指標を制したことや、TikTokの人気とリリースタイミングが合致したことにあります。また動画再生指標は2021年度以降、歌ってみたや踊ってみた等に代表されるユーザー生成コンテンツ(UGC)が加算対象外となったため現在は公式のみが加算される形ですが、「初心LOVE」はリリース日以降相次いで公式動画を、それもフルサイズで公開し動画再生指標の上昇に大きく寄与しています。

ジャニーズ事務所所属歌手は嵐やKinKi Kidsのソロ作以外の大半の歌手が未だにダウンロードやサブスクを解禁していません。解禁したとしてもごく一部というのが現状ですが、フィジカルセールスはデジタル解禁しても大きくダウンすることはないでしょう。またなにわ男子「初心LOVE」はフィジカルセールス2週目のダウン幅が抑えられており、重要な点と言えます。これらについては下記ブログエントリーでまとめています。

なお、既にデジタルを解禁している嵐は、この夏に「カイト」(2020)が50位以内に復帰し、最終的には25位まで上昇しました。東京オリンピックおよびパラリンピックNHKでの中継等にて用いられたことがその要因ですが、デジタル解禁がなければ上昇はほぼなかったはず。フィジカルは廃盤になれどデジタルには基本的にその概念はなく、リリースから時間が経過してもチャートを上昇できることは魅力的ではないでしょうか。

(上記動画はライブ映像となります。)

 

⑨ ずらし解禁で浸透度を高めるスタイルが徐々に浸透

新たなヒットの手法が登場したのも大きな動きです。たとえばback number「水平線」は2020年夏にミュージックビデオが公開され、カラオケ人気もありながら配信リリースは8月まで待つことに。しかし解禁されると週間ソングスチャート最高2位を記録し、8月末以降常時トップ10入りを果たしています。年間ソングスチャートでは28位にランクインしました。

f:id:face_urbansoul:20211209190849j:plain

また優里さんの解禁手法も興味深いところです。「夏音」はショート動画で先行配信、またドラマ主題歌としてヒット中の「ベテルギウス」はTHE FIRST TAKEが初出しの場となっています。

THE FIRST TAKEはおそらくソニーミュージックの運営ゆえこのようなことが可能だったとは思われます。またback number「水平線」においては、ともすれば当初は配信リリースの予定はなかった可能性もあるでしょう。リリース後にヒットに至ったのは曲の力もさることながら、事前解禁がさらなるインパクトを与え、配信開始までに浸透できたことが要因と言えるでしょう。

また、先述したTikTokを活用した先行公開も増えています。今後様々なデジタル環境を意識して用いることでヒットの規模を拡大させる曲が増えていくのではないでしょうか。新たなヒットの形が生まれ、浸透していくかは非常に気になるところです。

 

ソニーミュージックの強さ、さらに他のレコード会社も台頭

2020年度の年間チャート総括においては"CD中心策から離れたソニーミュージック、弱点克服し大ヒットを連発"という項目を用意し、ソニーミュージックの強さを紹介しました。2021年度においてはYOASOBIや優里さん、LiSAさんやNiziU等の活躍が目立ち、この1年も強さを発揮したと言えます。

一方で他のレコード会社の勢いも徐々に目立ってきています。注目したいのはエイベックス。年間ソングスチャート11位のAwesome City Club「勿忘」や、昨年秋にリリースされたDa-iCECITRUS」(年間36位)等のストリーミングヒットが生まれました。Awesome City Clubは、ストリーミングに強く2021年度の年間ソングスチャートに2曲を送り込んだ平井大さん共々、今年の『NHK紅白歌合戦』に初登場を果たします。

f:id:face_urbansoul:20211209190909j:plain

f:id:face_urbansoul:20211209190924j:plain

f:id:face_urbansoul:20211209190934j:plain

(平井大「Stand by me, Stand by you.」はリリックビデオとなります。)

一方でAwesome City Clubはビクターから、Da-iCEはユニバーサルからこの1、2年の間にエイベックスへ移籍。平井大さんはエイベックスにてメジャーデビューを果たしていますが、エイベックス生え抜きと言える方々がサブスクで大ヒットしチャートを席巻という状況とは言い難いかもしれません。ゆえに今回のヒットをレコード会社全体にどう落とし込むかが重要であり、今後が勝負どころと言えます。

一方で光明も。SKY-HIさんが主催するオーディションから登場したBE:FIRSTはデビュー曲「Gifted.」で2021年度第4四半期において最大のポイントを獲得しています。一方ではストリーミングにおけるLINE MUSICの偏りを踏まえるにコアなファンの方々による再生回数が他の曲や歌手より多いと想起されるものの、デジタルとフィジカルが同時にヒットする状況となりました。

またエイベックスにはジャニーズ事務所所属歌手が複数所属していますが、Snow Manは動画再生指標が好調に推移。またKis-My-Ft2は解禁先、曲数そして期間を限定しながらもサブスクを解禁し、LINE MUSIC再生キャンペーンの影響もあり存在感を示しています。デジタルで好例が生まれることによって、ゆくゆくはデジタルプラットフォームを問わずにダウンロードやストリーミングを解禁する流れが生まれるかもしれません。

 

 

 

以上10項目採り上げましたが、如何だったでしょうか。

ビルボードジャパンによる各種年間チャートの記事において、チャートディレクターを務める礒崎誠二さんが総括部分を担当されていますが、優里さんとBTSを例に挙げた上でこのように記載。注目すべきポイントと言えるでしょう。

ストリーミングに限らず、このように、アーティストとユーザーとのコミュニケーションにおいて連続性を生み出すことが、自律的なファンダムの拡充に結びつき、楽曲やアーティストのプレゼンスを上げていく重要な鍵となっている。2010年代後半から、デジタル領域へアーティストの活動範囲が拡大したことで、その戦略をより多くが実行することが容易になった。その結果、アーティスト起因か楽曲起因か、フィジカル・メインかデジタル・メインかあるいはその両方か、シングル・セールスやストリーミング再生数などの単指標ランキングでは把握が難しい、多彩なグラデーションのファンダムが複数形成され、国内音楽シーンが活性化しつつあるのが現在だ。

2022年度においてはその初週にチャートポリシー変更を実施したことで、ロングヒット曲が年間ソングスチャートでより上位に進出しやすい環境が醸成されたと言えます。一方でフィジカルセールスが強い曲においてはデジタルをどう拡張させていくか、歌手やレコード会社、芸能事務所のみならずコアなファンの方々も考え、挑戦していく姿勢が求められます。なにわ男子やBE:FIRSTがひとつの好例を示したと言えるでしょう。

 

ビルボードジャパンの各種チャート、そしてその存在やポリシーが音楽業界の健全化を促すこと、そしていずれ世界に轟くJ-Popが登場するを願っています。