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旧ブログ名：face it。音楽チャートアナライザーとして、ビルボードジャパンや米ビルボードのソングチャートなどを紹介します。

【ビルボード最新動向】依然好調をキープ、BTS「Butter」6週間の動向を追う

ビルボードジャパン最新チャートひとつかみ チャート分析 K-Pop

毎週木曜は、最新のビルボードジャパンソングスチャートから注目点を紹介します。

6月21～27日を集計期間とする6月30日公開(7月5日付)ビルボードジャパンソングスチャート(Hot 100)。フィジカルセールス初加算に伴い、星野源「不思議」が初の首位を獲得しました。

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フィジカル2指標の首位は関ジャニ∞「ひとりにしないよ」に譲った「不思議」ですが、ラジオが首位復帰を果たしたことも相俟って総合で初の首位を獲得。一方ビルボードジャパンの記事では『通常の“JAPAN HOT 100”首位で牽引する指標では大きなポイント差は付かず』とあり、特にストリーミングと動画再生という接触指標群が10位以内に入らなかったことで結果的には大差につながりませんでした(『』内は上記リンク先参照)。

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上記は最新チャートにおける総合上位7曲のCHART insight。接触指標群を制したのがBTS「Butter」であり、フィジカル未リリースで関連指標未加算ながらも総合2位をキープしているのです。

 

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「Butter」は3週続けてポイントが1万5千台となり、今週は5％以上上昇。この要因はベストアルバム『BTS, THE BEST』の大ヒットやメディア露出に伴うもので、「Butter」はベストアルバム未収録ながら前週ダウンロードを伸ばし、ストリーミングは最新チャートにおいて前週超えを果たしているのです。6週続けて1400万以上もの再生回数をキープするのは驚異的です。

さらに注目はカラオケ。2週前に300位以内に初登場した「Butter」が、最新チャートでは94位に到達。日本語以外の曲が100位以内に登場するのは稀であり、この点だけをみても「Butter」が如何にヒットしているかがよく解ります。

 

 

下半期に入り、ビルボードジャパンはフィジカルセールスのウェイト減少というチャートポリシー変更を実施。係数処理対象となるセールスを30万から10万に引き下げています(ただしビルボードジャパンでは設定枚数は公言しておらず、当該枚数はチャート分析に長けた方々の判断に伴うものです)。これにより「Butter」は下半期初週となる6月2日公開(6月7日付)で日向坂46「君しか勝たん」を抑え、初の首位を獲得しました。

一方でこの3週は、乃木坂46「ごめんねFingers crossed」、米津玄師「Pale Blue」そして星野源「不思議」が首位を獲得。いずれも10万を超える初週フィジカルセールス加算が要因となった一方、フィジカルセールスがダウンする翌週は「Pale Blue」が3位に、「ごめんねFingers crossed」は11位に後退しています。接触指標が強くない「不思議」についても、次週の首位キープは難しいと思われます。

また、前作「キミトミタイセカイ」が2月17日公開(2月22日付)で首位を獲得した関ジャニ∞は、下半期初のシングルとなる「ひとりにしないよ」が今週4位に初登場。フィジカルセールスは前作から1万7千弱のダウンにとどまるものの、3指標以外からの加点は動画再生のみであり、これが大きく響いた形。デジタルに明るくない以上、次週の急落は必至です。

フィジカルセールス指標のウェイト減少が実施されても、この指標に強い曲が代わる代わる首位の座に就く、もしくは上位進出する構図はあまり変わらないのかもしれませんが、接触指標群が強くない限り首位をキープすることはやはり厳しいと言えます。その中にあって「Butter」はヒットを続け、この6週で11万6千を超えるポイントを獲得。残り20週強で年間首位の座を狙える位置に達したと言えるかもしれません。

 

 

最後に。星野源さんはSNSで今回の首位獲得について喜びの声を寄せています。

『これからもぜひ何度も楽曲やMVをお楽しみください』や『是非ずっと聴いてくださいね』という表現は、接触指標群が如何に重要かを認識した上で、ファンの方々に接触をやわらかく促していくというもの。この表現が見事だと思うと共に、社会的ヒットの鑑たるビルボードジャパンソングスチャートを広く知らしめることになる今回の投稿に好感を抱いています。この投稿が、「不思議」を次週どの位置に誘うか楽しみです。